2008年11月9日 飯山紅葉寺巡り
夏以降、どうも週末に悪天というパターンが多いようで、9日もどんよりとした曇りのうすら寒い陽気でした。
こんな天気では山に紅葉見物という気にはなれません。どこか公園か庭園の紅葉でも見るしか方法がない
と検討した結果、お寺がひしめいている飯山に行こうと決めました。この秋はどういうわけか、JR長野支社
では信州ワンデーパスを販売しているようなので、それで行くことに決めました。甲府盆地からエリア入り口
の小淵沢駅までクルマで行き、列車に乗り換えました。
小淵沢を8時頃の下り列車で出発。空いているBOX席に座りましたが、長野県内に入ると駅ごとに多数の乗車があります。
塩尻で一旦下車して、キオスクのソバ屋にすっ飛んで行き天ソバの朝食をおいしく頂きました。狭い店内でダシをとったりして
つゆを作っているようです。今度は飯田線から来る長野行きに乗り換えます。123系単行電車も身延線用が絶滅した今では、
なかなか貴重です。また、長野行きは快速だったはずですが、普通列車になっていました。その割りに快速の頃は停車した
信号場を通過しました。と思ったら、姨捨手前の信号場は廃止になっていました。それにしても信州ワンデーパスは2500円
もします。昔の信州ホリデーパスは2000円から、しなの鉄道も乗れるようになり、2340円程度に値上げされ、今度はしなの
鉄道は乗れなくなったのに、2500円です。信越線も昔は妙高高原まで乗れたのでは。
長野駅では30分程度の乗り換え時間しかなく、ホームで過ごしました。飯山線の列車はキハ110の2連で、戸狩野沢温泉行き
です。長野駅を発車すると、JRの工場が見え、京浜東北線らしい電車が多数留置されていました。中央本線沿線に住む私に
とって、現在の115系が東北本線や東海道本線の列車みたいなロングシート主体に置き換えられる、というのが一番恐ろしい
ことで、長野にこういう電車が来ているだけでも神経を充分刺激してくれます。列車は千曲川沿いをそれこそ徐行運転ダイヤで
進んで行きます。飯山線に寄り添う国道117号線は好きな道路でよく通りますが、列車は誠にノンビリとしており、自転車にも負け
そうな感じ。
正午過ぎに飯山駅に到着。お寺風の駅舎です。飯山は仏壇が地場産業というし、寺町はお寺がずらりと並ぶなどまさに仏都と
言えましょうか。駅近くの観光案内で寺巡りの地図を頂き、まずは有名な正受庵に向います。駅近くのお寺の紅葉も写真の通り
とても見事で、うすら寒い曇り空は残念ですが、ファイトが湧いてきます。
徒歩8〜10分程度で正受庵到着。ビックリするほど紅葉が見事です。映画「あみだ堂だより」にも登場するらしいですが、現代の
禅がこれほど世界に知られている功労者とも言える、江戸期の高僧、白隠慧鶴の人間が形成された地であることが名高い処
です。正受は真田家の人とも言われますが、白隠との様々なエピソードは世間によく知られています。
拝観料などは無く、庭のモミジの紅葉は盛りでした。ここから、寺町巡りの遊歩道があり、寺町へと足を踏み入れます。写真の
コンクリート遊歩道は終わりに近い部分ですが、こんな感じです。それにしても正受庵の紅葉があまりに見事で長居しすぎです。
タイムリミットは北飯山駅13:40頃ですが、時刻はもう13時少し前になってました。
お若い方はよく「キター!!!」などと言っておられますが、当方もまさしくそんな叫び声を発してました。寺町の2番目に称念寺
というお寺があり、そこは極楽浄土みたいに(行ったことはないのですが)なっていました。観光客も皆一様に驚いています。
色づきが絶妙です。もしこれで快晴だったら当方は気がフレていたかも。
ここは本当に見事で写真を100枚以上も撮影し、随分長居してしまいました。カエデがこれほどまでに見事だとは、認識を新た
にしました。子供の頃は紅葉など何とも思わなかったのですが、歳を重ねるごとにキレイに見えて弱ったもんです。
結果、お寺巡りの時間はなくなり、遊歩道を大慌てで進んで行きました。飯山の商店街には雁木(?)が取り付けられていました。
無いよりはマシでしょうが、雁木は本来自分の土地の道路側の部分を差し出して、公共の役に立てるものでしょう。遊歩道の
終点から北飯山駅へ急ぐと、何と3分もかからず到着。ちょうど下り列車が入って来たので、となりの信濃平駅まで行き、上り
長野行きに乗りました。飯山線の駅は結構タダPが充実していて、クルマで来てチョイ乗りにも便利でした。長野に戻ると、バス
で善光寺参りに行き、16時過ぎの甲府行き普通列車に乗りました。しぶとくホームでソバを食べましたが、冷凍麺らしく、玉子
は温泉玉子でとてもおいしくなっていました。小淵沢までは寝ていれば着くので本当にラクでよい保養になりました。
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