7月29日 Beaune, Bourgogne (300km south-east of Paris)
長女はTGVに乗って南仏の語学学校へ。残りの家族も旅行のため車で南仏へ向かう
画像は途中で一泊した、ブルゴーニュ・ワインの町、ボーヌ。採集機会はなし
7月30日 Hautes-Alpes/Haute-Provence/Cote-d'Azur (600-900km south of Paris)
ボーヌからリヨン、グルノーブルと抜けると、南仏らしい青空になってきた
しかし、道端の材置き場には虫影はない。風が強いが道端の花を覗いてみると・・・
淡い黄色のトラカミキリがいた(Chlorophorus varius)。初採集
どうやらこの時期にもまだ数多く見られるようだ
赤に黒い模様のハナカミキリ(Brachyleptura cordigera)も見つかる
さらに車を南へ走らせていくと、プロヴァンスらしい岩山の景色が深まっていく
道端のマツ材で、数種のタマムシと出会う。クロタマムシ近縁種(Buprestis novemmaculata)
やや小ぶりで、青が綺麗なタマムシ(Phaenops cyanea)。初採集
このムツボシタマムシ近縁種は北仏で見られる種よりやや細い(Chrysobothris solieri)。初採集
赤い胸の小さなトラカミキリ(Chlorophorus trifasciatus)を見つけた。初採集
映画祭で有名なカンヌ(左画像)のそばのムージャンという小さな町で5泊する予定
7月31日 Haute-Provence (600-900km south of Paris)
渓谷と湖が美しいサント・クロワ湖へ出かける
今日も山道のところどころの道端で虫を探してみる。画像はトラカミキリと湖
渓谷沿いの道を走り、
道端の開けた草原で、家族のブーイングを背に花を見に走っていく・・・
いかにも南仏らしい鮮やかな朱色のツチハンミョウの仲間(Mylabris quadripunctata)
ワイングラス模様のハナカミキリ(Brachyleptura cordigera)をここでも見つけた
小さく地味な感じのタマムシ(Acmaeodera flavofasciata)
派手な身なりのカメムシの一種(同定はいずれ)
淡い紫色が一面に広がるラベンダー畑
その近くに、ホソバネ系のカミキリムシ(Stenopterus ater)。黒いので♀だ。初採集
花の上にキリギリスの仲間(同定はいずれ)が乗っかっている
日本の里山のような風景も見られる
別のツチハンミョウの仲間(Mylabris variabilis)。南仏はツチハンミョウが多い
これは黒くないので♂。北仏では似た種は見られるが、この種は南仏だけに見られるとのことだ
山間から戻り、アンティーブという海沿いの町で語学学校に通い始めた長女と会いつつ、一服
8月1日 Cote-d'Azur (900km south of Paris)
コート・ダジュール海岸近くの高台のエズ村からの絶景
土産物屋で売られている、幸福をもたらすというセミの置物
キアゲハ(Papilio machaon)が飛んでいた。ヨーロッパタイマイが撮影できなかったのが残念
モナコ公国内のモンテカルロの中心にある超高級カジノ
ニースの海岸。午後6時なのにまだ賑わっている。本日は採集機会なし
8月2日 Cote-d'Azur (900km south of Paris)
朝のうちに標本用の整理。7月30日採集分その1
7月30日採集分その2
7月31日採集分
ついでに、旅行中に展足している7月28日パリ近郊採集分(ただしパラレリはピレネー産)
ホテルの駐車場に咲いている鮮やかな青色のアサガオ(ヒルガオ?)
グルドンという高台の「鷲の巣村」のカフェから絶景を楽しむ
午後は高級リゾート地のサン・トロペへ。行きも帰りも大渋滞だった。今日も採集機会なし
8月3日 Cote-d'Azur/Var (800-900km south of Paris)
コート・ダジュールは毎日晴天。ホテルのそばではセミの鳴き声が絶えない
セミはたいていは木の幹の高い場所に付くようだが、運良く低い場所で見つけた
セミは北仏ではいないため、フランスにおいてのセミの初採集(Cicada orni)
これはおそらく同じ種の抜け殻
昼は、ムージャンの眺めの良いテラス付きのちょっとしたレストランで心地よいランチを取る
午後に訪れた、ニースのそばの高台の街からの眺め
そこで見つけたテントウムシ(同定はいずれ)。海岸近くで唯一採集した甲虫となった
夕食は、南仏在住の日本人のファーブル氏の案内で、セリアン村でご一緒に(ピンボケ容赦)
8月4日 Hautes-Alpes (600-700km south of Paris)
パリに帰るために北進。途中の山道沿いのレストランのテラスで昼食
そのそばで採集したキソコマベニハナカミキリ(Stenurella melanura)
もう季節が終わったのか、それとも暑すぎるのか、山道沿いでも甲虫を見かけない
ピンボケながらカッコウムシが見えている
本日たった2頭目のハナカミキリ(Stenurella bifasciata)
採集をあきらめて、景色を楽しみながらドライブ
パリまでは長旅のため直行せず、グルノーブルで一泊。高台からの街の眺め
8月5日 Bourgogne (200-250km south-east of Paris)
グルノーブルを後にして、一路パリへ向かっていく
途中、ブルゴーニュ地方で休憩。花の上にホソバネカミキリ(Stenopterus rufus)
これはどこでもよく見られる小さなハナムグリの一種(Oxythyrea funesta)
今日は北仏も素晴らしい快晴。世界遺産のフォントネー修道院に立ち寄る
道端には甲虫の賑わいは見られない。もうシーズンはほぼ終わったのだろう
唯一見られた、アカハナカミキリ近縁種(Corymbia rubra)♂
パリに帰着。パリ周回道路で早速渋滞が待っていた
8月6日 Paris 9e
今週もパリで夏期休暇。パリは涼しい夏だ
8月7日 Foret de Rambouillet (50km west of Paris)
ジャコウカミキリと出会ったポイントへ再び
今日はハクチョウたちが出迎え。「醜いアヒルの子」もいる
しかし、ヤナギには虫影はほとんどなし。夏は終わってしまったようだ
と思うと、ヤナギの部分枯れにいたナガタマムシの一種(Agrilus guerini)。初採集
花にももはや甲虫は少ない。晩夏にも見られるトラハナムグリの一種(Trichius fasciatus)
森山直太朗の「な〜つのお〜わ〜り〜」という歌声が聞こえてきそうである
8月11日 Foret de Meudon (5km south of Paris)
曇天ながら気温は20度を超えている。午後の短時間、久しぶりに近場のムドンの森へ
飛んでいる甲虫をキャッチ。1年ぶりのヨツボシモンシデムシ近縁種(Nicrophorus vespilloides)
少ないながらも甲虫をチェックして回る。シギゾウムシの一種(Curculio elephas)
センチコガネ(Geotrupes sp.)は秋までよく見られるだろう
草の葉の上にナガタマムシの一種(Agrilus cyanescens)を見つけた
キンイロハナムグリ(Cetonia aurata)も晩夏の今もまだ活動中
花にカミキリは見られず、甲虫はカミキリモドキ(Oedemera podagrariae)とハナノミくらい
このカミキリモドキは♀か別種か(どうやら上の種の♀)
オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)がカメラにも逃げずに余裕の吸蜜
色合いと模様があでやかなガ(Euplagia quadripunctata)
採集を切り上げ、南仏の語学研修からTGVで帰ってくる長女をリヨン駅で出迎え
8月12日 Foret de Rambouillet (50km west of Paris)
もう時期的に期待はできないが、それでも出撃。一面のアカツメクサ
森の端の花はハチ・アブ・ハエだらけで、甲虫の影は非常に少ない。
ようやく見つけたアカハナカミキリ近縁種♀(Corymbia rubra)
そして、ヤナギのポイントへ
しかし、何も見つからなかった
季節は既に秋ということだろうか・・・
悔しくもヨツスジハナに逃げられた。画像はキソコマベニハナ♂(Stenurella melanura)
ジョウカイボン(Rhagonycha fulva)ももう数はまばらだ
ふと、林道に馬糞を見つけた
センチコガネがてんこ盛りだった。その中から、スジなし3頭にスジあり2頭を採集
これもセンチコガネと思ったら、歩行性のハムシだった(Timarcha goettingensis?)
ヤツボシハナカミキリ近縁種(Leptura maculata)も見つけたのは1頭だけ
このジャノメチョウ(Pyronia tithonus)は相変わらず多く見かける
イナゴのようなバッタの仲間(同定はいずれ)。どうやら産卵中らしい
空模様が怪しくなり、夕立が降り始めた。急いで退散
8月18日 Foret de Rambouillet (50km west of Paris)
いつものポイントでヤナギを一本一本丁寧に見て回るも、虫影は何もなし
水浴び禁止の看板。淀んだ沼のような池で、誰も泳ぐ気にはならないだろう
ふと材を割ると、シデムシとゴミムシが既に冬支度に入っていた。早くないか?
このガ(Euplagia quadripunctata)は、今時分が旬のようだ
ランブイエの森では、乗馬が盛んである
したがって、こんな道路標識まで見られる
乗馬が繁殖の助けとなっているのか、センチコガネ(画像はAnoplotrupes stercorosus?)が多い
花の上は寂しい限り。トラハナムグリ(Trichius fasciatus)
ベニボタルの仲間(Lygistopterus sanguineus)がまだ見られたのには少し驚いた
花は咲けど、カミキリの姿はもはや全く見られない
夏は完全に終わったようだ・・・
8月25日 St. Cloud (5km west of Paris)/Bois de Boulogne
久しぶりによく晴れて気温が上がる。妻の買い物の付き合いでパリ近郊の住宅街へ
こんな変哲のない家の外扉と塀に・・・
ナミテントウ(Harmonia axyridisがいくつも付いていた
当地のナミテントウの紋は、この2種が多いようである
英国風パブでちょっと一服
久々にブローニュの森へ夜回り。一本のナラだけ見てきたが、パラレリ♂1頭のみだった
8月26日 Foret de Rambouillet (50km west of Paris)
今日も晴れて気温は高い。性懲りもなく、ヤナギ林の探索へ
飛んでいる虫をキャッチすると、センチコガネ(Anoplotrupes stercorosus)
なぜかこのセンチコガネ(Trypocopris vernalis)は泳いでいる。今日は暑いから?
ふと、シャツに付いていた初採集のテントウムシ(Anisosticta novemdecimpunctata)
ヤナギは何本も丁寧に見たが、何も居ない。これで今シーズンはあきらめよう
今日は暑くなったといっても、もう秋の空だ
ところが、ヤツボシハナカミキリ近縁種(Leptura maculata)がまだ粘っているので驚いた
人工湖の人工ビーチでは、驚くほど沢山の人が泳ぎや日光浴を楽しんでいた
春先によく見かけたヤマキチョウ(Gonepteryx rhamni)が、こんな晩夏にも
これは、春から夏にかけて間断なく見られるクジャクチョウ(Inachis io)
いつもの材置き場には古い材が積み増されていたが、何もいない
今日はバカンスから帰ってくる人が多いだろう。渋滞が始まる前に帰路へ