家に血を塗ること

 ・・・ (その小羊を)私たちは屠り、私たちの家をその血で塗る。すなわち私は、(私たちの家という言葉で)私たちの身体のことを言っているのである。そしてこの塗布とは彼への信仰である。その信仰によって私たちは、破壊者の力が無効にされるのを信じるのである。  

 そして私たちが(信仰という血を)注がれた後で、すなわちキリストを信じた後で、その次に私たちはキリストを食することへと進むように命じられる[1]。それは引き続く(聖書の)言葉が明らかにしている通りである。  

 「そして彼らはその夜、その肉を火に焼いて食べ、種なしパンを苦菜と共に食べなければならない。/

 

26 [II,10]

お前たちはそれを生のままで、あるいは水で煮て食べてはならない。頭と足と内蔵を切り離さずに丸焼きにして、食べなければならない[2]」。



[1] オリゲネスの時代には、洗礼における塗油の後、直ちに聖体祭儀が続いた。Cf.Tradition apostolique, 21s:SC 11 bis,p.80s(邦訳45頁以).

[2] Ex.12,8-9.