2008年春、紀伊半島お散歩



2008年2/29から3/2にかけて静岡の友人Aさんと紀伊半島に春を
探しに旅してきました。フィットを買ったばかりで慣らし運転もして
いないので、今回はフィットです。列車で行っても南紀はかなり遠い
ですが、今回は29日の夕方出発して伊良湖の宿に一泊、翌朝
始発のフェリーに乗り鳥羽に渡るルートを採りました。自宅を15時
に出発、Aさんを拾いに御殿場に向います。一般的に甲府盆地から
御殿場は河口湖経由ですが、私は精進湖〜朝霧〜富士山南麓と
いうルートを愛用しています。写真は精進湖。氷がバリバリに張って
いました。Aさん宅からは国道246号〜国道1号BPと進みましたが
静岡市などで大渋滞にはまり、伊良湖の宿には21時半頃ようやく
到着しました。



3月1日の夜明けは、伊良湖ビューホテルの部屋から望めました。
あまりよく寝られませんでしたが、天気もまずまずのようで顔が
ニンマリとします。7時に朝食をしにレストランへ。いつも粗食な
私は大食い大会の様相。Aさんはさすがにお金持らしく、質素な
内容でした。フェリー乗り場は目と鼻の先ですが、予約していない
ので早めに出発しました。始発が8:10とはチト遅いです。それに
夜は運航しないので、観光用みたいなもんです。



フェリーにはうまく乗れました。1月まで乗っていた旧式4WDは
全長が403センチだったので、その3センチのおかげでいつも
5M料金を取られてイヤでしたが、フィットは390センチで4M
料金で有難いです。伊勢湾フェリーは片道利用では損で、往復
買うと割引が大きくトクでした。鉄道旅行で鳥羽から豊橋に抜ける
場合にも利用すれば面白いでしょう。割安な企画きっぷも売って
いました。写真は船内から伊良湖方面。右側山上には昨夜お世
話になったビューホテルも。



これは「潮騒」の舞台、神島でしょう。この航路は国道42号の海
上ルートになっており、所用55分で結びます。国道1号から伊良
湖岬までが案外遠くて、1時間程度掛かります。追い越し禁止の
単調な道で、ロクに海も見えません。



フェリーは結構な乗りでさほど揺れもせず鳥羽着。天気が悪く雨が
降ってきました。鳥羽からは有料道路を通り、伊勢市の混雑回避
のため高速で勢和多気ICまで進みます。



伊勢自動車道は相変わらずガラガラです。勢和多気まではタイ
クツとの戦いです。勢和多気IC周辺のGSは安い店が多く、給油
は狙い目です。天気も回復。



国道42号を延々と走ります。交通量は少ないので快適です。昔は
釣りでしばしば通りました。荷坂、矢の川といった峠ももうお馴染み
です。正午前に熊野市の獅子岩に着きました。ここは喫茶店のP
しかないようで、ちゃんとしたPが見当たりませんでした。



獅子岩付近の花のいわや神社に寄ります。日本最古の神社とも
言われています。他にも鬼が城という名勝があるのですが、昔、
友達とバイクでツーリングに来て立ち寄ったことがあり、今回は
パスです。ツーリングは志摩の相差の民宿に泊まり、海辺の国道
260号などを延々と走った記憶があります。



熊野市から約1時間。熊野川を渡ると和歌山県新宮市で、熊野
川から本当にすぐ、この速玉大社があります。昔、列車旅の途中
新宮に一泊し、翌早朝、駅からタクシーで参拝に来たこともありま
す。その時はその後、駅から奈良交通の大和八木行き特急バス
に乗り、本宮大社にも参拝しました。熊野三山詣でというわけ。
特急バスで驚いたのは喫煙可能ということで、乗客は私一人だ
ったのでドライバーと世間話しつつ、プカプカやっていました。
今はタバコもやめてしまいましたが、本当によい思い出です。



ご祈祷してもらっている人も。私はクルマを買うとお祓いをしても
らう程度ですが、こういうメジャーな場所でのご祈祷もやってみた
いです。



さあ!いよいよ那智の滝です。速玉大社から90分程度で到着。
滝手前の無人有料P(500円)に入れましたが、滝のところにタダ
Pもあるんですね〜。裏側だったのでわかりませんでした。Aさん
が見たことないというから来ました。



まあ、渇水期でもあり、迫力はあまりナシ。近くで見るより遠くから
見た方がいいです。近くで見るべき滝は(近くでないと見れないが)
袋田の滝でしょうな。



滝の上部をズームで写します。やはりこの滝は那智大社から遠
望するのがイチバンです。時刻はすでに14時過ぎ、宿も押さえて
いませんでしたが、結局アブレてしまい、何と白浜まで行くハメに。



といっても急いだりしないのが私の流儀。南紀で一番好きなポイ
ントの橋杭岩へ。ここはいつ来ても素晴らしい場所で、紀勢本線
の列車内からも見えます。カニなどの釣りエサをゲットするのも
容易で、時間が経つのも忘れます。15時半頃までゆっくり休息。


 
岩の後ろは大島です。これから潮岬に行ってみましょうか。



串本大橋で、通行は無料です。遠くにフェリーが見えます。
串本は地形が函館に似ているそうで、夜景はどうでしょうか。



橋杭岩から15分ほどで潮岬着。300円払ってタワーに上りました。
風が強くて長居はツライですが、さほどの展望ではありません。



潮岬灯台です。2006年でしたか、沼津に係留されてホテルに
なっていた船が北欧の故郷へ曳航される途中、浸水のために
この沖合で海没処分されてしまいました。スカンジナビアという
船で、クルーザーみたいなよい型の船でしたが1926年製とか
で80年も経ったものだそうで、完全な修理をせずに外洋に出せ
ば浸水も当然でしょう。よくスカンジナビアの付近で昔から釣り
をしていたので思い出深い大好きな船でした。



潮岬で長居をしましたが、まだ時間もあるのでここも大好きな
古座の一枚岩にやってきました。高さ100M、長さ500Mだそう
で、あまりの巨大さに感覚がおかしくなります。初めて見るという
Aさんも大きさにビックリ。こういう渓谷沿いにあるからあまり目立
たないのですが、何処かの都市の中心部や平野部にでもあれば
世界的な名所になれそうです。時間は17時。夕暮れの橋杭岩が
見たいので、来た道を引き返しました。



夕日を浴びた姿もキレイですが、今度は夜明けが見たいです。
ここで再びノンビリした後、白浜の宿に向けて出発しました。
暗くなった国道42号を延々と走るのはいいのですが、また明日
戻らねばならないのがツライです。国道42号沿いの海岸は明る
い時間帯なら複雑な奇岩が次々と現れ、脇見ばかりして危険で
すが、暗いとかえって安全運転ができて助かりました(アホか)。
宿には20時頃到着。ホテルプレジデント白浜という宿で、白浜
のホテル街からは離れており、食事はわざわざクルマを出して
食べに行きましたが、閑静で部屋の造りもよく、大変よく寝られ
ました。料金はツインで8400円とリーズナブルでした。



明けて3/2。
昨夜は暗かったので気付かなかったのですが、宿は何と三段壁
のすぐそばでした。6:30起床して、Aさんと散歩がてら歩いて
行きました。ここは東尋坊みたいな自殺名所らしいのですが、朝
早くから多数の釣り人が磯釣りに興じていました。



長居したいという場所ではなく、宿に戻り混雑する前に白浜の名所
回ってしまおうと、7時半には出発。名所といっても温泉ですよね、
ここは。



千畳敷というらしいですが、どうしても釣り人の視点になってしまう
有様。



白浜というとこの円月島でしょうかね。眠狂四郎の円月殺法なんて
コレとは無関係(古う〜)。しかし殺法とはこれ如何に。関西屈指の
景勝地も我々にはネコに小判なのか、白浜を諦めて熊野本宮へ
向います。



白浜から国道311号を東進します。もう帰路なのです。この国道
311号は中辺路とありますが辺路とは巡礼道の意味でしょうか。
四国遍路の遍路も古くは辺路と書きあらわしたようです。この国道
311号はかなりの快走路でどのクルマも相当なスピードで走って
いました。
熊野本宮大社では親切な御神職の方に助けていただくなどした為、
撮影禁止をしっかり守り、写真は写しませんでした。新宮に向う途
中、有名な川湯千人風呂を見て行きました。狭い川沿いの地形で
駐車スペースは少ないらしいのですが、入浴中の人もおられて誠に
うらやましい限り。夜中にでも入りたいですネ。



新宮までの間はドロ峡のジェット船もありますが、それも何だか
面倒なので一気に南下。土産を買いに紀伊勝浦へ戻りました。
どういうわけか、サンマの干物が売っており、一本50〜100円
だったと思います。私は干しイカ、岩ノリなどとと共にサンマ干物
を500円分程度買ったのですが、お金持のAさんは100匹も
買い、在庫がないとかで店員さんが仕入れに行く始末でした。
また、この勝浦〜三重の尾鷲辺りのラーメンは、何か独特で塩
味というか、他にあまりない味の店が多いようでした。紀伊勝浦
駅から港は割りと近く、魚などの土産屋で食事が出来る店もある
ので次回は挑戦したいと思いました。写真は熊野川の橋、県境
です。帰路のフェリーは16:30に乗りました。本当はいけないの
でしょうが車内残留でひと寝入りしていました。伊良湖から国道1
バイパスに入り、例の如き大渋滞。御殿場でAさんを降ろし帰宅
したのは0時頃でした。(おわり)

旅の浅知恵。
列車旅で南紀を回るなら、以前やったことがありますが、紀伊勝浦
駅からのバスツアーを利用し、那智の滝、那智大社、紀伊松島など
を回るのが便利でした。私は昼食つきのツアーで、バスガイドはなく
観光地到着の都度、車内のビデオがかかり案内が流れるシステム
でした。潮岬はそれほどの景観地ではないですが、橋杭岩はぜひ
見て欲しいです。まあ、レンタカーでも借りたほうが便利ですが。



クルマ、バイク旅INDEXへ
トップページにもどる