私がフライを始めた20年前はカーボンロッドが出始めた頃で、国産D社の7feet6ins.のカーボンロッドにDT6Fの組合せで使っていました。
1980年に連合王国(U.K)HARDYからJames Leighton Hardy と Ian Blagburn の両氏を迎えて Casting School が開かれたので私も参加しました。 私を除く大多数の参加者が、HARDYの様々な竹竿を持ってきていました。
セミナーのメニューの中に参加者の持ってきた竿を振って見せるデモンストレーションがあり、特に6'〜7'6の竿で#3〜#4のDTを20ヤード以上も飛ばしてしまうパワフルなキャスティングにみんなカルチャーショックを受けたようです。
それまでは、誰もが実際に竹竿を釣りに使えると思っていなかったらしい。 釣りにいく時は大半の人がカーボンロッドを使っていたようです。 それからというもの、軽めの竹竿を使うのがトレンドになったのは言うまでもありません。 かく言う私もその一人でした。
一通りキャスティングを覚えてから一年後HARDYのインストラクターをしていた長野県在住の小平さんと知り合いになり、こんなことを尋ねたような記憶があります。
「HARDYの竿のでどれが一番良い竿だと思いますか?」
「うーん難しい質問だね」
「特徴が違うからどれが良いとはいえないけれど、#5か#6の竿が良いよ」
何種類かのカーボンロッドやグラスロッドそれに竹竿を使いこなせるようになってキャスティングの面白さがわかってきました。 ナチュラルスタンス、クローズドスタンス、オープンスタンスのスタンスによるキャスティングの違い、ノーホールキャスト、シングルホール・ダブルホールを使ってのシュートキャスト、ラインループの高低、左右のカーブキャスト等、色々なテクニックを#6の竿を使って覚えました。
それを自分なりに考えてみると、基本的な動作を習得する事のできる標準となるラインの番手と竿の長さがあるのではないかとの結論に達し、あるとき小平さんに尋ねてみました。
「8feet6ins. #6の竿を使ってみれば、そのメーカーの設計思想がわかるよ。ただしラインはDTを使わないとわからないからね」
「そうすると#3〜#4のラインを使う竿、8'以下の短い竿は良くないのですか?」
「限定された釣り場等では使い勝手の良い竿もあるよ」
「それはどうやって見分ければ良いのでしょうか?」
「DT5のラインを通して振ってみるといいよ。竿は振って見なくちゃよくわからないからね。それにHARDYだけが最高だと言うわけじゃないから、色々と振ってみる事だね。実際にそうやって振らせてくれない店では買わない方がいいよ」
私の通っていた店は何十万円もする竿でも振らせてもらえたので色々と比べる事ができました。
結果としてHARDYの竿を何本か購入することになりました。 理由として、その頃の他メーカーの竿はウエイトフォワードライン(WF)指向の設計が多かった事です。 決してWFを毛嫌いしているわけでは有りませんが、欠点が少なくラインコントロールの容易なDTに落ち着いたということでしょうか。
WFの場合はシュートキャストには向いているのですが、風の強い時にはラインコントロールが非常に難しくなります。 ですからそういう条件下でキャスティングをやると、WFはベリー部分の長さでしかラインコントロールがうまくできないので、ある程度距離が必要な場合ではDTの方が優れています。
#7を越える重いラインなら、シューティングライン(ST)とかWFの方が飛距離が出るでしょうが、実際のところ#6から下ではライン全体の質量が軽くなるため、DTよりも飛距離は出にくくなります。
私が友人達と色々な道具を比べてみた結果、ライン番手は軽すぎず重すぎず、シングルハンドの場合、#5〜#6のDTで、8'〜9'くらいの長さの竿が標準的な道具のようです。 決してヘビータックルではないようです。 個人的には9'〜10'で#6くらいのドライフライアクションの竿が好きで使っています。
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