アイスソード論T −ロマサガ1経験者の歪んだ感覚− | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2001年9月発表、2008年1月改訂、2022年2月属性表記を修正(氷→風)) 1.違和感 アイスソード・・・それはロマサガ1経験者にとって、もはや二度と忘れられない存在にまでなっていると思います。 では、皆さんは「アイスソード」という言葉を聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか? やはりガラハド殺害というショッキングな事件を連想した人が多いことでしょう。 四天王フレイムタイラントですら恐れさせた強力な武器を手に入れたことで彼の人生は狂い始めました。 そして、誰もが戦慄を覚えた衝撃の結末。 今となってはその一連のイベントが当たり前となり、ゲームの中とはいえ愉快犯や計画的犯行になりつつあります。 フレイムタイラントをも震えさせたアイスソードは実際に実戦においても強力な武器です。 初期に購入すればこれほど心強い武器はなく、邪神討伐にまで活用できます。 人生が狂ってでも手に入れたいという願望を持つには十分なほどの破壊力を持っています。 この2点、つまり、 ・ガラハドの悲劇を物語る武器であること ・凄まじい破壊力を持つ武器であること から、私はアイスソードに対して畏怖・畏敬の念を感じるようにまでなっていました。 ・・・しかし、私がロマサガ1を初めてプレイしたときに感じたあの感覚・・・あの違和感は何だったのだろうか・・・? ふと昔の記憶が甦りました。 エクスカリバー、ラグナロク、正宗、アルテマウェポン。 その破壊力もさることながら、その名前からは十分な強さが感じられます。 さすが最強の武器といったところです。 ではもう一度。 エクスカリバー、ラグナロク、正宗、アルテマウェポン、アイスソード。 ・・・ん? ・・・アイスソード・・・? 皆さんは感じられたでしょうか? 明らかにアイスソードは名前で負けています。 アイスソードは恐ろしい破壊力だけではなく、血塗られたエピソードまで持つ類稀なる武器です。 破壊力と陰惨なエピソードを併せ持つ武器など他ゲームではそうそう見られるものではありません。 そんな誇れる武器であるはずなのに、何故にアイスソードなのでしょうか? そうなのです。 私がロマサガ1を始めてプレイしたときに感じた違和感とは、最強でありながら、最強に聞こえない、あまりにも情けない「アイスソード」という武器名のことなのです。 ロマサガ1には他にも独特の名前のものが多々あります。 「石化を解く」、「焼き尽くす」、「叩き潰す」、「皆死ね矢」などなど・・・。 それらはそれらで独特の味わいが感じられるから許せるとしても、「アイスソード」という名前はどうにも受け付けられません。 ロマサガ1を初めてプレイしたときには、そんな気持ちで邪神に挑んだものでした。 しかし、ロマサガ1と長年一緒に生きてきた今となっては、「アイスソード」は破壊と殺戮の象徴であり、とてもじゃないが「情けない名前」というイメージが湧いてきません。 では、あの時に感じたあの気持ちは間違いだったのでしょうか? そんな煩悶とした気持ちから、今回は研究の矛先を一般の人々に向けてみることにしました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2.100人に聞く 「アイスソード」は強そうなのか? その真相を明らかにするために2001年の8月〜9月にかけて、ロマサガ1を全く知らない一般の人々を対象にアンケート調査を行いました。 質問内容は以下の通りです。
調査に用いた選択肢は全てロマサガ1の両手剣です。 並び順は攻撃力の低いものから高いものの順に並んでいます。 よって、実際に強い順番はD、C、B、Aとなります。 また、調査対象としては10歳未満から高齢者まで幅広く調査しようとしたのですが、10歳未満の子や高齢者の方だといまいちイメージが沸かないようだったので、10代から50代の方が多くなっています。 (1)回答者の分布 #傾向を見る程度の調査なので「偏り」は気にしないでください。
(2)回答結果
(3)回答者の声 まず、バスタードソード、グレートソード、ヴェルニーソードに対するイメージについては以下のようなものがありました。 ○:バスタード、グレート、ヴェルニーは濁点があるから強そうだ。 ○:バスタードは意味はわからないけど強そうだ。 ×:バスタード・・・パスタ?バター?マスタード?食べ物みたい。 ○:グレートな感じで強そうだ。 ×:グレートってのは、うさんくさい。 ○:ヴェルニーはかっこいいから一番強い。 ×:ヴェルニーはアイスより柔らかそうだから弱い。 次に、アイスソードに対するイメージについては以下のようなものがありました。 ×:これは一番弱い。 ×:甘い感じ。 ×:可愛らしい。 ×:溶けてグチャグチャになる。 ×:デザートみたいで美味しそう。 ×:敵に食べられちゃう。 最後に、アイスソードが一番強いと答えた2人の意見です。 ○:冷たい感じ。非情で、情をかけないから一番強い。 ○:氷だから、鋭く尖っている。グサッという感じ。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.考察 皆さんの意見から察すると、アイスソードが強そうか弱そうかを分ける要因は、「アイス」=「アイスクリーム」とイメージするかどうかであるように思えます。 そして、「アイス」=「アイスクリーム」とイメージした場合は、有無を言わさずアイスソードが最下位に確定したようです。 このことは、今回の調査が強い順番に並び替える調査でありながら「アイスソードが一番弱い」と即決される方が非常に多かったことからもうかがえます。 逆に、「アイス」を「アイスクリーム」以外のイメージで捉えた場合はアイスソードの強さが増しています。 アイスソードが一番強いと答えた方の「冷たい感じ。非情で、情をかけないから」という理由は、まさにロマサガ1のアイスソードのイメージそのものと言えるでしょう。 また、この調査はまだまだ暑い8月下旬〜9月上旬に行ったので、「冬に調査したら、寒さが嫌になるという理由で今回とは違った結果になるのでは?」という意見もありました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4.まとめ 最後に集計結果をまとめてみます。
暗黙の了解であったアイスソードの真実・・・それは、一般的に「アイスソード」という名前は他の両手剣に比べてあまりにも弱そうであるということです。 |
アイスソード論U −もう一つの真実− | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2001年9月発表、2020年8月改訂) 1.疑問 ロマ1の数ある武器の中でも、最強の座に君臨するアイスソード。 では、もう一度その能力値を確認しておきましょう。
意外なところで冬の嵐、冷凍剣には攻撃属性がありません。 上記のようなアイスソードですが、名前の違和感以外にもう一つだけ引っ掛かっていることがありました。 それはアイスソードの解説に書かれていることについてです。 基礎知識編の解説によりますと、「アイスソードは自由に凍気コントロールし、その一撃はフレイムタイラントをも凍結させると言われる」とのことです。 では、「一撃でフレイムタイラントを凍結させる」とは一体どういうことなのでしょうか? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2.VSフレイムタイラント 毒消し召喚で確認できるのですが、フレイムタイラントは騎士団領、ゴールドマイン、オービルを装備していて、この恩恵のため、火属性が無効、冷属性が弱点、不動属性と即死属性が無効となっています。
フレイムタイラントは冷属性が弱点ですが、即死耐性があるので、コールドウエポンで冷属性を付加した武器ではクリティカルはできません。 また、加えてアイスソード、冬の嵐、冷凍剣に属性が確認できなかったこともあり、「フレイムタイラントを一撃で凍結させる」ということについて深く調べることもしませんでした。 しかし、ロマ1は何が起こるかわからないゲームです。もしかしたら・・・が現実になるゲームです。 ですから、私はまだ試していなかったことに挑戦してみることにしました。 それはフレイムタイラントに冷凍剣をぶつけてみることです。 私はフレイムタイラントに冷凍剣で攻撃したことがありませんでした。 故に、そこにこそ「一撃でフレイムタイラントを凍結させる」の真実があるように思えたのです。 通常ではクリティカルできないフレイムタイラントも、冷凍剣ならクリティカルできるという可能性が考えられるのです。 実際、冷凍剣の解説には「この世に物質として存在するもの全てを凍らせる。」とあります。 俄然、「フレイムタイラントを一撃で凍結させる」の真実に近づいたように思えました。 ということで、フレイムタイラントに対するアイスソードの各攻撃方法の影響を調査しました。
現実は容赦の無いものです。 冷凍剣だからといって、フレイムタイラントに特別な影響があるわけではありませんでした。 では、解説にあった「フレイムタイラントを一撃で凍結させる」とは一体何だったのでしょうか? その後、フレイムタイラントの依頼話を聞くと、奴はこんなことを言ったのです。 「俺は凍気を発する武器や魔法が苦手だ。それでそういう武器やアイテムを自分で集めて自分の安全を確保しているのだ。そこでだ。アイスソードという武器があるらしい。それを持ってきてくれ。」(ゲーム内の台詞) ・・・アイスソードという武器があるらしい? そうなのです。 どうやらフレイムタイラントはアイスソードで被害にあったことなど無かったのです。 つまり、フレイムタイラントを一撃で凍結させたという事実は過去には無かったわけです。 それにしても情けないのはフレイムタイラントです。 四天王の最後の一人的な感じに加え、冥府入口を守ってる事実から、凄みを感じていたものですが、見たことも無いアイスソードに怯えるようでは話になりません。 まさに戦う前から気持ちの部分で負けています。 そんなんだから実質四天王で最弱になってしまうのです。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.解説を実現させる フレイムタイラントに対して冷凍剣が特別な効果が無かったことから、このままでは「フレイムタイラントを一撃で凍結させる」が根も葉もないデマ話になってしまいます。 それではあまりにも悲しいので、冷凍剣の一撃でフレイムタイラントを倒してみました。 フレイムタイラントの最大HPは9902なので、ドーピング冷凍剣ならば容易に一撃で倒せます。 しかしながら、Fストライク、不動剣、飛翔脳天撃でも一撃で倒せることを考えると、これでは満たされません。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4.「一撃で凍結させる」の真実 話を引っ張りましたが、「一撃で凍結させる」の真実は既に結果に出ています。 それは「冷たい風」です。 冷たい風は冷属性の攻撃方法で、フレイムタイラントの弱点属性でもあります。 弱点属性故に、フレイムタイラントは冷たい風で確実に「動けない!」になります。 つまり、「一撃で凍結させる」とは「一撃で凍結させてフレイムタイラントを倒す」という意味ではなく、「一撃で凍結させてフレイムタイラントの動きを止める」という意味だったわけです。 ですからアイスソードの解説にある「アイスソードは自由に凍気コントロールし、その一撃はフレイムタイラントをも凍結させると言われる」とは「冷たい風」のことを意味していたのです。 これがアイスソードのもう一つの真実です。 |
アイスソード論V −アイスソードを求めて− | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2023年01月発12日発表) はじめに: 20年以上前に発表したアイスソード論T、Uでは「アイスソードという名前は一般的には強そうなのか?」という疑問と「アイスソードは『フレイムタイラントを一撃で凍結させる』(基礎知識編)」とはどういう意味なのか?」という疑問について言及した。 しかしながら、アイスソードに関する謎はまだ残っている。 それは「アイスソードはどうしてアルツールに売っているのか?」ということである。 本稿では、この疑問を出発点としてロマ1の物語の過去について言及する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1.アルツールで販売されているアイスソードについての疑問 ロマ1の象徴的なイベントと言えば「ガラハドからのアイスソード強盗殺人事件」である。 アルツールの武器屋で売られていたアイスソードを購入してしまったばっかりに、彼は悲劇的な結末を迎えてしまう。 そういう意味では、アルツールの武器屋にアイスソードが売られていなかったら、このような悲劇は起こらなかったことになる。 ・・・売られていなかったら・・・ん?、逆にどうして売られているのだろう? 文献を調べてみてもアイスソードについては「限りなく氷に近い分子構造を持つ」(基礎知識編及び大事典)という説明はあるが、その出自についての説明は無い。 一方で、巨人の里で販売されている他の武具については、 ジルコンの斧:「巨人の里で少数ながら制作されている武器の1つ。」(基礎知識編)、「ジルコンの加工は極めて難しく、巨人族だけが神から技術を授けられた。」(大事典) アンバーの槌:「カラム山脈の奥にある、巨人の里で製作されている武器。」(基礎知識編) メイジスタッフ:「古代神の一人が携えていたとされる杖。」(大事典) マルダーの盾:「現在残っている武具や道具の中で最古の品。マルディアスの創造主であるマルダーの名を冠し、エロールの誕生以前から存在していた。」(大事典) 雨雲の腕輪:「海神ウコムによって祝福され、水の力を秘めたブレスレット。」(大事典) 疾風の靴:「現在では製法技術が失われていることから、古代神時代より伝えられているものだけでも数点しか現存しない。」(大事典) 火神防御輪:「エロールの誕生以前に、古代神の一人が身につけていたものであると言われている。」(大事典) というように、古代神時代の遺物であったり、製造方法が巨人の里に伝えられたものであったり、新しい神々の力を授かったものである。 従って、それらと同列に販売されているアイスソードもそういった出自を持つ武器と考えるのが妥当であろう。 それならば、アイスソードは現生人類の世界で製造できるような代物ではないことになる。 従って、アルツールで売られているアイスソードも、もともとは巨人の里で売られていたものということになるだろう。 そうだとすると、さらなる疑問が沸き出してくる。 疑問1: ゲーム内ではウロの男性が「山で巨人を見たんだ!でっかい影が霧の中に浮かんでいたんだ。」と語っている。 巨人の里に最も近い場所であるウロにおいても巨人はUMA的な未確認な存在のようである。 それならば、巨人の里が存在するということも当然知られていないだろうから、巨人の里にアイスソードを仕入れに行くということなどありえないのではないだろうか。 疑問2: 仮に偶然にも迷子になって巨人の里に辿り着けてしまったとする。 しかしながら、巨人達は決して現生人類に対して友好的ではない。 お店に行っても「小人にはものは売らんぞ!」(ゲーム内の台詞)と追い返されてしまう始末である。 そのため、巨人の里で買い物をするためには巨人の長サラキーンを説得して、「ここには古い神々が鍛えたアイテムがいくつかある。好きなものを買っていくがいい。」(ゲーム内の台詞)という許可を得なければならない。 冒険者は「邪神と戦うのは人間なんだ!」と訴えることでサラキーンの許可を得たわけであるが、果たして商売目的でサラキーンの許可を得ることなどできるのだろうか。 疑問3: 仮にサラキーンを上手く説得して(もしくは騙して)巨人の里での仕入れの許可を得ることができたとする。 しかしながら、巨人の里と言えばマルディアスにおいて人が辿り着くことが最も困難な場所の一つである。 長く困難な道のりを越えて巨人の里までたどり着き、1本30,000金でアイスソードを購入して、それをアルツールの武器屋において30,000金で販売する。 そんな仕入れに命懸けのリスクがあるだけで、全く儲けの無い商売をするなどということは、普通に考えてありえないのではないだろうか。 以上のように、アイスソードをアルツールで販売するためには巨人の里で仕入れるしかないが、上記の3つの疑問を全て乗り越えてアルツールで販売することなど常識的に考えてありえないのではないだろうか。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2.「火の揺らめき」に関する疑問 「念願のアイスソードを手に入れたぞ!」はガラハドの台詞であるが、アイスソードを欲しているのはガラハドだけではない。 そう、フレイムタイラントである。 「俺は凍気を発する武器や魔法が苦手だ。それでそういう武器やアイテムを自分で集めて自分の安全を確保しているのだ。そこでだ、アイスソードという武器があるらしい。それを持ってきてくれ!」(ゲーム内の台詞)とアイスソードを欲している。 1.で述べたようにアイスソードも巨人の里で売られている他の武具と同列の存在であるから、当然邪神封印戦争の頃には既に存在していたのであろう。 そして、その破壊力の噂は各地で暴れまわっていたフレイムタイラントの耳にも届いていた。 「四天王論」で述べたように、邪神封印戦争で四天王がエロール側についた際に、フレイムタイラントは火神防御輪×2を貰っているのであるが、ではどうしてその時にはアイスソードを貰わなかったのか? これはおそらく当時エロール側が準備したものが防具系だけだったため、アイスソードが選択肢には無かっただけであろう。 さて、そんなフレイムタイラントにアイスソードを届けると、「約束のものを持ってきたようだな。それを手に入れるには、なかなか骨を折ったろう。お前達の信義に応えてこれを贈ろう。これを戦いのときに使えば我が分身を呼び出せる。3回だけお前の手助けをしてやろう。」(ゲーム内の台詞)と「火の揺らめき」をプレゼントしてくれる。 そして、その「火の揺らめき」について興味深い話がある。 大事典には「火の揺らめき」について次のように解説されているのである。 「所有するには、フレイムタイラントの信頼を勝ち取らねばならない。ローザリア王国のカール1世が所有を望んだが、実現することは無かった。」 ローザリア王国のカール1世が所有を望んだ・・・ということは、カール1世は「火の揺らめき」の存在を知っていたということである。 「火の揺らめき」の存在を知っていたということは、誰かが既にそれを入手したことがあったということであるが、どうしてカール1世は「火の揺らめき」の存在を知っていたのか? そして、どうしてカール1世は「火の揺らめき」の所有を望んだのか? ・・・というようにさらに疑問は広がって行く。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.皇太子カールと3人の術法使いの冒険 1.では「どうしてアイスソードはアルツールで売っているのか?」という疑問を述べ、2.では「どうしてカール1世は『火の揺らめき』の存在を知っていて、その所有を望んだのか?」という疑問について述べた。 本章では、これらの疑問に答えるために、カール1世のその生涯について推察する。 (1)時系列についての整理 本稿における歴史設定は「ウェイ=クビン論」、「クラウス論」、「四天王論」に基づくものである。 以下の表で、皇太子カールの成人の儀式までの時系列について整理する。
(2)成人の儀式での出来事 時はAS899年・・・北バファル戦争が続いていた頃である。 長く続く戦争で兵士や国民が疲弊している姿を見た皇太子カールは、成人の儀式において自分の武勇を示すことで自国の兵士や国民の士気を高めることにした。 そして、成人の儀式として単身でスカーブ山に挑み、無事に怪鳥タイニィフェザーを羽を持ち帰ってみせたのである。 この儀式についてのエピソードは、ロマ1の物語の時代においてもクリスタルシティで「スカーブ山には巨大な鳥が棲んでいるのだ。その羽を持って帰ってきた勇者が今までに二人いる。先々代の国王カール1世と現在の皇太子ナイトハルト殿下だ!」(ゲーム内の台詞)と語り継がれていることからも、カール1世の武勇が当時のローザリア兵士や国民を大いに元気づけ奮起させたことが伺える。 さて、そんな武勇の象徴であるようなカール1世の成人の儀式のエピソードであるが、ロマ1をプレイした者ならば疑問に思わないだろうか? 「タイニィフェザーの羽を取ってきたのならば、その際にタイニィフェザーとの接触は無かったのか?」と。 この疑問をもとに本節ではさらに推察を進める。 実のところ、成人の儀式において皇太子カールはタイニィフェザーに会っていたのではないだろうか。 そして、タイニィフェザーから何かしらの依頼を受けたのである。 #当時はまだ邪神の復活の兆しを感知していなかったため、「フレイムタイラントから火神防御輪を貰ってこい。」という依頼ではなく、別の依頼を受けたと思われる。(「四天王論」を参照) 戦時中という国民の心が不安定な状況なおいて、皇太子が怪鳥と交渉したという話は国民の不信感につながると考えたカールは、羽を持ち帰って武勇を示しはしたが、タイニィフェザーとの交渉の件については誰にも話さなかったのである。 それからカールは秘密裏に行動して、タイニィフェザーからの依頼を見事に達成したのであった。 そんなカールにタイニィフェザーは言った。 「お前の信義に応えて、これを贈ろう。」 大事典に記載されていた「火の揺らめき」についての「ローザリア王国のカール1世が所有を望んだが、実現することは無かった。」と言う説明は、一読しただけならば、他の四天王召喚具ではなく、「火の揺らめき」だからこそ欲しい!というような意味として読み取られるかもしれない。 しかしながら、別の可能性もあるのではないだろうか。 例えば、カール1世は四天王の召喚具を全て所有することを望んで、「水の流れ」、「土の温もり」、「風の囁き」の3種を入手することはできたものの、「火の揺らめき」は最後まで入手することができなかった・・・という可能性もあるだろう。 そこで、本稿では「カール1世は3種の召喚具を獲得することはできた」という立場をとって、さらに推察を進める。 タイニィフェザーから「風の囁き」を贈られたカールは愕然とした。 マルディアスに語り継がれる伝説の巨獣の力、四天王の一角「風」を司るタイニィフェザーの力を人間が手に入れることができてしまうという事実に戦慄したのである。 北バファル戦争の相手国であるバファル帝国には伝説の巨獣のアディリスが棲んでいるという。 バファル帝国からリガウ島に行けば伝説の巨獣フレイムタイラントが棲んでいるという。 また、エスタミル王国と小競り合いの絶えないクジャラート王国には伝説の巨獣水竜が棲んでいるという。 それらの力が軍事利用されてしまったら・・・。 カールはとてつもない危機感に襲われていた。 「至急、他の巨獣の力も押さえる必要がある。」 こうして、カールは残り3種の四天王召喚具も入手することを決意したのであった。 (3)四天王の召喚具を求めて 残り3種の四天王召喚具はいずれもローザリア王国外・・・敵国の領地内及びそこを経由する必要がある。 戦時中に皇太子自ら敵地に赴くことなどできるわけないし、自国の兵に任せてたとしても見つかれば敵意と見なされてしまうだろう。 そこで、カールが頼った人物がウロに住む天才術法使いであった。 彼女の名はフラーマ・・・後に騎士団領専属術法顧問となって「火」のルビーを継承することになる人物である。 #フラーマの出身地については大事典に「ローザリア北部」と記載されている。ウロとは明記されていないが、本稿ではウロと推察する。その理由については後述する。 カールとフラーマは同年代で、おそらくカールがローザリア北部に遠征した際に知り合っており、お互いにその力と人柄を認め合っていたのであろう。 それ故に、王国関係者でも軍人でもない人物の中で、最も有能で最も信頼できる人物としてカールはフラーマを頼ったのである。 カールはフラーマに語った。 四天王の召喚具が存在すること、その入手法に関すること、巨獣の力など人間が利用すべきではないがそれが軍事利用されてしまう危険性があること、万が一の対抗手段としてそれらの力を予め獲得しておきたいこと、自分を含めローザリア王国関係者は動くことができないこと、そして秘密裏にフラーマに残りの3種を集めてきてほしいこと・・・。 カールの切実な訴えにフラーマは答えた。 「皇太子様、分かりました。そのご依頼、お受けさせていただきます。」 予知能力により邪神の復活の兆しをいち早く感知していたフラーマは、カールからの依頼は自分の宿命の第一歩であると捉え、その密命を引き受けることにしたのである。 そして、フラーマは自分を訪ねてやって来ていた一人の術法使いに声をかけた。 「私は旅に出ますけど、あなたも一緒に行きますか?」 フラーマに声をかけられた人物の名は・・・ウェイ=クビン。 騎士団領出身の魔術の使い手である。 彼は若くして騎士団領で魔術の天才と呼ばれるまでになっていたが(「ウェイ=クビン論」)、ローザリア北部にも天才術法使いがいるという噂を聞きつけて、どちらが上であるか確かめるために来訪中だったのである。 おそらくウェイ=クビンは連日フラーマに術法勝負を挑んでは返り討ちにあっていたのでしょう。 そして、そんな日々が続く中でフラーマもウェイ=クビンのことを認めるまでになっていたのだと思われます。 だからこそ、(皇太子からの密命だけど)ウェイ=クビンならば大丈夫と考えて声をかけたのである。 結局、悪態をつきながらもウェイ=クビンも同行することになったのでした。 フラーマとウェイ=クビンが密命の旅に出て最初に訪れたのはベイル高原・・・を経由してバファル帝国の首都メルビルであった。 フラーマは一人の女性に会いに来たのである。 彼女の名はソフィア・・・後にバファル帝国直属エロール神殿神官長に就任する人物で、光術の天才と呼ばれるエロール教神官であった。 フラーマはソフィアに同行を依頼し、「フラーマの志は自分と同じである」と感じたソフィアは彼女の依頼を受け入れた。 こうして3人の若き天才術法使いのパーティーが結成されたのである。 最初に訪れたのはバファル帝国領内のベイル高原。 3人はグレートピットの最奥で四天王の一角「土」を司るアディリスに出会い依頼を受けた。 それは「水竜から『雨雲の腕輪』を借りてきてほしい。」というものであった。 #この依頼の意図については「四天王論」を参照。 その依頼を受けて3人が次に訪れたのはクジャラート領内のマラル湖。 その湖にある水竜の神殿において3人は四天王の一角「水」を司る水竜に出会い、アディリスからの依頼について伝えた。 それに対して水竜は雨雲の腕輪を渡して欲しかったら、自分の依頼を達成してみろと言う。 そして、3人は水竜から提示された何かしらの依頼を無事に達成して、雨雲の腕輪の入手と、真の目的である「水の流れ」の入手に成功したのである。 さらに、雨雲の腕輪をアディリスに届けることで「土の温もり」の入手にも成功した。 残すは一つ、3人はメルビルを経由してリガウ島に訪れた。 そして、トマエ火山の奥地で四天王の一角「火」を司るフレイムタイラントに出会った。 フレイムタイラントは3人に語った。 「よくもまあ、こんなところまで人間が来たものだなー。折角だから一つ仕事を引き受けてくれないか?」(ゲーム内の台詞) 「俺は凍気を発する武器や魔法が苦手だ。それでそういう武器やアイテムを自分で集めて自分の安全を確保しているのだ。そこでだ、アイスソードという武器があるらしい。それを持ってきてくれ!」(ゲーム内の台詞) フレイムタイラントの依頼を受けた3人は一旦クリスタルシティに行き、カールに入手した二つの召喚具を献上するとともに、フレイムタイラントからの依頼のことを伝えた。 ・・・アイスソード?・・・誰もその存在を知る者はいなかった。 そんな中、フラーマが語った。 「(私の故郷の)ウロに伝わる昔話に巨人の話があります。そして、今回の旅で水竜から『雨雲の腕輪』を受け取った時に確信しました。巨人は実在します。」 フラーマの超常的な力が雨雲の腕輪を通して製作者である巨人の姿を感じ取ったからであった。 #大全集に「巨人族は過去の大戦の際、エロールら善なる神々に協力した種族である。」という記述がある。雨雲の腕輪はウコムの祝福を受けたものであるから古代神時代の遺物ではなく、その製作にはおそらく巨人族が関わっているのだと思われる。 #先にフラーマをウロ出身だとしたのは、巨人の里の伝説が伝わっていそうな場所がウロだからである。また、ウロはタラール村とも近くであるから「バイゼルハイムにそびえ立つフラーマの塔の脇には、土の術法が売られている。これは魔術師フラーマがタラール族と契約、独自の販売ルートを持っているためにできる。極めて特殊な霊である。」(大事典)という記述ともつながるのである。 続けて、フラーマは語る。 「伝説の巨獣が望むアイスソード・・・おそらく人間の作ったものではないでしょう。それならば、アイスソードに一番近い場所は巨人達のところではないでしょうか・・・。ウロの近く、カラム山脈のふもとに聖域として立ち入りが禁止されている場所があります。きっと、あそこが巨人達のところにつながっている・・・。」 フラーマの言葉を受けて、「目的地がローザリア北部ならばアイスソードの入手は自分に任せてくれ!」と言うカールに対してフラーマは語る。 「申し上げにくいですが、おそらくカール様1人で巨人達のもとに辿り着いたとしてもアイスソードの入手は叶いません。」 フラーマは巨人達が人間に対してどのような考えを持っているかなど当然知らなかったが、予知能力由来の勘がそう告げていたのである。 そして、自分は巨人達のところへ行かなければならない宿命にあるのだと感じ取っていた。 「カール様、ですから私達3人も同行させていただきます。」 こうして、皇太子カールとフラーマ、ソフィア、ウェイ=クビンという3人の天才術法使いで構成されるパーティーが結成されたのであった。 #構想の段階では、ここに族長アイシャと海賊シルバーを加えたレジェンド6人パーティーという胸熱パーティーの可能性を考えていたのであるが、族長アイシャはクラウスと同世代で(「クラウス論」を参照)、海賊シルバーについては未発表であるが現時点ではさらに過去の人物と推察しているので、ここでは同世代4人パーティーとした。 それから、カールら4人はウロに伝わる聖域、即ちオールドキャッスルの長く険しい道のりを乗り越えて、とうとう巨人の里に辿り着くことに成功した。 そして、巨人の里にアイスソードがあることを目にして歓喜したのである。 ところが、待っていたのは「小人にはものは売らんぞ!」(ゲーム内の台詞)である。 そこで、4人は巨人族の長サラキーンに謁見した。 サラキーンに自分の願いを訴えようとするカールを制してフラーマが話し始めた。 「邪神の復活が迫っています。今回の戦いは人間と邪神との戦いになります。私達はその日のためにここにやって来ました。どうか力を貸してください。」 おそらく、カールが軍事的な抑止力の話をしたとしても、人間に無関心な巨人達の心を動かすことはできなかっただろう。 フラーマは予知能力由来の勘でそれを感じ取っていたから、自分の予知能力で感じた自分の宿命をサラキーンに伝えたのであった。 「・・・立派な台詞だな。なかなか言えるものではない・・・。ここには古い神々が鍛えたアイテムがいくつかある。好きなものを買っていくがいい。」(ゲーム内の台詞) こうして、フラーマの予知能力由来の勘のおかげでカール一行は巨人の里での買い物の承諾を得ることができたのであった。 カールは3人のこれまでの助力を労い、感謝の気持ちとしてそれぞれの使用系統の最高位術法を習得してもらった。 フラーマの「焼き尽くす」、ソフィアの「スターソード」、ウェイ=クビンの「マジックストーム」はこの時に習得したものである。 #フラーマが予知能力で感じた自分の宿命とは、巨人の里で最高位術法を習得して、後の邪神復活に備えるということである。 さらに、カールは3人それぞれにメイジスタッフも贈った。 バイゼルハイムと魔の島の塔の宝箱に入っているメイジスタッフはこの時に贈られたものである。 それ以外にも興味深いものはいくつもあったが、必要以上に強力な武具を地上に持ち帰ることは危険であるとの考えから、フレイムタイラントに渡すためのアイスソードを予備も含めて数本購入するにとどめて、カール一行は巨人の里を後にしたのであった。 (4)その後の物語 カール一行がクリスタルシティに戻るとバファル帝国の進撃の報がカールに伝えられた。 イスマスを拠点として、バファル帝国がローザリア王国領のオービルへ進撃を始めたのである。 戦局の変化を受けて、カールは「火の揺らめき」の入手計画の進行を一旦保留することに決めた。 というのは、「火の揺らめき」を入手するためにはアイスソードが必要であるが、今回の巨人の里への遠征によってアイスソードの入手は極めて困難であることが明らかになったため、敵国が「火の揺らめき」を入手できる可能性はほぼほぼ無いから優先して「火の揺らめき」を入手する必要は無いという判断をしたからである。 こうして、アイスソードはカールが保管することになり、パーティーは解散することとなった。 (i)皇太子カール カールの遠征中も、カールの成人の儀式で士気を高められたローザリア王国軍は鍛錬を続け、武力を磨いていた。 また、国王クラウスがタラール族との絆を築くことでステップ産の名馬の供給ルートを確立していたため、騎兵隊の準備も万全であった。(「クラウス論」を参照) 皇太子カールはユニコーン騎士団と騎兵隊を率いてオービルでバファル帝国を迎え撃ち、圧勝。 その勢いのままでイスマスに進撃して、難攻不落のイスマスを攻め落とすことで歴史的な大勝を収めたのである。 この勝利をもって、長く続いた北バファル戦争が終結したのであった。 そして、ローザリア国民が北バファル戦争を勝利に導いた若き英雄カールを讃えるムードを気運として、クラウスはカールに王位を譲ったのである。(「クラウス論」を参照) (ii)3人の術法使い カールとの旅を終えた3人の術法使い達。 フラーマは自分の宿命に導かれて騎士団領入りする。 そこで騎士団領の重鎮達に看取られていた先代騎士団領専属術法顧問から「あなたが来るのを待っていました。後は頼みましたよ。」と、その役割と「火」のルビーを託される。 これにより若くして騎士団領専属術法顧問となったのである。(「ウェイ=クビン論」を参照) フラーマはバファル帝国の首都メルビルに戻る。 スターソードを習得した偉業が認められエロール神殿神官長へのエリートコースの道を進み始める。(「ウェイ=クビン論」を参照) そして、ウェイ=クビンは2人が華々しい一方で自分は認められない劣等感・敗北感から、「不老不死を実現することによって自分が世界最高の魔道士であることを世に知らしめる」という野望を抱く。 その結果、サルーイン教団との接触を経由して、クジャラートのエスタミル王国攻略に手を貸すという暴挙をするまでに至ったのであった。(「ウェイ=クビン論」を参照) (iii)フレイムタイラントとの約束 ローザリア王国の国王となったカール1世は、内政に軍事力の強化、領土の拡張を含む外交政策と多忙な日々を送ることとなり、フレイムタイラントの依頼を果たせずにいた。 かつてともに遠征したフラーマとソフィアもそれぞれが責任のある立場になり、ウェイ=クビンは行方不明となっていたため、3人の術法使いの誰かに頼むこともできなかったのである。 そして、時は流れてAS925年。 当初は「火の揺らめき」を手に入れるということが目的であったが、いつからカールの中では「フレイムタイラントから引き受けた依頼を果たしたい!」という信義の気持ちに変わっていた。 そこで、カール1世は思い立って自分の腹心に密命を依頼した。 「アイスソードをフレイムタイラントに届ける」というものである。 密命を帯びた腹心はアルツール経由でオービルから船に乗り、ブルエーレ入り予定であった。 ところが、腹心がアルツールに来たところで悲劇が起きてしまったのである。 その悲劇とは・・・決してアイスソードを狙った強盗殺人などではありません クジャラートの軍勢が突然アルツールを襲撃してきたのである。 本当にたまたまの偶然であったが、クジャラート軍の突然の襲撃に巻き込まれて腹心は命を落としたのであった。 (iv)アイスソードの行方 では、腹心が運んでいたアイスソードはどうなったのか? クジャラート軍の襲撃のどさくさで、火事場泥棒的にまとめて盗難されてしまったのである。 それがアルツールの武器商人のもとに流れ、足がつかないように保管され、それがそのままにされたまま時が流れた。 そして、ロマ1の物語の舞台の頃に偶然発見され、店頭に並んだわけである。 では、どうしてアルツールでもアイスソードを30,000金で売っているのか? おそらく、カールが巨人の里でアイスソードを購入した際に「アイスソード 30,000金」と書かれた値札がつけられていて、それがそのままになっていて、アルツールの武器屋の店主がそれを見て「あー、これは30,000金かー。」ってことだったのかもしれません。 また、476回の時間経過でガラハドがアルツールに現れるとともにアイスソードの販売が中止になるのは、ガラハドが最後の1本を購入したことで在庫が無くなったという演出であるが、最終時間経で再販されるようになる。 これは新たに仕入れたということではなくて、「もう無いと思っていたけど、探してみたら倉庫にまだ在庫があったよ。」ってことなのでしょう。 (5)時系列についての整理その2 以上をもとに、以下の表に皇太子カールの成人の儀式以降の時系列について整理する。
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まとめ: 本稿では、「アイスソードはどうしてアルツールに売っているのか?」と「大事典に記載されているカール1世が『火の揺らめき』の所有を望んだとはどういうことか?」という問いを出発点として、カール1世とアイスソード及び「火の揺らめき」の関わりについての推察をした。 その結果、3.で推察したエピソードに基づけば、「アイスソードはどうしてアルツールに売っているのか?」の真相は、「カール1世が『火の揺らめき』を入手するために巨人の里で購入したものが、フレイムタイラントに届ける途中で流出してしまったから」となり、「大事典に記載されているカール1世が『火の揺らめき』の所有を望んだとはどういうことか?」の真相は、「カール1世が人間による四天王召喚具の軍事利用を恐れて召喚具収集を行い、3つは集められたものの、結局『火の揺らめき』の入手は叶わなかった」ということになる。 ロマ1においてアイスソードと言えばアルツールでの強盗殺人事件であるが、本稿ではアルツールでアイスソードが売られていること自体にも非業の死が絡んでいることに言及した。 アルツールとアイスソードの組み合わせは死を呼ぶのだろうか? ところで、二度あることは三度あると言います。 次は、アルツールでアイスソードを奪ってウッキウキの冒険者さんの番かもしれません。 |