29 そこから、(魂は会戦の)準備ができたと自覚すると、「スコトから出発し、エタムの中に泊まります[1]」。エタムは、(私たちの言葉で)峡谷と呼ばれます。諸々の徳の進歩はそれらの事柄の中にあると、私たちは言いました。ところで徳は、諸々の修練と労苦なしには獲得されませんし、諸々の順境の中でよりも諸々の逆境の中で真価を試されます。ですから魂は、峡谷にも行きます。しかし、諸々の峡谷の中と、より低い諸々の場所の中では、悪霊と敵対する諸々の力とに対する戦闘があります。ですから、峡谷の中で戦闘を行わなければなりません。そして、峡谷の中で戦わなければなりません。もちろんアブラハムも、「シディムの谷の中で」野蛮な王たちに対して戦い、そしてそこで、勝利を獲得しました[2]。ですから私たちのこの旅人は、諸々の深淵と諸々の奥底の中にいる人たちの許に降りていきます。しかしそれは、そこに暇取るためでなく、そこで勝利を獲得するためです。



[1] Nb.33,6.

[2] Cf.Gn.14,10.