塩見岳
しおみだけ
| 3,013b | 2002.07.13 |
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| 下伊那郡 大鹿村から鳥倉林道に入る。林道のゲートには広い駐車場があり、すでに八分方車で埋まっていた。
谷を挟んだ遠くの林道を歩く登山者の姿が見え、抜けるような青空の下、10時15分ゲートを出発。
舗装された長い林道歩きは炎天下暑く、めまいしそうになって、40分かかって鳥倉林道登山口に着いた。
丁度、下山してきた男性に会い、「今日の塩見岳は最高でしたよ」と言う。そんな声に励まされ、10時56分登山口を出発する。
すぐに樹林帯に入る。一面シダがはびこるカラマツ林を抜け、シラビソの急登を行くと尾根に出た。 樹林帯の中からいきなり尾根上の展望で、雄大な景色が広がる。左に、中央アルプスの稜線を見ながらの尾根歩きは快適だ。 そして、仙丈岳が見え、甲斐駒ヶ岳が見え、ついに塩見岳の頭が見えてきた。中央アルプスの稜線上の空木岳付近に雲が付いてきたが、 晴れ渡った青空に塩見岳がすくっと頭を持ち上げている。1時間程稜線歩きを楽しみ、塩川からの登山道と合流して平坦な道になり、 三伏峠小屋に着いた。13時55分到着。2607bの三伏峠は日本一高い峠で、昔から伊那から甲州へと、 人の往来のあった峠越えの道だったという。広々とした明るい峠には立派な標識が建っている。 今日はこの三伏峠小屋に泊まり、明日塩見岳を往復して下山するの予定なので、宿泊手続きをする。 |
| 登山口 | 尾根から塩見岳が見える | 三伏峠 |
| まだ時間が早いので、鳥帽子岳付近を散策する事にした。小屋から5〜6分緩やかに下ると、お花畑が広がる草原に出た。
そして点在するダケカンバの上に塩見岳が大きく、素晴らしい眺めだ。まるで高原から眺めているようで、
お花畑の中を尾根へと登る。尾根上からは、急峻な谷を挟んで南アルプスへの縦走路が展開し、豪快な景色に座り込んで眺め入る。
悪沢岳や赤石岳も背後にどっしりと構えており、去年あの山頂に立った時などを思い出す。
今から考えるとこの三伏峠から悪沢、赤石へ登ったほうが良かった様な気がする。雄大な景色は1時間みても飽きない。
小屋の宿泊者は10人。 翌朝、4時35分小屋を出発する。薄明るくなったタケカンバ林を三伏山へと進む。すぐに三伏山のピークに着く。 ピークは見晴らしが良く、まだ黒々とした空に灰色の雲がかかり、東の空だけが薄いブルーの、墨絵の世界が広がっていた。 そしてどんよりとした雲が一瞬切れ、目の覚めるような青い空が見えたかと思うと、又、重たい雲に隠れてしまった。 光と雲の変化の激しい稜線の景色に見とれる。三伏小屋への下りを見て、本谷山への登りとなる。 正面に塩見岳を見ながら三等三角点のある本谷山に5時50分到着。重たい雲の僅かな隙間から朝焼けが漏れ、 仙丈や南アルプスの山々が黒いシルエットになった。塩見岳が一段と大きく緑の膚を現したが、まだまだ遠い山頂である。 |
| 塩見岳を見ながら | 本谷山 | 頂上直下で一休み |
| 樹林帯に入り、樹の間から塩見岳をみていたが、30分もしないうちにガスがかかり濃霧になった。展望のない中、
権右衛門山の登りになって、ハイマツの尾根に出る。ハイマツ帯を進むと塩見小屋が左に現れ、霧の中にボーッと浮いているように見える。
そのまま山頂に向かう。岩礫帯になり、浮き石の多い岩の間を登っていると突然、雷が鳴った。そしてすぐ雨になる。
雷の音の大きさを気にしながら天狗の岩の山腹を巻く。ハクサンイチゲの群落が広がり、岩がゴツゴツした登りの両側は、
高山植物が目白押しだ。イチゲやキンポウゲの花達は、音もなく降ってくる雨に顔をいっぱい上を向け、濃霧の中でも色鮮やかだ。
8時53分塩見岳山頂に到着する。
視界は0で無風。雨は垂直に降ってくる。 雷の音が遠くになっていくが、雨と濃霧の中、二等三角点の西峰と、すぐ先の東峰の写真を撮っただけで下山する。 又、足元の花々を注意深く眺め、岩礫帯を下る。塩見小屋の近くで3人が登ってきた。雨の中、みんな無言で岩の間をすり抜けていく。 雨は益々強くなり、足元もメチャメチャ、ビショビショになってやっと三伏峠小屋に到着。12〜13人の登山者が小屋の入口で、 山頂に行くべきか,とどまるべきか迷っていて、混雑気味なので、小屋で休もうと思ったがこのまま下りることにした。 12時28分、ドシャブリの雨の中を鳥倉林道へと急ぐ。登山口近くになって雨は止み、15〜16人のツアーと出会い、林道に出た。 登山口14時08分到着。雨はあがって日が差してくる。又、長い林道歩きで、足もだらけ気味になって、 やっと駐車場に15時に到着した。 塩見岳山裾の奥深い山中から塩が沢山とれ、その塩湯の秘湯温泉があるというので鹿塩温泉の山塩館に泊まる。 塩湯の温泉を楽しみにしていたが、あまり塩っけのない温泉だった。 |
| 山頂付近のハクサンイチゲ | 頂上 |