紅葉真っ只中の１１月５日、紅葉ついでに群馬県西部の街並みを
見に行きました。クルマは旧式４ＷＤです。ルートは韮崎から県道
を進み、みずがき山麓で紅葉を見た後、信州峠で川上村に入り、
野辺山からは国道１４１号で佐久市、国道２５４号に入り、内山峠
経由で群馬県に入りました。みずがき山周辺はカラマツが多くて
イマイチでした。
野辺山からの八ヶ岳は実に雄大な景色です。北海道みたいな風景
ですが、実際北海道に負けない寒さだとかで、積雪はさほどでは
ないのですが信州有数の寒冷地です。牧場よりも高原野菜の栽培
が盛んで、それを運搬するトラック屋さんも沢山あります。昔は小海
線の貨物列車が頼みだったようですが、昔の一時期はストライキば
かりやっていて国鉄貨物は信頼を失いました。
国道２５４号の内山峠はガスが出て、折角の紅葉も撮影する気に
なれませんでした。下仁田町の宿場、本宿に寄ります。ここは昔、
中仙道の脇街道の宿場で、現在も当時の面影がよく残ります。
古い建物ですが、旅館の大丸屋とあります。
街の西側に駐車スペースがありましたので、徒歩で散策しました。
休日は金融機関のＰが広くて開放されていれば利用するのも良い
方法で、私はしばしば置かせてもらっています。
現在は寂れてしまっていますが、おそらくここは佐久や軽井沢に
向う最後の街だったはずで、繁栄の名残が窺えます。このゴミ籠
のある商店は、本来店舗だった部分が塞がれているように見え
ますが、非常に凝った造りです。
下仁田の市街に向います。本宿は細長い市街地が続き、いかにも
宿場だったという風情で、とても気に入りました。西牧関所跡がある
そうです。
街らしい街に来たなと思うともう下仁田です。ここも宿場だったの
でしょう。現在はネギとこんにゃくが有名で、国道沿いの直販店の
看板によれば、こんにゃくみそおでんが３００円で食べ放題という
文句も見受けられました。公共のタダＰがあったので置かせてもら
い、散策しました。
古く立派な家が多いです。
下仁田はなかなか広くて歩きではキツイです。
チャリ持参で来たらよかったです。
上信電鉄の下仁田駅です。本気で信州まで路線を延ばす気はな
かったでしょうが、株主など出資者への手前、そういう強気な社名
にしたのでしょう。コレに乗って富岡製糸工場まで行っちゃおうかな
と魔が射しそうになりましたが、案外運賃が高くてガックリ。
後ろ髪を引かれる思いで、下仁田から県道４５号線を田口峠に
向けて走ります。おそらくは養蚕で栄えたであろう巨大家屋群を
見るためです。下仁田駅から田口峠に至る信州県境手前の勧能
という集落まではバスの便があります。この道沿いの風景はぜひ
見て欲しいものです。道路沿いにも巨大家屋が並ぶのですが、集
落は見ものです。
ここらの家の特徴は二階部分の廊下と思しき部分が外に出ている
ことでしょう。アパートなんかはこういう造りです。二階部分を全周
ぐるりと廊下で取り囲んでいる家もありました。
出桁造りということでしょう。この付近は砥沢といい、砥石の産地
だそうです。付近の山で砥石の原料が採れたようです。
屋根に煙突が出ているのは養蚕の可能性が高いです。蚕は低温
だと死んでしまうので、火を燃やして暖をとる作戦でしょう。こういう
巨大家屋は信州の木曽山中でも結構見受けられますが、現在、
こういう家を建てようとしたら、宝クジでも当らない限り、普通の人
では予算的にムリかも知れません。昔は儲かった時代があったと
いうことでしょうか。
この辺りが勧能で、県境はすぐ先です。紅葉は少し早かったです。
何しろ道路が狭く、３ナンバーの旧式４ＷＤではやや不都合です。
もっとも、対向車は少ないですが。
勧能の少し先にも集落がありました。昼間は家が並んでいて大きな
集落だと思っても、夜見ると明かりが少ない・・。要は住人のいない
家が少なくないのです。
学校みたいな廃屋です。グランドはないようだし、学校にしては
チャチイので、養蚕関係の会社でしょうかね。
県境を過ぎると狭岩峡という紅葉の名所に差し掛かります。道路
はかなり狭いです。紅葉はキレイでしたが山の上の方はもう落葉
状態でした。
旧式４ＷＤのターボインタークーラーディーゼルエンジンを唸らせ
低速で延々と坂を上り、ようやく田口峠に。対向車はほとんどゼロ。
荒船山のすぐ近くですが、この付近は日本で海から最も遠い場所
なのだそうです。
展望は大したことはありませんが、妙義山に近いからか奇岩、奇
峰が多くてタイクツしませんでした。道路は狭かったですが、南側
の国道２９９号（十石峠）と比較すればまだマシでしょう。
狭い道路を延々と進み、ＪＲ小海線の臼田駅に到着。途中に竜
岡城の五稜郭もありますが、上空から見ないとわかりませんネ。
このまま国道１４１号に出て。さっさと帰りました。旧式４ＷＤの
燃費はフルタイム４ＷＤ走行で１２ＫＭ/Ｌといったところです。
（おわり）
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