| 幌尻岳1996.8.10 2,052m | |||||||||||||||||||
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| ポロシリとはアイヌで大きい山を意味するという。その名の通り
、山は深い。額平川コースと新冠川コースがあり、渓流歩きから尾根に登る額平川コースを行く。
振内から約40q林道を入る。車で1時間20分位走ると林道にはゲートがあり、 車は道路脇のスペースに駐車するのだが満車。日本各地のナンバープレートが勢揃いで、 人気の山だ。ゲートから10分程戻って道路脇に止め、出発。 これから林道終点まで1時間半の林道歩きだ。ゲートをくぐると、丁度、工事用の軽トラックが発車するところで、 思わず、車に乗せていただけると有り難いのだけれど、と口にでてしまった。思いがけず、イイよと言う返事。 うれしくなってすぐトラックの後ろに乗せていただく。長い長い林道歩きをパス出来てラッキーと思っていると、 途中、何組かの登山者を追い越し、”ワーイイナー、ズルイ”という歓声に、後ろめたい気分になってくる。 林道終点少し手前でトラックとわかれ、すぐ取水ダムに到着。ここが事実上の登山口だ。 13時50分出発。始め、額平川沿いのはっきりした道を行くが、 1時間位歩くと、いよいよ川を渡る。登山靴から沢靴に履き替え、ズボンも濡れてもよいように支度をし、出発。 4〜5日前に大雨が降ったので、水量も多く、慎重に渡る。4の沢から始まって、20回位渡渉する。 赤ペンキやテープを目印に浅瀬を見つけて歩くが、時々深い所まで進んでしまい、太股までつかって、川の中を動き回ったりする。 はじめは、川を渡るのも怖々だったが、慣れるに従い、滑りやすい川底の石も避ける事が出来るようになり、 暑い日差しの中の川歩きは、水遊びのようで楽しくなってくる。下山して来る人達にも出合い、お互い渡りやすい場所は同じで、 譲り合ったりする。ここはさすが、1人での登山者は少なく、2〜3人 4〜5人のグループが多い。私達も、 いつもは夫と2人の山歩きだが、今日は夫の友人ご夫婦と一緒で、2人よりは4人、5人と、クマに出会った時に,心強い。 |
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| 渡渉しながら登る | 戸蔦別岳が見える | ハイマツの尾根道 |
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やがて、左岸の木立の中から煙が立ち上がっているのが見え、しっとりした山荘が見えてきた。最後の渡渉が終わり、山荘に到着する。
16時着。山荘にはすでに大勢の登山者で、あちこちで夕食の準備に余念がない。デンと広場の真ん中にテントも二張り。
山荘の中は、8分方場所が決まっているようで、隅の方に寝る場所を確保し、外で食事の準備をする。献立はリゾット。皆、
寝袋に入って真っ暗になった20時過ぎ、まだたどり着く人がいるようで、1階の戸が開きそして2階に上って行く足音が3回した。
こんな暗い中を、あの川を渡ってきたのだろうかと思っているうちに寝てしまった。
翌朝快晴。5時30分時出発。寝袋やら、いらない荷物は小屋に置き、身軽になって急登に取り付く。それにしても何という急斜面だ。 一息つくひまもなく、樹林帯の中を延々と登る。ダケカンバの木越に戸蔦別岳が見え出し、命の水の矢印に休憩する。 コース左の踏み跡を下りていくと、コケの密集した岩から水が滴り落ちていて、これが命の水というので、ちょっと飲んでみる。 コケの味がした。ここまで一気に登ってきたので、呼吸を整え、目の前の大岩を乗り越し、ダケカンバの林を抜けると、 岩混じりのハイマツの尾根道になった。 相変わらず道は急だが、展望がどんどん広がり、それにつれ気持ちも晴れ晴れしてくる。大きな岩をまたぐのに 1回ではまたげないので、座ってズッていると、丁度下りてきたご夫婦も一緒にまたぎ、顔が目の前になる。 ”お早いですね”と挨拶。 ”これから十勝岳に行くので”との返事。早い足取りにさすがと感心したりする。 ハイマツの尾根を登り切ると、目の前には幌尻岳。そしてその山頂から馬蹄形に続く尾根の下には北カールが広がっている。 ここから半周するようにして稜線上を頂上に向かうのだが、このあたりは一面のお花畑。広々とした お花畑の中に一本の筋に見える登山道は、風に吹かれてお花の中に消えてしまう。 あまりにも素晴らしく、ここが山の中であることを忘れてしまう程。やがて、新冠ダムや幌尻湖が見え、新冠川コースと合流し、 素晴らしい展望の中を、すぐ頂上に到着。10時30分着。 岩礫の山頂は広く、大きい。日高山脈は一望のもと、足下は今度は東カールも広がり、それらを眺めていた10分位の間に、 突然のように雲がわいてきて、サアッと頂上がガスってしまった。そしてアッというまに南の方向が見えなくなり、 カムエクを再確認しようと思っていたのに、残念。11時下山開始。尾根道を振り返り、振り返り、幌尻岳を眺め、又、 素晴らしいお花畑の中を歩く。ハイマツの尾根道で、幌尻岳や戸蔦別岳に最後の別れをつげ、樹林帯の中へ。急斜面を下り、 山荘に14時到着。 山荘は、下りる人、泊まる人で結構の出入りだが、遅い昼食をとり、帰り支度をする。又、登山靴をザックに入れ、 沢靴に履き替える。 15時、山荘を後に額平川の渡渉を開始する。帰りは渡渉コースも余裕持って歩くことが出来た。渡渉が終わると、 又、登山靴に履き替え、長い長い林道歩きをして、19時10分駐車場に到着。車にストックして置いたスイカを貪り、 暗くなり始めた中を一路、札幌へ向かった。 |