「はぁ!?猫が銃で撃たれただって!!?」
午後8時丁度に原兄弟宅に豹が帰ってきた。
迎えた俺がこの日の出来事を話すと、大層驚いたようだった。
「やくざの銃弾を避けた猫が撃たれたってのが驚きだ」
それは多分、3ヶ月前くらいにあった携帯電話事件の事を言っているのだろう。
あの時の猫は今までにないくらい不機嫌だったからな〜。
「と言う事は、今の猫は最悪に不機嫌状態だろ」
「全然。その正反対」
「正反対?」
猫の部屋を2人で見に行った。
部屋では、赤い首輪を付けた子柴犬と一緒にじゃれ合っている猫がいた。
全く自分の状態を気にしない猫は、銃で撃たれた事も構わずに犬と遊んでいる。
平気なように見えるが、撃たれた所が熱を発していて体全体が熱くなっている。
俺が半ば強引に猫の額にアイスシートを貼ってやった。
「あ、おかえりなさい」
「ど、どうしたんだその子犬」
「俺が今日からここで飼う事にした。なあ?」
「ワンッ!」
山に居た時は所々に泥が付いていた子柴犬だが、猫が丹念に洗ったので今は綺麗な毛並みをしている。
ずっと犬を飼う事を勧めていた豹は、あっさりと犬を連れてきた猫を見て、深々と溜息を吐いた。
そして、床に座り、子柴犬の頭を撫でながら猫に聞いた。
「何て言う名前なんだ?」
「あ、そう思えば俺も聞いてなかった」
一瞬惚けた猫だったが、すでに決めていたようで、笑顔で言った。
「この子の名前は明鉄(あきてつ)だ」
▲死人探し屋:第三番目:玩具電話=仕事終了
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