ある晩、飴屋に水飴を1文買いにきた女がいた。
次の晩も1文買っていった。
女が買いにきてから6日目の晩に「明日からもう参りません。」といって帰って行ったので、気になった亭主があとを追いかけたが松源寺の墓場で見失ってしまった。
すると、どこからか赤ん坊の泣き声がするので、墓場の中に入って行くと、桶のなかに女の死骸と赤ん坊がいたということである。
臨月の女が死んで葬られたのだが、赤ん坊が生まれたので、乳の代わりに水飴をなめさせていたのだろう。
水飴を買った銭は、六道銭として入れられた銭を使ったに違いないということで人々はうわさしたという。
松源寺の墓は、廃寺となってから
壽福寺に移されたという。