09.お正月京都の旅

今年の正月三が日は列車で京都などへ行ってきました。今年の甲府盆地も雪はなく年賀状が早くきた
ので確認だけして、中央本線の韮崎駅から松本行き普通列車に乗り込みました。第一の目的地は下
諏訪の諏訪大社で、初詣をかけようという魂胆。

       
   韮崎駅は富士山がよく見えます。           下諏訪駅から人ごみの中を歩くこと約10分
                                  諏訪大社下社に到着。雪のない元旦なんて
                                  珍しいという声が聞かれます。

諏訪大社の付近には有名な万治の石仏や、下諏訪温泉などがあります。この日は夜は大阪の友達に
会う予定があるくらいです。諏訪からは大阪行きの高速バスがあるはずで、昔は何度か利用したことが
あります。お値段は5500円くらいだったと記憶しますが、朝夕の2便程度では、予約もなかなか取れな
いし、大阪着も遅くなってしまいます。というわけで、中央西線で名古屋まで行き、新幹線で移動すること
にします。

       
中央西線の車窓。上松の南にある「寝覚の床」         宿の部屋からみた大阪の夜景
ここにも雪はほとんどナシ。

しかしどこも雪は少なく、関ヶ原付近でうっすらという感じ。米原のあたりも冬景色でした。大阪では友
達と夕食などを食べました。色々と経済状況などの話をしたのですが、お先真っ暗みたいな話ばかり
で、うんざりしました。

       
        京都の祇園                              祇園
       
            祇園                              祇園

さて、翌1月2日は宿で朝食後、地下鉄とJRを乗り継いで京都にやってきました。夜はまた大阪泊まり
の予定ですから、通勤気分です。どうにも時折小雨が落ちてくる天気で、傘を持っていないので百均で
買おうと探したのですが、京都は百円ショップが見当たりません。また、いい加減な地図しかないので、
駅の観光案内で地図をGETしようとしましたが、時間が早くて開いていない様子。これは困りました。
いい加減な地図を頼りにテクテクと歩き回り、どうやら祇園に着いたようです。街並みマニアにはよく
知られた場所ですが、これが初めてです。二階の窓にはスダレが掛かって独特のいい感じです。

       
           知恩院                      知恩院近くの変な屋根

祇園からもテクテク歩いてよい街並みがないものか、探して回りました。正月の朝の祇園は静かな佇まい
でしたが、神社仏閣は人であふれ返っていました。まずは知恩院。浄土宗の総本山なのでしょう。開祖
の法然上人は岡山県の人で武士の家に生まれました。昔は農民とか庶民は出家など許されなかったの
ですが、上人が子供のころ家が夜襲を受け、父が殺されてしまいます。死ぬ間際に、絶対に復讐など
してはナランと言い含められる場面は有名です。とにかくデカイ山門やデカイ本堂には驚きました。

       
          二年坂?                            産寧坂?

遊歩道みたいな狭い道は人でごった返していました。自分勝手に歩くこともかないません。川の流れに
身を任せるように、トロトロと流されて行きました。清水寺に向かっているのですが、何度も行ったことが
あるので、途中リタイヤして、京都駅へ向かいました。

       
          二条城                              二条城

さて明けて翌1月3日、再び大阪から通勤してきた私は、まずは二条城へ。ここは庭園の公開をしている
ので来ました。見事な庭園をウリにしている寺院は多いですが、何ヶ所も見たら印象にも何も残りません。
京都では金閣寺と、竜安寺石庭だけを見れば他は同じようなもんです。というわけで、その代表として今
回は二条城です。

       
        二条城の庭園                           左に同じ

       
          上に同じ                       二条城から見た比叡山

庭園はさほど古いものでなく、明治期だといいます。私は樹木銘木が好きなのですが、驚くような銘木
は見つけられませんでした。京都には室町期に作庭したなどという庭もありますが、後世にかなり変って
しまっているらしく、雪舟だの夢想だの、必ずしもそれらと関係があるという証拠もないようです。

       
      南禅寺のインクライン                スゴイ広軌!!インクラインの軌道

       
         上側を見る                          下側を見る

二条城からは歩くのもツラくなってきたので、地下鉄で南禅寺に向かいます。インクラインや琵琶湖の
疎水を見るというわけです。京都の地下鉄はホームに間仕切りがあり、安全かつ快適ですが、編成は
短く、運賃も高いように感じました。まあ、バスだと渋滞必至ですから地下鉄の存在は有難いです。
さて、インクラインは複線でそれは見慣れないものでした。1890年〜1951年9月まで使用されたと
いいます。当初は水車を動力にする予定だったそうですが、近くに日本初の発電所を造り、電動になっ
たそうです。古い時代の軍艦の旋回砲塔も水車の力で回す仕組みだそうで、昔のほうがよく工夫されて
いたようです。高低差のある場所で船を運ぶというと、パナマ運河などを思い浮かべますが、こういう式
は、今でもどこかにあるのでしょうか。

       
      南禅寺の水路橋                           左に同じ

       
         水路橋の上                           琵琶湖側

さて、さらにテクテクと歩き、南禅寺に着きました。ここの山門も立派で、有料ですが上がれるようです。
私の目的は琵琶湖疏水の水路橋なので、簡単に参拝した後で、じっくり観察しました。赤レンガの美しい
意匠で、頑強に見えます。上の水路部分を見てみたら、それほどの流量ではない感じです。うまくすれば
魚も釣れそうな流速で、水もあまりキレイではないようでした。昔の赤レンガ構造物は装飾というか、見
た目の美しさも考慮されていると感心しました。


          南禅寺

その後、地下鉄で山科に出て帰りました。名古屋、甲府と高速バスを乗り継ぐルートもあるのですが、
時間的にムリなので列車で帰りました。

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