33 しかし私たちは、諸々の杖について述べ始めた事柄に戻ることにしましょう。私たちは今や、杖の中で芽生えた諸々の(芽の)違いも、次のように理解できます。キリストを信じるすべての人は、先ず死に、次に再び生れます。実にそのことの象徴が、干からびた杖が後に芽生えたことです。すなわち、最初の芽は、キリストへの人の最初の信仰告白です。次に人は、再生して神の霊から聖化の働きによる恩恵の賜物を受け取ったとき、葉を茂らせます。それから人は、進歩し始め、諸々の品行の甘美さで身を飾り、憐れみと慈しみの芳香を発散し始めるとき、諸々の花を咲かせます。最後に人は、みずから生きるばかりでなく、他の人たちのために命を奉げるとき、正義の数々の実をもたらします。実際、人が完成の域に達し、信仰の言葉と神の知識の言葉とを自分の内から表明し、他の人たちを益するとき、それは、他の人たちを養う諸々の実を結んだことになります。

 

 

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