共同保管

 あなた方は、自分たちの衣服を一所に所有し、それれらを一人ないしは二人の管理者、あるいは虫からの害を防ぐために衣服を叩くのに充分な人数の管理者の下に置いておかなければならない。そして、あなた方が一つの食料庫から食物を得なければならないように、一つの衣料庫から衣服を受けて着なさい。

 できるなら、時節の必要に合わせてあなた方に支給される衣服がどんなものであるかとか、それぞれ自分が供出した衣服を受けるのか、それとも別の者が所有していた衣服を受けるのかと、気をもんではならない。他方それぞれの人に、その人が必要としているものを与えるのを拒んではならない(Ac.4,35)

 しかし、もしもこのために、あなた方の間に争いや不平が生じ、自分は前に着ていたものより悪い服を受け取ったとか、他の兄弟が着たのと同じような服を着ないのは不当であるとか言う者がいれば、体の衣服のために争いを起こすあなた方は、あの聖なる心の内的衣服に(Tt.2,3)、あなた方がどれだけ足りないかをよく考えてみなさい。しかしながら、あなた方の弱さが寛容にあしらわれて、あなた方が前に預けておいたものを受け取る場合でも、あなた方は、それを一所に所有し、共同の管理者たちの下に置いておかなければならない。

 もちろん何人も、自分自身のために働いてはならない。あなた方の仕事はすべて、一つのことのために為されなければならない。しかもそれらの仕事は、あなた方が自分の仕事を自分自身のためにする場合以上の熱意と堅忍不抜の粘り強さとをもって行われなければならない。実際、愛は「自分のものを求めない(1 Co.13,5)」と書かれているが、それは、共同のものが個人のものに優先し、個人のものは共同のものに優先しない、という意味で理解されなければならない。したがってあなた方が、自分自身のこと以上に共同体のことに大きな配慮をすれば、あなた方はそれだけ一層前進すると心得ておくべきである。一時的な必要が使用するすべてのものの中で、いつまでの残る愛(1 Co.13,8-13)が卓越していなければならない(1 Co.12,31)

 したがって、たとい誰かが、修道院にいる自分の子息、あるいは何らかのやむを得ない縁で自分と関わりのある者に、衣服なり、あるいはその他の必要と思われる品を贈ったとしても、密かに受け取ってはならない。むしろそれは、長上の権限の下に置かれ、必要な人に供与されるよう、共有物として保管されなければならない(Ac.4,35)。しかしもしも自分に贈られた物を隠すなら、その者は盗みの罪で断罪されなければならない。

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