今宵のつぶやき
私的感想
no.140 |
記憶の謎とでも言えばいいのでしょうか。学生時代の仲間と行動を共にし、語らう事で忘れていた過去の思い出や結論を出さずに回避していた思いを思い出し刻み直す。事柄も多岐に渡っている。登場人物の年代が近いので、他人事という気がしなかったです。ですから読みながらそれって私の悩みじゃないのと妙な気分でした。この作品は『麦の海に沈む果実』の外伝的要素でもあるようです。あの作品に登場した人物だと気付いた時、改めて「麦の海〜」の世界の大きさと最終的にはどんなカタチになるのかが愉しみに思えました。 |
no.139 |
友の線引きはどこでされるのだろう?生活していく中で数々の出会いと別れがあり、その中で友達と思える人も出来てくる。どこからどこまでが友達で、どこからどこが知人若しくは知り合い、顔見知りなのか?氷川が学生時代の友人をどう表現するべきか言葉を失うシーンがある。その後、最後のシーンで確実に体現する言葉を友だちと位置付けている。位置付けることが大切だった訳ではなく、気付くことが大切だったのだと思う。たとえそれが遅過ぎたとしても。この作品は人間関係だけでなく、色んな事柄の境界線をテーマにしているのだと思う。境界線ってなんだろうね。 |
no.138 |
冒頭から良くわからない感じで始まる。でも、読み進むうちに引き込まれていった。この世界の不思議さとでも言えばいいのだろうか。言葉を持つ事と持たない事、家族とは、大切に思う気持ち。そして、人はそれぞれ事柄についての思いは違う人間なのだから同じにはならないという事。理解して共に生きていくのに必要な事を語っている気がした。でも、最後のあれは「えっ?」としか思えなかったです。好き好きなのでしょうが。 |
no.137 |
久し振りに前シリーズの萌絵ちゃん登場。現シリーズとの合体と言ったところでしょうか。この本は折角(?)袋綴じになっているので内容には触れない方がいいと思われます。想像力の欠如と言うのか、言葉から映像を結ぶのが苦手なのか、登場した建物を頭の中に描く事が出来なくてどうなっているのか実物が見てみたいと思いました。 |
no.136 |
このシリーズは毎回、様々な作家の推理小説の探偵やワトソン役の名前が出てくるので作品の内容と別のところで笑ってしまいます。探偵である後動と鳴海が別々の事柄を追います。話の流れも両氏の事柄が交互に提出されていく。最後まで読んでなるほど「マリオネット」ねぇ〜と思いました。一番の被害者はカケルになるのでしょうかね。 |
no.135 |
今でいうところの「都市伝説」モノなのかな。噂話を遡って辿っていくと意外な話があったと感じでそのルーツ(?)を紐解くのがなるほどと思えて面白かった。ですが「あの〜」が会話の中にたくさん出てきて、それを頭の中で音声化してしまって背筋がゾッとする。これにはホントに参った。面白かったけれど、苦手な部分もありといったところでしょうか。 |
no.134 |
前作同様に龍之介の天然ボケ炸裂。やっと念願の後見人(?)にも会うことが出来たし、めでたしめでたし。なのですが話はこれからも続くそうです。小気味の良い作品なので続くのは嬉しいです。次回作は今作で最後に放たれた事柄の扱いになるのでしょうかね。今回は物語と物語の合間に「龍之介観察日記」なるモノがありました。章と章の合間にあって非常に面白い。龍之介をよく観察しているよなぁ〜と当たり前なのですが思えました。 |
no.133 |
今までの中で一番面白かったかもしれない。恋愛事情も少し減っているし。二人がどうなろうと興味がなかったりする。また新たな真実が発覚しているので、微妙な関係は相変わらずなのでしょうね。一部を詩人の人生を追いかける妻の行動。二部を妻が亡くなってその調査。その構造が読みやすかったように思う。 |
no.132 |
人は見てはいけないものを見た時、知るべきではなかった事を知った時、どうするのだろうか?同僚でもあった2人の男性が医者を辞めてからの生活はかけ離れたものでした。きっと、上司であった教授の殺害事件が起きなければ、再び交わる事はなかったのでしょう。その事件は脳死に関する事柄に絡んで考えさせられました。 |
no.131 |
名探偵である事の悲哀を感じる作品。生きる事に背を向けながら探偵としてしか、自分存在価値を見出せない。そんな生き方をする探偵の姿がとても悲しいです。事件は各メディアに送られる創作童話から始まる。その童話の内容が怖いというか、気持ち悪いというか・・・。その上、その童話になぞって殺人事件が起こるので情景を読むと気持ち悪くなるのですが本を置くことを許してくれない。2部構成になっていて、2部は読後に何とも言えない気持ちが残ります。 |