音は目には見えません。
科学的な機械を使えば、電子的な画面上では見えるかも知れませんが、目で直接見ることは出来ません。
そんな音の正体は、空気 (またはそれに準じた物質) を伝わってくる 「波動」 です。
◇音波
人あるいは物体が発生する音や声は、空気中を伝わって耳に届きます。
では、音や声がどのように空気中を伝わるのでしょうか?
音声の場合、何らかのエネルギーによって音源が振動すると、その振動は空気に触れて
空気の密度に変化 (疎密) を起こし、その空気の疎密波が空気中へだんだん広がり、伝わっていきます。
これが音波といわれるものです。
音波は、音源となるものの振動によって発生するので、その振動の大きさによって音波の波形が決まります。
上の図は、音叉の振動と疎密波の関係を示しています。
音波はこのように振動数と振動幅 (振幅) を表わす波形で描くことが出来ます。
また、このような波形は、純音、または正弦波といい、日常の言葉や、物音は実際にはもっと複雑な波形をしています。
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< 2 Hz の 正 弦 波 形 > |
◇周波数
1秒間に周期が何回あるかを周波数 (振動数) といい、ヘルツ 〔Hz〕 で表わします。
(1秒間に1,000回振動すると1,000Hzと表されます。)
周波数が多ければ音は高く、少なければ音は低くなります。
健康な耳の人が聞き取れる周波数の範囲は、20Hz〜20KHz (20,000Hz) と言われています。
また、日常の会話は ほぼ250Hz〜4KHz (4,000Hz) の範囲とされています。
この範囲の周波数が正常に聞き取れれば、会話には不自由しないでしょう。
NHKの時報 ピ ・ ピ ・ ピ ・ ポーン |
440 ・ 440 ・ 440 ・ 880Hz |
NTTの117時報 0,10,20,30,40,50秒の音 |
1,000Hz |
オーケストラのチューニング音 (基本) 「A」、「ラ」 |
440Hz |
◇音圧
音の振幅の大小を音圧といい、デジベル 〔dB〕 で表わします。
振幅が大きければ音圧は強く、小さければ音圧は弱くなります。
健康な人の耳が静かな場所でやっと聞き取れる音の強さを 0dB といい、この 0dB が音圧を表わす基準になっています。
ちなみに、普通の話し声の大きさは 60dB 位です。
人間が耳で聞き取れる音圧の範囲は 0dB 〜 130dB といわれています。