はっくる物語3


 私のフライボックスには英国スタイルのドライフライが多く、他にウェットフライとルアーと呼ばれるストリーマーが少々入っています。

 何故「英国スタイル」かと言われれば、釣れるからと言うしか他に理由がありません。 他の人達に見せると、必ず嘲笑されるようなダサイ毛針ですが、実際に使った人はほとんど例外なく驚くようで、比較的大きい針(#4〜#12)なのに自分たちの巻いたフライ(#16〜#32)よりもよく釣れるそうです。

 私が英国スタイルのドライフライを使うようになったのは、長野で英国ハーディー社のインストラクターをしていた小平さんからフライを頂いたのがきっかけでした。小平さんが、先年亡くなられたJohnnie.W.Logan氏から頂いた形見のフライボックスの中のドライフライの一つを私が頂戴したわけです。

 それを真似て巻くととになったのですが、アップアイのひねり入りフックは今まで使ったことがないし、近所の店では売っていませんでした。 そこでストレートアイの和式毛バリの針を修正して似たような形にしました。 スレッドは絹製ということでミシン糸にワックスを塗って使いました。 いざ巻き始めてみるとハックルだけはアメリカスタイルのフライと要求基準が異なっているようです。

 市販のハックルでは幾ら値段の高い物でも満足できるものは殆どありませんでした。小平さんが、釣れるハックルのニワトリを研究しているそうで、そのニワトリの羽根を頂くことができました。 特に巻き方の指定はありませんでした。

 早速フライを巻いてみると私の不器用な手でも巻き上がりが良くできました。 それを仲間数人に配って実際の釣りで使ってもらいました。 殆どの仲間からは今までのフライよりも良く釣れるとの高い評価を受けました。 それ以外の人でも、釣果は申し分ないもののドライフライなのに浮きが悪いというのが唯一の不満のようでした。

 小平さんは魚の釣れるフライを何年も研究したそうです。 その結果釣れる羽根が完成しつつあるという話でした。 そうしてみると巻き方以上に釣れるハックルのすごさだけが際立ったようです。小平さんによると英国スタイルの巻き方の方が合っているそうです。

 どんなフライでも魚の釣れないフライはないと思います。 アメリカスタイルで巻いた小さいサイズのフライの方が魚の出方は良いようですが小さい魚が多くかかるようです。

 フライを魚が引っ張って向こう合わせ状態で釣れる釣りをしている私としては、フライを見て出た魚を合わせるひっかけ釣りのようなやり方では魚がほとんど掛けられないほど下手なので、魚の食い込みの良さそうな柔らかい大きめのハックルを巻いた大きめのフライを使うようになりました。 私にしては結構大きい魚を釣っています。 仲間内5人のフィールドテストの結果でも魚の出る総量は減ったものの、反対に大きな魚が多くかかるようになりました。


Copyright (c) DWA Yamagata