今宵のつぶやき
私的感想
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no.10 |
黒衣が語りべの役を担っているように思えた。Keyになっているというのだろうか。常に気持ちが哀しく、涙を誘う。人の心の持つ闇、呪詛。近代化の波が古来からの封印を壊していく。何が正しいのか、それは判らないないけれど闇雲に新しい物事に突き進んで行く事が正しいとは思えません。古く語り継がれた事、何百、何千年と残る仕来たりは意味のある事が多く、忘れたり、捨て去ったりしてしまって良い物事ではないように思う。一度壊してしまった物を元に戻すのは決して簡単な事ではないだろうし、一度闇に取りつかれってしまえば、拭い去るのも容易な事ではないように思う。現代社会の在りようを思うと明治時代の近代化は・・・などと考えてしまう一冊だと思いました。すご〜く、色々な事を見せてくれているように思う。 |
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no.9 |
噂の怖さとういうのでしょうか?それともおまじないの怖さというのでしょうか?人の口から発せられ、それが人から人へと流れ出すと最初のカタチから変わってしまう。それでも流れ続けて、ひとつ間違えれば振回されてしまう。発達した大人でさえありえるのですから未成熟な子供でであれば尚更・・・。 |
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no.8 |
異界の扉が大きな口を開けて人を取り込んでいく。現実と非現実との境界と呼べばいいのだろうか。誰の身にも起り、降り灌ぐかも知れない事。時代背景もそこにはあるだろうし、闇が闇として確かな存在感でそこに存在していた。だから一歩間違えると踏み外すと呑み込まれてしまう。異界はごく身近にある。その異界は何だろうか。誰もが持つ自身の闇であろうか。柏木は贖罪の気持ちから取り込まれてしまったのだろうか。踊らされている・・・馬鹿正直だからか。筆では勝てない事が判っているのに。太いモノには巻かれる事が正しいとは思わないのだけれど・・・。でもそれが柏木の良さではあるのでしょう。人に言ってどうなるモノでもないと思うし、どうして自分の中に溜めておけないのかとも思ってみたりもした。朱雀は目が見えない。見えないからこそ見えるモノがあるという。では見えぬ目で何を見ているのだろう。 |
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no.7 |
この本を途中まで読んで「頼子にために」を読み返す羽目に陥ってしまった。どんな話だったか忘れてしまっていて気になるのでそうしたのだけれど、それはあまり重要な事ではなかった。これはこれで独立した話とも思えた。アイドルの話には興味そそられた。 |
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no.6 |
竹本健治の「匣の中の失楽」へのオマージュとして書かれた作品だという。あまりにも前にそちらは読んでいたので読みなおしをしてからとも考えたのだが、結局は読まずに読んだ。う〜ん、確かに類似品である。これはこれで嫌いではない。ただ何故か違和感があった。何かが私に合わないらしく、それにはホトホトまいった。話自体の事ではないから今も謎。 |
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no.5 |
なんなの?最後が1作目に通じてる。いくら読んでも行く先がわからない。メルカトル鮎は烏有を同じ種族だといい探偵の心得のようなモノを伝授している。死ぬ自分の跡を烏有に継いでもらうためなのだろうか?メルカトル鮎はどう考えても自分が死んでしまう事を知っていた節が見受けられるのだが。ここで幽かに1作目の疑問は解けたようにも思えるが寄り深かまった気がするのは何故?もしかしすると私は最初の作品から大きな間違いを犯していたのかもしれない。解ろうとする事がそもそも無理な話だったのかも。酷いジレンマに陥っている。この後どうなっていくのだろうか。烏有はどうするのだろう、桐璃は一体何者か。次回作を読めばいいのだろうか(毎回これだものなぁ〜)作者に騙されているような、策に嵌っているような・・・もう止めようとも思うのだ、諦めが肝心だと。でも何かがあるの。わからない何かが。それが止められないで次回作を読んでしまう理由ではある。正直言って「私にどうしろっていうの」と言いたくなる。あぁ〜ぁ。最後になったけれど烏有が木更津・香月達が主宰する同好会に顔を出すのだけれど、これって布石???? |
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no.4 |
ホントにこの作家やってくれます。キュビズムには参りました。屋敷までそれとは。メルカトル鮎がいつ出て来て事件を解決するのかと思っていたら・・・最後のあれですし。お〜〜〜ぃ、2人の桐璃って何?烏有はどうなるの?編集長って一体何者?メルカトル鮎という人物が知りたくて、私の中にある靄々を消したくて読んだ筈なのに倍になって帰ってきた。なんだかどんどん深みに嵌っている気がしてならない。これが作家の手というものだろうか?それとも、私の読解力が悪過ぎるのだろうか・・・お願いだどうにかしてくれ〜〜〜!!!次を読めばどうにかなるのか?本の感想ではないよなぁ〜これでは・・・。少しは本の内容にも触れなければ。桐璃は人間入れ替わったのか?助けた桐璃は違う桐璃だった?桐璃の事が気になる。最後まで謎だらけでした。 |
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no.3 |
もう、もろ好みです。犀川の自分の中に何人もの自分がいるというのがとてもイイ。トリックにしても失われた時間というのか、隠された時間というのか、消し去られた時間というのか。納得してしまいました。博士はどこに行き、何をするのだろう。犀川の他の部分はこれから少しずつ表面化していくのかしら?すごく興味があるし、気になって仕方が無い。萌絵に関しては友人に似ていて笑えた。まぁ〜萌絵はお嬢様過ぎるのでダイブ違うのでしょうが読んで私が感じた話し方が彼女をつい思い出してしまう。 |
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no.2 |
ホラー小説という事なのだがあまりそんな感じはしませんでした。代わりに懐かしい気持ちになりました。学校とは不思議な場所であったように思います。生徒の間にだけ存在する伝統・約束・規則・秘密。そんなものがあっても可笑しくない空間。大人になってしまうと二度と入る事が叶わぬ空間。学校はそんな所でしたし、特に子供の中の最大の子供で最小の大人である高校生は不思議・不可思議そんな存在のように思う。ですから怖さが振りかえってすぐにというものではなく、暫くしてジワジワと訪れるようなそんな怖さだった気がします。夜中の学校ってすご〜く怖かったなぁ〜などと生徒会の仕事を思い出し、昔の自分をこの本に重ねてみたりして。読んでる間はず〜とそんな感じでいたのに本を閉じたあとに内容を思い出して怖いと感じてしまいました。忘れた頃にやってきた怖さと言えばイイのかな。それにしても、黒川の子供の世界に大人が関与するのはどうかと。あっ、でもこの学校の卒業生という事はありなのかしら?一番目の小夜子の時代の生徒でその後赴任してきたなどという事は?だから軌道を修正したり、わざと外させたり手を加えていた?!どうだろうか、考え過ぎかなぁ。でも何故六番目の小夜子が出会う羽目になったのかな?今まではそんな事はなかったのだろうか。 |
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no.1 |
イメージがあった。端的に言うと大いなる勘違いなるのかな。”メルカトル鮎”というシルクハットにタキシード姿の天才探偵(美男子のおまけ付き)。きっと手品師の如く事件を解決していくものとばかり思っていた。あまりの衝撃に叫びそうになった、もしかすると叫んでいたのかも知れない。「それはないだろう」って。こんなトンでもない奴ってアリなの?どうして、どうしてあんなに人気があるのだろう?私は理解に苦しんだ。ついでに言うとこんな奴嫌いだ・・・確かに天才だとは思える、天才は紙一重だからなんでもアリなのかもしれない。けれどあまりにも打算的過ぎませんか?自分の趣味だけの為に殺人事件を待っていようが殺人者を見逃そうがそんなはたいした事ではない(ホントはたいした事なのだけど)。だけれどこれって許せない、どうしても許せない。自分の死期が判っていたからの行動だったのだろうか?逃れられぬ運命だと。それとも人生に厭きが来てしまったが為のものなのだろうか?この本ではどうも”メルカトル鮎”の人となりが理解できなかった。素直に受け取ると大嫌いになるし、深読みすると理解不能になし、おまけに最大の謎は死んでしまうし。一作目で死んでしまってこれからどうなるんだろうか。過去の事件簿というカタチをとるのか、それとも香月が”メルカトル鮎”の名を名乗るとか。現時点で他に3、4冊の作品が出ていた筈。次を読めば私の抱えた変な感触は解決するのかしら?なんだかやられたって感じかなぁ。 |