ほととぎす なきつるかたをながむれば ただありあけのつきぞのこれる
小倉百人一首81番:後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん。1139〜1191)


訳 :ホトトギスが鳴いた方を眺めやれば、ホトトギスの姿は見えず、
ただ明け方の月が淡く空に残っているばかりだった。
(「有明けの月」とは夜が明ける 頃になっても空に残って輝いている月のことです).




「有明さんて九州のご出身ですか?」お客様からこんな質問をよくお受けします。
また、長野県にも「有明」という地名がありますし、新潟市内にも有明町があり有明大橋が架かっています。
残念ながら、手前共そのどの地名の出ではありません。
実は手前共の「有明」の名の由来は、上にあります百人一首のお歌からきているのです。
当店初代店主は船持ちの魚屋でございまして、まだ朝明けきらぬ頃有明の月を背にして漁から帰ってくる、
という情景をこのお歌に重ねて、店名を決めたということでございます。

本業の魚屋は今現在はもうございませんが、有明創業当時からの「魚」を見る目の確かさは、
百年後の四代目店主にもしっかりと受け伝わっております。        
機会がありましたら、ぜひ一度味わってごらんくださいませ。




上記のお歌の現代訳は『長岡京「小倉山荘」』様の「ちょっと差がつく百人一首」よりお借りいたしました。
百人一首の全歌すべてに、お歌の作られた時代背景に基づくとてもわかりやすい説明がついています。
学生時代に丸暗記したあの「百人一首」!もう一度また違った角度から詠んでみるのも一興ですよ。

                    

 
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