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 1980年頃、ジム・ハーディーとイアン・ブラグバーンが来日、月光川でキャスティングセミナーを開き、それと、相前後して、ジョニー・ローガンのキャスティング伝説というものが、仙台方面から、こちらに伝わってきて、ノーホール30ヤードキャストとか、振っているのが分からない内にラインを飛ばす、見えないキャスティング、今の言い方で言えば、さしずめステルスキャストとでも言いましょうか、色々な伝説が、ありました。
 1982年頃、ジョニー・ローガンが、秋田の雄物川の河川敷で、セミナーをやったときに行きました。
すっかり伝説のことなど忘れていまして、ツーハンドロッドを巧みに操る様は、思わず唸ってしまいました。
秋田から、参加した人の中には、HS/HLを信奉するS派の人も来ていて、自前の、Sブランドのロッドに、ST12番のラインを組み合わせて、ビュンビュン振って25ヤード(遠投?)くらい飛ばして、キャスティングをひけらかしていました。
そこで、一緒に行った伊藤さんが、ジョニー・ローガンの振っていたツーハンドロッドを借りて振ってみると、40ヤードのDT10番のラインの内35ヤード以上がワンキャストで出て、一緒に行った仲間は苦笑していたようです。
後でSブランドのツーハンドロッドを借りて、試しにDT6番のラインを通して振ってみました。
私は力みすぎて30ヤードしか出ませんでしたが、友人の高橋徹さんは、バッキングラインをずいぶん引き出して40ヤード以上は出ていたと思います。
 ツーハンドロッドですから、ノーホールキャストになるわけですが、当時は、あまり深く考えませんでした。
しかしながら、これで、ノーホール30ヤードキャストの話が終わるわけではありません。
 当時、フィッシング富山という釣具屋さんに仲間が集まっていました。
ハーディーのセミナー以降、6フィートから8フィート、3番から5番のライン指定のロッドを使って、ダブルホールなどを使わずに20ヤードくらいのラインコントロール(但しDTラインに限る、WFなどは、ランニング部分に力が伝わりにくい為コントロールしずらい)は誰もができました。
そのなかで、釣具屋の店主で、富山誠一さんが、20ヤードくらいラインを引き出して、30ヤード以上飛ばすことを試みていました。
ノーホールとはいきませんでしたが、シングルホールもやったか分からないくらいのキャスティングで、30ヤード以上飛ばしていました。
仲間内では、30ヤードにほんのちょっと足りないくらいまでは飛ばしていたのですが、富山さんは、どんなロッドでもやってみせていました。
あまり上等な客でなかった私は、今は全く付き合いは、無くなりましたが、当時、誰もが高いレベルのキャスティングをやっていたようです。

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