宮之浦岳
みやのうらだけ
| 1,935b | 1996.10.05 |
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| 屋久島には名のつく1,000b以上の山が46峰あるという。そして、一ヶ月に35日雨が降るという”浮雲”の一節から、
雨対策だけは怠りなく、万全の準備をして屋久島空港に降り立った。3年前に世界の自然遺産に登録されたというが、
静かな感じの島だ。飛行機の中の15〜6人の乗客もすーっといなくなり、ここでは数が少ないというレンターカーを待っている間、
人の姿がなくなった。 安房からヤクスギランドを通り、紀元杉を見て、淀川入口登山口に着くまで、たくさんの猿が林道にいた。 道のど真ん中に座って車を止めさせる捨て身のボス。車を止めたら最後、2〜3匹の猿がフロントガラスに張り付き食べ物をねだる。 屋久鹿も歩いていて、野性味溢れる林道だ。 淀川入口登山口から宮之浦岳に登る日帰りコースを行く。山頂から永田岳を登り小屋に泊まって縄文杉の方へ 下るコースがよいのだが、車の関係で日帰りにした。登山口からは緩やかな登り40分位で、淀川小屋に着く。 淀川橋を渡るといよいよ樹林帯の登りになって、大きなモミやツガ、スギ等の樹を見ながら急登する。朽木をまたいだり巨木の根を くぐったり、鬱蒼と繁茂した原始林の中は、物珍しくワクワクしてくる。巨木におおきな木が着生しているのにはビックリする。 そして灌木帯を抜けると湿原に出た。小花之江河に到着。さらに15分位で標高1,630bの花之江河に着いた。 |
| 巨木に着生する木 | 小花之江河 | 花之江河 |
| ここはあちこちからの登山道が合流していた。花のシーズンが終わった湿原の中に続く木道に、 日はさんさんとふって、とても心地よい。又、林に入る。黒味岳へ登る分岐を見て、 黒味の斜面を登ると投石平に着いた。ここからは展望が開けヤクシマダケの分け道を登っていくが巨石、 奇岩が点在する安房岳の出現に、ガラリと景色がかわって目を見はる。遠くに宮之浦岳も見えてきた。 点在する奇岩を見ながらの尾根すじの登りは楽しい。笑っている人の顔、泣いている顔、カメやロボット、 カエルや明るく日に照らされ、色々な表情で迎えてくれる奇岩に、登りのつらさも忘れてしまう。宮之浦岳は全山花崗岩で、 山頂近くは花崗岩が風化、浸食されて、奇岩、怪石が多いとか。そして、花崗岩が重なり合った頂上に到着。 中央に一等三角点標石があり、巨岩の割れ目に大権現が祀られていた。 |
| 宮乃浦岳が見えてくる | 奇岩.怪石 | 山頂 |
| 山頂からは雄大な景色が広がる。屋久島のたくさんの山々や原始林そして、 種子島が見える。こんな良い天気は滅多にないという人のそばに座って、お弁当を食べるが、 本当にぬけるような青空だ。昨年、北海道の日高の山に登った時、テント場でとなりのテントの人が、 ”宮之浦岳山頂の岩の割れ目に手紙を押し込んできた、という彼女の電話で、すぐ札幌から屋久島に飛び、宮之浦岳に登り、 山頂で彼女の手紙を探して、見つけたときは感激した”という話を思い出し、思わず岩の割れ目に手を入れ、 夫と笑いこける。こんなロマンチックな話もピッタリの山頂だ。 一時間余り休んで、往路を下る。下山する頃、10人位の人が到着して、山頂は急に賑やかになった。 |