八甲田山
はっこうださん
| 1,584b | 2002.08.09 |
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| 明け方まで降り続いた大雨は、6時頃になるとやっと小雨になった。昨日大雨で岩木山登山を断念したので、早朝岩木山に登ってから八甲田山に登ろうと思っていたが、昨日からの大雨で意気消沈してしまった。このまま八甲田山に行こうということになり、嶽温泉6時に出発。どんよりした灰色の雲が一面低く立ちこめ、いつ又豪雨になるとも判らない天気の中、
八甲田山麓の酸ヶ湯温泉登山口に8時過ぎに着いた。酸ヶ湯温泉駐車場から仙人岱を通って八甲田大岳山頂、
そして毛無岱の湿原を歩いて酸ヶ湯温泉に下るコースを予定しているが、この天気では往路を戻る事になるかもしれない。
一組のご夫婦がコースは天気次第ですねと言いながら一足早くスタートして行った。
8時30分、登山口の小さな鳥居をくぐり、すぐに樹林帯となる。東京の方は35度の猛暑というが、 ヒンヤリとした風が心地よく、硫黄の臭いがしてきて、地獄湯の沢に出た。ラッキーなことに日が差してきて、 南八甲田の山並みが見えてくる。 雲がどんどん動き、灰色の雲は流れ去り、辺りは明るくなって、沢にかかった木の板を渡る。時々、硫黄の臭いが鼻に付くが、 沢沿いの火山性のガレた道を登る。 天気が良くなって、急登もなんのそのの感じだ。登り詰めると、木道になり、仙人岱湿原に出た。 |
| 地獄湯の沢 | 仙人岱湿原 | 八甲田大岳頂上 |
| 前に小岳、そして左横に大岳を見ながら、時々アザミが覆い被さっている木道を進むと、仙人岱避難小屋への分岐に出る。
すぐ目の前に柵を巡らせている所がありベンチも置いてある。清水が湧き出ていて、八甲田清水に着く。
一口飲んで木道に戻る。木道はぐるりと周りながら続き、
小さな池の縁をめぐり、花の終わったチングルマの群落やウメバチソウ、ミヤマキンバイ、ウサギギク、
アキノキリンソウ等の花の中をルンルン進む。
そして樹林帯に入り、荒れた道を急登する頃、天気が変わってきた。みるみるうちに灰色の雲が広がり、
八甲田大岳山頂に10:02分到着すると、一面、霧の中になってしまった。 展望は無く、標識がやっと見える位で、それでも雨が降らないだけ有り難く、記念写真を撮ってすぐ下山。 すぐには雨にならないようなので、予定通り、毛無岱に向かうことにした。両脇にロープが張られた荒れた斜面を井戸岳方面へと下る。 斜面にはアキノキリンソウの群落で霧の中に黄色が浮き上がって見える。井戸岳鞍部に着くと、 前庭に木のベンチがたくさん並んでいる大岳避難小屋が建っていた。 丁度、霧が少し薄くなり、井戸岳頂上辺りに2〜3人の人影が見え、とてもメルヘンチックな光景だ。 今日はとても静かで、先程のご夫婦とあの人影しか登山者はいない。 |
| 上毛無岱湿原 | 下毛無岱湿原へと階段を下る | 眼下に酸ヶ湯温泉を見る |
| 井戸岳も姿を現し、その背後の山々も見えてきた。又、天気が良くなって、毛無岱に向かう。小屋の前を通り、すぐに林の中に入る。
オオシラビソの林の下りからは、毛無岱の湿原が見え、あの中を歩けるうれしさで、ワクワクした気持ちで急斜面を下る。
下り終わると毛無岱の木道となる。
広がる湿原にはオオシラビソの林が点在し、長く続く木道の両側にはキンコウカが波うっている。花の盛りは終わったようだが、
コケモモの真っ赤な実やイワウメ、ネバリノギランが顔をだしてくれる。木道の脇に2カ所木造りの休み処があり、
それが雪害で木の床は波状になっていて、そんな所におっかなびっくり座るのも楽しく、湿原の中は雲上の楽園だ。 やがて上毛無岱湿原から急な木の階段を下り、下毛無岱湿原に出る。 この階段からは眼下に広がる素晴らしい下毛無岱湿原の景観を見下ろす事が出来る。 広々とした湿原に緩くカーブをして続く木道、点在する地塘そしてオオシラビソの林。 八甲田山は八峰の各所に神の田という湿原が八つあるという。 本当に神々の庭に入り込んだ感じだ。点在する地塘の向こうに八甲田大岳が見え、八合目辺りから上は雲がかかっているのを、 その雲が流れていってくれないかなと、期待して待っていると、パッと雲が切れ、全容が見え、歓声をあげると又雲が来て頂上辺り を隠してしまう。冬には深い雪で、わずかにオオシラビソの林が点在する、おとぎの国の世界になるという。 湿原が終わり、ブナ林に入る。霧が立ち始め、ブナ林は幻想的になる。眼下に酸ヶ湯温泉が見え始め、急坂を下る。 急にあたりが暗くなり、ポツポツと雨が降ってきた。急いで駐車場に戻ると、どしゃ降りになった。 そしてバケツをひっくり返したような雨になり、 車の中で登山靴を脱ぎながら、間一髪、雨に濡れずに助かったと、この幸運に感謝一杯だ。 酸ヶ湯温泉に入ることにした。友達と一緒なので度胸がついて、思い切って千人風呂に入る。 夜は湯気が立ちこめて人影もボーッとしか見えないというが、今は昼間、やはり混浴ではリラックスできないが、 歴史ある広々としたひば千人風呂は魅力。名物のおソバを食べて、どしゃ降りの雨の中、八幡平温泉へと向かった。 明日は岩手山に登る。 |