岩窟内部正面の壁面には、観音菩薩像が安置されている。この像は、1446年(文政6年)に安置された石像といわれ、その以前までは青銅製の観音菩薩像が安置されていたという。観音菩薩像の下には、弘法大師像が安置されている。
左の壁面には、1306年(嘉元4年)の銘が入った阿弥陀三尊来迎図を刻んだ板碑がはめ込まれていた。現在は鎌倉国宝館に寄託されている。
16の穴について、『扇谷山海蔵略寺縁起』には、開山が観世音菩薩のお告げによって、井戸が掘り出し、その時に観音菩薩像も出てきたと伝えている。
一方で、弘法大師が掘ったもので、仏に奉納する水を汲んだ井戸であるとする伝説も残されている。
また、学者の中には納骨穴ではないかという説もある。
謎の多い井戸で、詳しいことは解明されていない
参考までに、宝戒寺裏の滑川沿いで、昭和10年に発見された「紅葉山やぐら」でも、「十六ノ井」と同じ形のものが発見されている。 |