民数記第四講話

レビ人の秩序と仕事

「レビ人は、数にして二万二千人であることが見出され[1]」、他方、「イスラエルの子らの初子たちは、二万二千二百七十三人であることが見出された[2]」と書かれていることについて。

 私たちに朗読されたのは、『民数記』です。その中で、イスラエルの子らに関して記載された数には、多くの違いがあります。しかし、イスラエルの子らの後に、レビ人たちも別個に数えられています。実際、彼らは、イスラエルの子らとともに調べられませんでした。彼らの数は、他の諸々の数に対して、いわば分離された特別な数であると見なされています。これによって彼らは、全員で、「2万2千人であることが見出された[3]」と述べられており、その数に過不足はありません。この後で主は、イスラエルの子らの初子たちも、レビ人たちが数えられたのと同じ順序[秩序]で、すなわち「生後一か月(の初子)以上[4]」という順序で数えられるように命じました。こうして、「イスラエルの子らの初子たちは、二万二千二百七十三人であることが見出されました[5]」。これらのことによってモーセは、単に数の歴史だけを私たちに教えようとしているのであり、これらの諸々の数の違いの中に彼なりのいつものやり方で何らかの神秘を含ませているのではないと、あなたはお考えですか。イスラエルの初子たちの場合には「二百七十三人」だけ多いと言われ、レビ人たちの場合には、「二万二千人」に何らの過不足もないと記録されていることに、いかなる理由も内在しないと思えるのでしょうか。



[1] Nb.3,39.

[2] Nb.3,43.

[3] Nb.3,39.

[4] Nb.3,39.

[5] Nb.3,43.