16 徳の力

 

このように神の僕ドミニコは、神の前そして人の前に名声を博していった。しかし異端者は嫉妬に狂い、彼らの日には聖人の発する明るさは強烈過ぎた。それだからドミニコを嘲笑し、彼への侮辱の言葉を極悪な心から吐き出した。その間に信者たちの尊敬の念はいよいよ強くなり、カトリック教徒は彼を真実愛した。同じく彼の他の貴人・大司教・司教およびその他の高位聖職者は、彼のすぐれて高い聖性に接し、最高の栄誉にふさわしい人物であると考えた。