オージオグラムの見方

聴力検査を受けた人なら一度は見たことのある 『オージオグラム』(聴力図)。
見たことはあるけれど…という方の為に見方を簡単に説明してみましょう。

◆オージオグラムの例

これはかなり極端な例として作ってみました。
大抵は白黒ですが、解かり易くする為に色を付けてあります。
(ちなみに聴力の世界では、原則として左が青、右が赤です。)

縦の数字は聴力レベルを表し、単位は 『dB(デジベル)』 です。
横の数字は周波数(音の高さ)を表し、単位は 『Hz(ヘルツ)』 です。
』 は右耳の、『×』 は左耳の、それぞれ 『気導聴力』(普通に空気を伝わって耳から聞く聴力) を示します。
逆のコ』 は右耳の、『』 は左耳の、それぞれ 『骨導聴力』(骨を伝わってきた音を聞く聴力) を示します。
例の2000Hzの時の右耳の骨導聴力の下に 『』 がありますが、これはスケールアウトを示します。
(スケールアウト= 「この機械ではこれ以上測定できません」 という状態。)

聴力レベルを表す数字は、大きくなる程悪くなります。
(オージオグラムでいうと、下へ行く程悪くなっています。)
健聴者がもっとも良い条件のもとで聞こえる平均の音量が0dBとなります。

この場合、右耳の気導聴力と骨導聴力は同じレベルの状態で低下しています。
これは 『感音難聴』 の特徴です。
左耳は、気導も骨導も低下していますが、低下レベルに差があります。
これは 『混合難聴』 の特徴です。
もし、骨導聴力に低下がみられずに、気導聴力のみが低下していたとしたら、それは 『伝音難聴』 という事になります。
いづれの場合も、あくまでも目安ですので、正しい判断はお医者さんにお願いして下さい。

余談ですが、お医者さんで聴力検査を受けた時には、オージオグラムのコピーをいただいておく事をお勧めします。
自分でどの位の聴力があるのかということを知っておく事も意外と役に立つものですし、何らかの理由によって通院先を変更する時にも、過去の状態を把握できた方が良いと思います。
ちなみに、補聴器販売店などで医師以外の方が検査をした場合は 「オージオグラムを見せて貰えない」 というのが原則のようです。