神はドミニコを通していかに教会を整えられたか

 

世の終わりが近づくと、新しい星のごとく現われたのが説教者兄弟会士の長であり、またすぐれた父であった聖ドミニコである。彼はスペイン人で、オスマ教区、カレルエガ村に生まれた。

昔、おり良く暁の明星を点された方は、時の終わりに当たり地の子らを照らすため、地の境から雲を追い払うため、日の入りの時刻に宵の明星をのぽすべきだとお思いになった。その遅く降り出した雨は、巧みな手で植えられたぶどうの樹に極めて豊かな水を与えるであろう。そして暁の明星が日の出を知らせる如く、洗者ヨハネが救い主の到来の先ぶれとなったのと同じように、聖ドミニコは近づいた裁きを知らせるため、世の黄昏時に宵の明星として現われた、と信じられている。