こちらのSSは同人誌「やがて恋に息づく」のおまけSSです。
それでも大丈夫! という方はどうぞスクロールしてください。↓





















ねこねこナイト







 ぷつぷつぷつっ、と粘ついた音をたててビーズが抜けて、安曇は床に頬を押しつけるようにして身体中を震わせた。蜜の垂れる性器の根元で、鈴が安曇の動きにあわせてちりん、と鳴った。
「……っも、やだ……、」
 強すぎる快感で目が熱い。袖の先が袋状になっているせいで、床に爪を立てられないのが地味につらかった。捩るようにして振り向くと、安曇の尻からビーズを引き抜いた史賀がひどく優しい顔で微笑んだ。
「変な猫ちゃんですねえ。猫はにゃー、しか言っちゃ駄目って言ったのに。お仕置きですよ?」
 愛しむような声が却って怖い。ぐっと上げた尻の部分――そこだけ剥き出しになった尻の丸みを撫でられて、安曇はぞくぞくして唇を噛んだ。
 叩かれる。そう思ったのに、史賀のすぐ横で安曇を見下ろす杉沼も、同じように撫でてくる。
「かまってほしいんだろう。もう一回入れてほしくて我慢できないんだ」
「じゃあ、入れてあげましょうか」
「……っ」
 嫌だ、と思ったのに、背筋がぶるりと震えた。史賀の手が双丘を大きく割り、露になった窄まりに、杉沼がビーズの連なりを押しつける。
「……っ、ぁ、……あ、……っ」
 指を二本まとめたよりやや小さい直径の丸い塊が、ひとつ、ひとつともぐり込んでくるのがわかって、自然と腰が揺れてしまう。その度に性器につけられた鈴が鳴り、尻のすぐ上あたりに取りつけられた、針金入りの尻尾も――猫の尻尾を模した飾りも揺れた。
「喜んじゃって、可愛い猫ちゃんですね」
 興奮を押さえきれない声で史賀が呟き、安曇は恥ずかしさと快感とで涙を滲ませた。ものすごく恥ずかしい。いい歳をした男がこんな格好をしているなんて。
 安曇は今、杉沼が出張の際に買ってきた猫の着ぐるみを着せられて、猫耳のカチューシャと首輪までつけられて、よつん這いで――着ぐるみなのに大事な部分に布がない衣装のせいで丸出しのお尻を、二人に向けて晒しているのだった。
「首輪もよく似合ってるぞ安曇」
 ぐいっとまたひとつビーズを押し入れながら、杉沼が服の上から太腿を撫でた。「おまえは毛並みもいいな。撫でると気持ちがいい」
 それは僕の毛並みじゃなくて着ぐるみの毛並みです――と、理性が働いていたら言えるのに、安曇にもうその余裕はなかった。ただ恥ずかしい。微妙にビーズを揺らされるともどかしいような快感がこみ上げて、泣きそうな声が漏れた。
「もう、取って……」
「にゃーでしょう、春之さん。にゃー」
 意外と楽しんでいるらしい史賀が優しく叱る。「にゃーって言わないと、ほんとにお仕置きしますよ?」
「……っ」
 ぽろっと涙が零れた。絶対に嫌だが、お仕置きはもっと嫌だった。さっきから史賀がちらつかせているお仕置きは、週明けにビーズを入れたまま出社する、というもので、それはもう絶対に、どうしても嫌だ。
 ひくひくと何度かしゃくりあげて、安曇はうずくまるようにして顔を隠して、震える声を押し出した。
「……に、にゃー……」
「――」
 決死の覚悟で鳴いたのに、けれど返ってきたのは沈黙だった。聞こえなかっただろうか、と不安になって、もう一度「にゃー?」と言うと、いきなり身体がひっくり返された。
「っうわっ?」
「か、可愛いぞ安曇!」
「ちょっと、ぬけがけしないでください杉沼さん! 春之さんもう一回! もう一回にゃーって言いましょうねご褒美あげるから!」
 ちゅっ、ちゅっ、と忙しないキスを杉沼にされて、安曇は面食らいながらそれを受け止めた。後ろに入ったままのビーズが腹の中で主張して、キスよりも早くそれを取ってほしかったが、すっかりスイッチが入った表情で安曇の胸に触れてくる史賀も、もうビーズのことなど忘れたかのようだった。
「お尻で遊んでるあいだにこっちもおっきくなっちゃいましたね。赤くて可愛い。つまんであげるから、気持ちよかったら『にゃー』ですよ?」
 言いざま、きゅっと強めに乳首を抓られて、安曇は身体を捩らせた。
「っあ、あ……っ、」
「ほら、にゃー、は?」
 促され、じっと二人から見つめられて、たまらなく全身が熱くなる。安曇は逃げるように目を伏せて、乳首をこね回される感触に耐えながら口をひらく。
「ふ、あ……、…………、……にゃー、」
「ああ! 可愛い! 可愛いですね杉沼さん!」
「買ってきた甲斐があったな」
 無駄に重々しく頷きながら、杉沼は愛しげな手つきで髪を撫で、顔にキスを降らせてくる。それは嬉しいけれど、尻のビーズを取ってほしい。ビーズじゃなくて、自分だけ恥ずかしい格好で感じさせられるのではなくて――二人を感じたい。
 けれど、安曇に許されているのは「にゃー」だけだ。安曇は仰向けになったまま。そっと腰を持ち上げてビーズを入れた部分が見えるように突き出し、左右に振ってみせた。
「にゃー……、」
 取って、と言ったつもりだった。わかってくれ、という気持ちを込めて史賀を見つめると、史賀はぼうっと顔を赤くして頷いた。
「わかってますよ春之さん、その玩具が気に入ったんですよね。猫って玩具が好きですもんね」
「……に、にゃー。にゃー(違う。全然違う)」
「そうかそうか。これからは気持ちのいい玩具もいっぱい買おうな。でも今日はべつのご褒美だぞ安曇」
「にゃ、……にゃー……(杉沼先輩まで……)」
 なんだかひどく浮ついたふうの杉沼と史賀は、安曇を起こして座らせると、優しい手つきで頭を撫でてくれた。うっとりするような優しさに安曇が思わず目を細めると、じーっ、と目の前でファスナーが下ろされ、勢いよく雄が顔を出す。
「猫といえばミルクだからな」
「今日は俺のも一緒に舐めてくださいね」
 すでに硬く張りつめたものを二本、唇につきつけられて、昂った目で見下ろされると、きゅうっ、と胸が痛くなった。
 熱っぽい二人の目は安曇に対する欲と愛情に溢れていて、見つめられるとまるで、二人に愛玩される本当の猫になったような――大切にされる生き物になったような気がする。
(――愛して、もらってる)
 淫らなところも、いけないところも全部、慈しまれている。そう思うと、身体の深いところから悦びが湧いてくる。
 にゃあ、と鳴いて、安曇は口を開けた。まとめて二本はとても口に含めないけれど、一生懸命、杉沼の先に、史賀の鈴口に吸いついて、舌を出して幹を舐め上げる。
 ちゅるちゅると啜ると、史賀が優しく撫でてくれた。
「おいしいですか? 春之さん」
 問いに頷いてちゅうっと吸いつくと、「こっちもだ」と杉沼にペニスを突き入れられる。口の中いっぱいに熱い昂りを感じてとろりと目を細めると、「こっちもですよ」と史賀にも押しつけられて、安曇は夢中で舐めた。
 ほどなくして二人分のほとばしりを受け止めながら、安曇は蕩けそうな意識の中で悪くないかも……と思った。
 たまには、猫になる夜があるのも悪くない。
 

 





END



『やがて恋に息づく』後日談でした。
J.GARDEN35のペーパー再録です。コスプレH……(笑)
杉沼さんと史賀くんがだんだん変な方向に。安曇はまあもともとちょっとアレですけど、それにしても「悪くない」じゃないよ、と自分でつっこみを入れつつ楽しく書きました。コスプレももふもふも大好きです(笑)




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