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死人探し屋ー黒電話
 俺は唸りながら部屋中を転がり回っていた。
 マンションに帰ってきた途端に右目が激痛を訴えてきたんだ。
 こればかりは耐えるしかないが…痛すぎる。
「おい猫。転がっているより寝た方がいいんじゃないか?」
「黙っていると余計痛いんだよ!!」
「こう言う時のネコって怒りやすいよな〜…」
 何故か狐がいる。苦しんでいるって言うのに、狐はのんびりと饅頭を食べている。
「何でおまえがここにいるんだよ!もう仕事終わっただろ!!」
「いいじゃん、少しくらい休んだって」
 いいや、狐は絶対に休む為にここにいる訳ではない。
 俺の転がっている様子を見るのが面白くてここにいるんだ。
  いつもそうだ。他人事だと思って。
「狐、珈琲飲むか?」
「飲む飲む!」
 豹も同類だ。最初は気遣ってくれるが、狐がいるとこいつのペースの方に合わせる。
 しかも、2人はリビングではなくわざわざ俺の部屋に集う。
「…おまえら部屋から出てけ!!!」

 俺の休息は死人次第、又は周囲の人間の人柄次第。
 そう思いながら…今日も俺は部屋中を転がり回る。

▲死人探し屋:第一番目:黒電話=仕事終了