12月2日 Foret de Chantilly (40km north of Paris)
パリの北の、城で有名なシャンティイというところの森に初めて出かけてみた
カシワ(ナラ)が主体の森のようで、ブナは少なそうだ
馬が駆け足をするので危険に付き通行禁止、という看板
どの虫を探そうかと考えているまもなく、コルリの産卵痕は多く見つかる
それならば、コルリ成虫探しに専念してみるが、
いつものように幼虫しか見つからない・・・
毎度おなじみクロヒラタシデムシの、材の中に潜り込んでのグループ越冬
これまた毎度おなじみアカコメツキの一種
ピンクの蛹は何だろう。持って帰ってみる。下はデオキノコムシの一種
やっと出てくれた、コルリ♂成虫
色を見ると、緑がかっている
次いで濃い銅色のコルリ♀
さらに、コルリ♂。ここのコルリは緑っぽいようだ
これは、紛らわしくもコルリの蛹室に潜り込むゴミムシ
カシワの大木の幹の上では、ホシカメムシの一種が12月だというのに活動中だった
さて、昼食までに戻るためにそろそろ切り上げよう
フランスは日本と逆で、青色が高速道路、緑色が一般道(国道)である
12月10日 Foret de Fontainebleau (50km south of Paris)
パリ在住の蝶屋さんのO氏親子とフォンテーヌブローの森へ材採集に出かけた
幸先よく、コルリ♂。ここのコルリは深い藍色が多い
採集の狙いは「見つけられるものなら何でも」だったのだが、出会える甲虫の数や種類は多くない
エグリゴミムシダマシ近縁種(一つ上の画像)に次いで、ハネカクシが見つかった
コルリ材採集の際に必ず出会うアカコメツキ。これだけは多く見つかる
太い材に手を付けると出てくるのが、パラレリの幼虫たち
コルリ♂2頭目。コルリ探しに集中している訳ではないのに、こういう時は不思議と見つかる
ブナとナラ(カシワ)の深い森と、O氏親子
コルリ♂3頭目。この個体の色は、やや緑がかっている
そして、コルリ♀。コルリはテンポよく見つかるのだが・・・
ようやく見つかったパラレリ成虫。新成虫というよりも、越冬中の個体のようだ
ナラの巨木の立枯れの樹皮をO氏が捲ると現れた、小さなコウモリ。他にイノシシにも出会う
オサムシなどに出会えなかったのは残念。昼食前にパリへ戻る
12月20日 Bois de Boulogne, Paris
今日は寒いけれど久々の快晴。午前中仕事に出て、午後休暇を取る
日が短いので、ごく近所のブローニュの森へ
密かな狙いはコルリだが、いるわけないか。パラレリの食痕だらけの太い材
パラレリ♀とヒラタハナムグリ♀
中型サイズのパラレリ♂
細めの材を削ってみると小さな穴が開き、カミキリの顔が覗いている
慎重に時間をかけて取り出してみると、ゴマフカミキリ(Mesosa nebulosa)
普通種とのことだが、思わぬ初採集に気分はとてもhappy♪
12月24日 Paris, 1e
クリスマス・イブのノートル・ダム大聖堂。クリスマス・ツリーが光っている
12月25日 Foret de Meudon (5km south of Paris)
クリスマスの日の午後、近場へプチ採集に出かけた。どんより曇り、寒い
こんな太い材を起こしてみると、ごくたまに・・・
越冬中のオサムシが見つかることがある。運良くコガネオサムシが2頭
この森のコガネオサムシは、前胸がたいへん赤い
いろいろな材に手を付けてみる。これはハナムグリの幼虫たち
太めの材にコルリの産卵痕を見つけたので、ちょっと削ると、いきなりビンゴ
薄い色の、ほとんどパリ産♀。コルリ成虫は何故か無心の方が見つかりやすい
クリの古い切り株。甲虫の脱出孔がいくつも見られるので、削ってみる
ハイイロハナカミキリの一種(Rhagium bifasciatum)の成虫が出た
やはりクリを生育木としているようだ
また、蛹室内の成虫が見つかる
ここにも、いた
結局4頭割り出すことができた。上翅の縁が赤みを帯びていて、なかなか洒落ている
12月31日 Amalfi, South Italy
南イタリアの家族旅行の最終日。甲虫探索を許される時間はこの日の早朝だけ
ブドウ材にゴマフカミキリの脱出孔があったが、残念ながら成虫は見つからず
藍色が綺麗なハムシが道端に落ちていたが、すでに息絶えていた
崖の小さな森に入り、ようやく見つけた朽ち木にクワガタ幼虫の食痕が走っている
時間が切迫する中、早速、蛹室内の成虫が見つかってくれた
パラレリのようだが、見慣れた北フランス産とはどことなく形が違うように見える
次いで、♀。たまたまなのか、どの個体も小型だ
結局、3♂♂2♀♀(帰宅後調べると、南イタリア産亜種(D.p.truquii)である可能性がある)
遅い朝日がようやく昇ってきた、崖の森の小道の様子
9時までに港のそばのホテルへ戻らなければならず、急いで崖の道を下っていく
そして青いバスに乗って、パリへの長い帰路へ