神学者聖グレゴリオスからテュアナの監督テオドロスへの手紙

 

 まさに書物は祝祭です。実にあなたが、この機会に先んじて、私[1]のためにあらかじめ祝祭を催してくださったのは、真にすばらしいことです。それは、あなたの敬神がしからしめるものでした。私は、私が持てるもので最上のものを(あなたに)お礼としてお捧げ申し上げたいと存じます。それは数々の祈りです。しかしあなたが、私ならびに聖なるバシレイオスをも幾らかご記憶に留めてくださるように、私は、学識愛好者たちに有益な抜粋を含むオリゲネスの詞華集の見本をあなたにお贈り申し上げます。どうかこの見本をお受け取りください。そして私たちのために、霊に助けられたあなたのご厚意によって、(この選集の)有益さを証明してくださいますように。



[1] 言語は(h`mei/j)。愚直に「私ども」と訳すと文脈に合わない。これは、一人称単数の謙譲語として用いられている。

 

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