26 悪霊たちがどれほど多くの責め苦に苛まれると、あなた方はお考えですか――もしもその人が[1]、主のみ言葉に従って「自分の所有するすべてのものを売りに出し、貧しい人たちに与え[2]」、そして、「自分の十字架を持ち上げて、キリストに従う[3]」のを悪霊たちが見るなら。しかし彼らにとって、諸々の責め苦のすべての類を超えることは、そして、すべての諸々の罰を超えることは、その人が神のみ言葉に努力を向け、神的な律法の知識と(聖なる)諸々の文書の諸々の神秘とに強固な諸々の熱意をもって探求するのを彼らが見る場合です。そのことの中に、彼らの一切の炎があります。それら一切の事柄の中で、彼らは火によって焼かれます。なぜなら彼らは、無知の諸々の闇によって人間的な諸々の精神を暗くし、それらの事柄によって神が失念され、神的な崇拝の諸々の熱意が自分たちに向け変えられることに成功していたからです。どのような報いが彼らに与えられ、諸々の罰のどのような炎が彼らに課せられると、あなたはお考えですか――それらの事柄が、真理の光によって暴露され、自分たちの欺瞞の諸々の霧が神的な律法の覚知を通して開かれるのを彼らが見るとき。



[1] 前節で最後に言及された「ある人」をさす。

[2] Cf.Mt.19,21.

[3] Cf.Mt.16,24.