民数記第二十五講話

ミディアン人たちに為された仕返しについて

 

 上の諸々の箇所の中で[1]、イスラエルの子らは、ミディアン人の娘たちと姦淫を犯しました。そして、そのことはイスラエルの子らにとって躓きになりした。彼らはその躓きの中で主を不機嫌にさせ、「イスラエルの聖なる方」を怒りへと喚起しました[2]。さて、イスラエルが耐えるべきことを耐えた今や、主はモーセに語って言っています:「あなたはイスラエルの子らの仕返しをミディアン人たちについてしなさい。そうすればあなたは、最終的に、あなたの民のそばに置かれるだろう[3]」と。ですから、イスラエル人たちに起こった諸々の躓きは、ミディアン人たちの策略によって起きたのですから――実際、彼らは女たちを唆して、彼ら(イスラエル人たち)を欺き、主の前で罪を犯すように仕向けました――、彼ら(イスラエルの子ら)は、みずからの罪のゆえに仕返しに耐えましたが、しかしより控えに、かつより軽微に耐えました。しかしながら、後者(のミディアン人たち)は、彼らにとって罪を犯すことの原因となりましたから、はるかに激しい仕返しの下にいます。



[1] 『民数記第二十講話』参照。

[2] Cf.Is.1,4.

[3] Nb.31,2.