展望がないままのジグザグ急登は、足がなれていないせいもあってかリズムがなかなかとれない。登山道脇が少し広くなって、
テントが一張り見え、弥三吉水に着いた。相次いで4〜5人が到着し、みんな汗が玉のように流れていて、挨拶しながら交代で冷たい水を飲む。10分程休んでいるうちに2人到着し、又、展望のない登りを5〜6人が列のようになって歩き始める。
でも10分もしないうちに人はバラバラになり、気が付くと夫と二人になって、極楽平に到着。
ダケカンバの木の間から、右方に羅臼岳の頭が見えた。でもまだずうっと遠い。道はまた急になり、
急斜面をグングン登る。
森林から抜け出て沢に出ると 凄い! いきなりタカネトウチクソウの大群落だ。その中を緩やかに縫うように進む。今度は目の前にお花畑が広がる。
ここは7月中頃まで雪渓がのこり、昨年友人がこの雪渓を滑落し骨折した所だ。8月に入った今は、
見事なお花畑になっている。チシマクモマグサ、イワギキョウ、ハイオトギリ、花の終わったチングルマ、エゾツツジ等、次々現れる高山植物は、足場の悪い急なガレ場を登る目の前に咲いていて、顔が触れ合う様だ。登りきると羅臼平に出た。
背丈ほどあるハイマツ帯の中から悠然と羅臼岳の全容が現れた。
| 羅臼平の中央に進むとそこは広場になっていて、ハイマツの緑の上に羅臼岳がのびやかにひろがっている。
雄大な景色に時間がたつのも忘れてしまう。一息いれると、いよいよ頂上めがけて登る。
羅臼温泉の分岐を左に見て、ハイマツの苅分道を緩やかに進む。
豊かに広がるハイマツ帯の中に登山道は1本の線のように羅臼岳まで延びている。登る途中、
左手の岩から水がわずかに滴り落ちていて、
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タカネトウチクソウの群落 |
羅臼平より羅臼岳 |
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羅臼平でキャンプをしている若い人達が、その滴の水を辛抱強くぺットボトルにためていた。その水場を通り過ぎ、急斜面を登る。岩が累積する山頂を仰ぎ見、その岩塊を越えると山頂に着く。9時47分到着。山頂の展望は素晴らしい。知床連峰縦走路の連山、
三ッ峰の奥に硫黄山、そして海、知床が全部目の前にあるという感じだ。振り向いて斜里、阿寒の山。
知床最高峰に立つの実感を味わう。ここは意外にも二等三角点だ。360度の大展望を味わい、
火山礫帯の羅臼平に下りる道は、伸びやかな景色を飲み込むようだ。 |
| 三ツ峰 |
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羅臼平に戻り、ゆったりと食事をする。結構登山者がいるのだが、あまりにも雄大な景色なので人は気にならない。
日差しは強いのに風はヒンヤリとしてとても気持ちよく、寝ころんでいる人もいる。
木下弥三吉のレリーフを見たり、硫黄山への分岐を確かめたりして、羅臼平を11時15分に下る。
木下小屋に着いたのは13時40分。
”地の涯”でお風呂に入りたかったが、これから“カムイワッカの滝“に行くので、急いで身支度を整え出発。
岩尾別から車で30分余りで着くが、バスと車が長蛇の列で駐車の場所がなく、あまりの混みように驚く。運良く、
出ようとする車のあとに止めることできた。ワラジを買い、滝を登る。なめ滝をズンズンすすみ、三つ目の滝壺に入る。水と温泉がうまく混ざって
流れ落ちる滝壺は以外と深い。丁度良い湯加減の滝壺に5人の若者と大自然を満喫し、極楽気分に浸った。 |
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