平ヶ岳
ひらがたけ

2,141b 2001.09.09


05:10 中ノ岐登山口 10:40
07:57 山頂 08:17


大きくなだらかな山稜の平ヶ岳は、至仏山や燧ガ岳をはじめ色々な山から眺めているが、アプローチが長いので、いつ登ろうかと決めかねていた。 そこに中ノ岐林道に入るマイクロバスがあるとの吉報をキャッチ。рナ確かめると5日後に出るという。 すぐ申し込み、翌日出発する。この中ノ岐林道は森林伐採用につくられた道で、皇太子殿下もここから登られたという。 伐採事業終了後は環境保護で通行禁止になっていると聞いていた。ここから登ると余裕で日帰りできるので、大助かり。 国道352号の鷹ノ巣から登ると9時間はかかるが、ここからだと5〜6時間で往復出来てしまう。

奥只見湖の銀山平に泊まる。翌朝3:45分にバスが迎えにくるというので、早めに寝たが、寝坊したらたいへんと思うと、 寝付けず2:30分には起きて支度して待っていた。定刻より少し遅れてマイクロバスがくる。2軒の宿に寄ってきたとかで、 すでに三人の乗客がいた。ここからはもう一組のご夫婦と私達で四人乗り、総勢七人で雨池橋から林道に入る。林道はかなり荒れている。 数カ所崖から水が落下していたり、沢の水は凸凹道に溢れていたり、木の枝をかき分けてバスはゆっくりと進む。

ライトに照らされた悪路を見ながら、一般車入山禁止の処置もわかるような気がした。登山口5:00に到着。 数分前にマイクロバス一台が着いたようで、20人位の登山者が降りている。私達七名も降りようとしていると、 三台目のマイクロバスが到着。三台目のバスには18名の登山者で、今日の登山者はこれで全員という。 三台のマイクロバスはここを12:30分に出発するので、それまで下山するようにとのことであった。

背後に魚沼駒ケ岳 樹林帯を出て木道歩き


5:10分スタートする。めいめい自分のペースで歩くが、一台目と三代目のバスは各々グループのようだ。 川を渡り、すぐ急登となり、一時間位登ると展望が開け、風がさわやかに通り抜けて朝食をとるには最高の場所だ。 すでに気持ちの良い場所は確保されていたので、別の所で休憩しょうと夫とそのまま登り続ける。 登山道はすぐに樹林帯の中に入り、急登で休む所がなかなかない。展望の利く場所で休みたいと思いながら、 振り返ると樹の上から魚沼駒ヶ岳や荒沢岳の勇姿が見えてくる。その姿がどんどん大きくなり、迫力ある姿に歓声をあげながら、 とうとう樹林帯を抜け出てしまった。

急に、高山の景色となる。オオシラビソの低い灌木やハイマツや笹の間に木道が敷かれ、すぐ玉子石への分岐に出る。 そこは帰りに寄ることにして左に山頂へと進む。高層湿原帯となり、すでに花の時期は終わり、 湿原に赤く色ずき始めた草紅葉や点在する地塘の風景のなかに木道は限りなく続く。 大自然が私達にしばし提供してくれた楽園に吸い込まれてしまいそう。いけどもいけども続く木道は緩い傾斜を上り下りして、 池ノ岳分岐に出た。木道を歩き始めた頃からガスが立ちこめ始め、平ヶ岳のおおらかな山頂を見ながら歩けると思ったが、 山頂方面はガスがかかってしまった。静かで、とても静かで、分岐に張られた2張りのテントの周りに2〜3人の姿が見え、 遠く、緩い傾斜の木道に5〜6人の姿が動いている風景は、霧が立ちこめてきて一層幻想的になる

湿原に木道は続く 山頂付近の湿原


分岐から木道を下りそして上り返して、オオシラビソの樹林帯に入り、抜け出ると、又、草原が広がる。 ぐるりと回り込むと標識が現れ、そこが山頂と教えてくれる。広い平坦な木道歩きが続いているので、 標識がないと山頂を通り過ぎてしまうところだった。立派な山頂標識は後ろの笹の中にあった。折悪しく霧が一面に立ちこめ展望もない。 写真をとって下山しょうとしたが、考えてみると朝食をとっていない。木道に座っておにぎりを食べ始めたが、雨が降り出し、 霧雨となり、じっとりと濡れてくる。おにぎりを一つだけ食べ、カッパを着る。 バスで一緒だった人達が次々と到着し、通行の邪魔になるのでそのまま歩きはじめた。

濡れた木道は滑りやすく、慎重に上り下りして先程のたまご石分岐からたまご石へと進む。大石の上から素晴らしい日本庭園を眺める。 大きなたまご型の石が二つ重なって灯ろうのようで、点在する地塘と相まって計算された庭園になっている。 こうした自然界で造られた光景は本当に見事だ。霧が流れ出し、奥只見湖も見え始め、あたりの様子が見えてくる。 雨もやんだので、ここでゆっくり休む。又、たまご石分岐に戻り、樹林帯の急斜面を下る。 10:40分登山口の川原に到着。すぐ向こうにバス3台が待っているが、まだ1組しか下山していないので、 川遊びをしてしていると4〜5人が下りて来た。勢いよく流れる清流の大きな石の間に1人が柳の枝にチーズをまいて垂らし始めた。 これは釣れそうだ。11時過ぎマイクロバスに戻る。


山頂 たまご石の庭園


全員が下山するまでの間、バスの運転手さんが、中ノ岐川登山口に一般車入山禁止にした理由を話してくれる。 5〜6年前に頂上付近の木道で女性が滑って転んで怪我をし、その人が木道の管理が悪いからだと訴えたという。 裁判の結果、女性の言い分が通り、村では130万円をその人に支払ったとのこと。その教訓から、この中ノ岐川沿いの悪路で、登山 者の車が遭遇する事故を想定して、一般車両閉鎖に踏み切ったとのことだ。山の持ち主30数名が組合を作り、 鍵を作成、保険に加入し、この林道に入れるのは、この鍵を持っている人に限るとしたそうだ。 現在、平ケ岳登山者のうち半数以上はこのマイクロバスを利用するそうで、 但し、人数が集まらないとバスは出ないとのこと。 こういう情報はなかなか手に入らないものだ。

12時、私達のバスは全員下山。1台目のバスも全員揃い、2台のマイクロバスは銀山平へと走る。銀山平13:30着。 湖山荘駐車場には美味しいそば屋があって、お昼のおソバを食べたが、壁には各名人の魚拓がたくさん張られていた。 銀山湖は岩魚がたくさん釣れるそうで、太った56aの岩魚の魚拓を見て、大きいのに驚いた。 でもこの湖山荘は湖の水位が上がるので、ログハウス村に引っ越しすると 奥さんが話してくれた。 銀山平から長いトンネルを抜け栃尾温泉に向かった。