今宵のつぶやき
私的感想
no.50 |
『木製の王子』 麻耶雄嵩 |
久し振りの新作。あまりに時間が経ち過ぎて前の作品を忘れていることに何度も気付かされる羽目になりました。思わず、前作を読み直してから読んだ方が良いかもとまで考えました。過去の事件や出来事とは切れ離せない色々な事柄が出て来ますから私のように忘れてしまった方は『あれぇ〜?』という思いに苛まれるでしょう。(そんな人はいないか・・・)今回の事件に関連する家族の家系図を見たとき、頭の中が混乱気味に。面白いというのか、ややこしいというのか。それに各自のアリバイ時間がきっちりしていて、苦手な時刻表トリックもののような気がして挫けそうになりました。全体的な印象は烏有のその後も続く葛藤、そして新たな事件と探偵役は木更津。盛り沢山に詰め込まれている感じです。そして今回も私にとっての謎はそのまま残りました。どうやら、メルカトル鮎は私にとっての永遠の謎かもしれません。 |
no.49 |
『殺人容疑』 デイヴィッド・グターソン |
600ページは長かった。読むのが苦行に感じました。作品そのものが面白くないからではないように思います。戦時中、アメリカ国民として戦ったのにも拘わらず、戦後差別の目で見られ、殺人の容疑者にまでなってしまう。時代背景もわかるし、それぞれの葛藤も読み応えはあるのですが登場人物それぞれの過去・現在が度々入れ替わる(?)のでそれがとても読み辛く感じました。それとその時間にのみ登場する人物も多数いので、その人って誰だっけ?というような調子で名前と人物が一致しないことも暫しありました。これは単純に私自身の理解力・読解力に問題があるだけで作品そのものを否定する材料ではないと思います。戦争というものが人々にどのような影響を与えるのか、また国民性の違いがどのように人の目に、心に写るのかを考える作品のように思いました。個人的に言わせてもらえば、もう少し短くも出来たのではとも思いますが・・・。 |
no.48 |
『閉ざされた夏』 若竹七海 |
またも火事?!と読み進めて思いました。続けて読むと変なところ疑問が入る悪い例です。さて、この作品は悲しいというのか、切ないというのか。事件の真相は『愛するがゆえ』でしょうか?それもいろんな愛情が複雑に絡み合い、誰一人倖わせではないような気がしてなりませんでした。ボタンの掛け違いが些細な事を複雑にし、それゆえ殺人事件へと発展していく。しかも過去の出来事までも現在に影響を及ぼしてしまう。 |
no.47 |
『火天風神』 若竹七海 |
話の中心はリゾートマンションでの一夜の出来事です。このマンションには6組のグループ及び個人が滞在していてそれぞれに大なり小なりの事件があり、最終的には台風直撃という自然災害に見舞われるのですが登場人物それぞれの災害時における人間性の違いというのか、品位というのか・・・それがなんとも云えぬ味があります。自分だったらどんな行動を取るのかとちょっと考えたりしましたし、誰かしらに当て嵌まるような気がします。事件及び災害の中で何人かの人物は自分を見つめ直し変化していきます。その姿には前向きに生きる人の力強さを感じました。ただ、どうでもいい事なのかもしれませんが元教師が火の元を注意せずに出掛けるのが不思議で仕方ありませんでした。 |
no.46 |
『警視の休暇』 デボラ・クロンビー |
う〜ん、面白かったの? イマイチ、判断が出来ない。次も読んでみようとは思います。さて、この警視(ダンカン)大変魅力的な男性らしく、かなり優秀な人物でもあるようです。主役の魅力性は本を読んでいく上では大切な要素だと思います。面白味のない人物では読んでいても愉しくはないですし。この本はそう言う意味では愉しいです。登場人物にも魅力的な人が多数いました。でも、ひとつだけ気になるところがありました。ダンカンはもしかしてプレイボーイなの? ちょっとした甘い雰囲気が女性との間にあるのですがそれが一人ではないような気が・・・。結局、誰が好きなのと聞きたくなりました。それがいけないとは言いませんがなんだかなぁ〜と・・・。 |
no.45 |
『死と蔵書』 ジョン・ダニング |
何年か前に評価の高かった作品でやっと読みました。評価通りに面白かったです。特に海外古書の初版本の価格や考察が興味深く書かれていて犯人探しよりも気持ちはそちらに向きました。事件の方は掘り出し屋が殺害される事件と主人公であるクリフの宿敵(?)ともいえる実業家ジャッキーとの関係が平行して語られています。このジャッキーが危険極まりなく、クリフの行動を左右している部分もあるように思えました。他の登場人物もそれぞれ個性的で怪しいく、面白さを醸し出していようで・・・。クリフのこれからにも愉しみを残しています。 |
no.44 |
『東の海神 西の滄海』 小野不由美 |
ホワイトーハート版の本も読んだのですが講談社版での再読です。 |
no.43 |
『「Y」の悲劇』 有栖川有栖・篠田真由美・ニ階堂黎人・法月綸太郎 |
それぞれが味があって面白かったです。Yという文字だけでいろんな話が出来るものだと思いました。 |
no.42 |
『淋しい狩人』 宮部みゆき |
古書を巡るさまざまな謎のお話なんですが軽快であっという間に読了。たかが本されど本といったところでしょうか。本の好きな方なら妙に納得される場面が散りばめられているように思いました。それと最近は核家族で祖父と遊びにしろ何にしろ一緒に行動する場面は縁が薄い気がします。そんなわけでか古書店店主とその孫がとても素敵な関係で微笑ましいです。 |
no.41 |
『眠れぬ夜の殺人』 岡嶋二人 |
毎日の生活でいつ自分が加害者になるかわからない。現実として似た体験をした人を知っているせいもあってホントに怖いと思いました。一方で陰の組織(?)の活動はやたらと面白かったです。何件かの平凡な生活者が酒に酔った為に傷害事件を起こして、些細な疑問で真相を追究していくのですが諜報活動ぶりも凄いのですがメンバーが個性的で笑えるというのか何というのか・・・。 |