2007年12月 採集画像日誌




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12月2日  Paris/A la maison

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先週はソウル〜東京と出張で、1日にパリに帰着。シャンゼリゼ大通りでは、新しいXmasイルミネーションが始まっていた
 

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2日のパリは大荒れの天気。フィールドに出られなかったので、最近採集したオサムシの画像を掲載させていただく
 


12月8日  Bois de Boulogne

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このところのパリは雨続きで、今日も午後から雨。ブローニュの森もしっとり濡れている
 

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雨の中をサクッとヒラタハナムグリを割り出そうとしたが、手こずってしまう。ようやく見つかった小さな蛹室
 

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ピンセットで摘み出す。実は、冬場に材の中で幼虫を見たことがない。春〜夏の間に卵から羽化に至ってしまうのだろうか
 

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木屑だらけの♂成虫。♂は春に花の上でいくらでも見られるので、♀が欲しいところなのだが、雨なのでこの1頭でおしまい
 


12月15日  Paris 20e

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パリ東端の20区にある「Nature & Passion」という小さな標本店に、所用のついでに久しぶりに立ち寄る
 

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店内は、四方の壁に南米・アフリカ・アジアの見映えの良い虫たちの標本が飾られている
 

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前に80mm近いユーロミヤマの標本を買った自分のことを、どうやら店主は覚えていてくれたようだった(画像は店内の様子)
 

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しかし、自分の目当てのフランス産の甲虫の在庫は、ユーロミ以外は残念ながら限られたものだった(画像は店内の様子)
 

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購入した、オサムシ2種。どちらも未採集種である
 

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左はコガネオサムシ(Carabus auronitens)の南仏亜種。右は小さめのオサムシ(Carabus convexus)
 


12月16日  Foret de Rambouillet (40km west of Paris)

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好天に誘われて、氷点下の中を採集へ。ところが、ハイイロハナカミキリを期待していたマツ材が撤収されていた
 

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凍てつく森を目の前に、呆然と立ちすくむ。これではとても採集にならない
 

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ランブイエの森ではコルリクワガタを未採集だが、産卵痕は見つかるものの、材が凍りついていて削りようがない
 

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こんなに寒い朝なのに、森の中を自転車が何台も行き交う
 

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仕方がないので移動して、苔捲りによるオサムシ狙いに切り替え
 

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何度か捲っていくうちに、ようやく1頭だけ見つかる
 

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そのアップ画像。小さな崖の苔の下を越冬中のところだ
 

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わずかに紫色を帯びたオサムシである(Carabus problematicus)。学名は、「問題オサムシ」?
 

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同じように苔の下にいた、キンナガゴミムシの近縁種(Pterostichus cupreus)。個体により色彩変異があるが、これは地味な色だ
 

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それにしても、寒い日である。森の中の溝の水は、どこも凍結していた
 

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また移動して、春から初夏にかけてよく通った材置き場へ。ちょっと失礼して、ハイイロハナカミキリを探してみる
 

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おお、いたいた。特徴のある蛹室に、樹皮を上に仰向けに納まっている
 

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引っくり返してみると、上翅は霜だらけ。これでもしっかり生きているようだ。結局、2頭採集
 

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霜が解けてから撮影。日本のエゾハイイロハナに似た種である(Rhagium inquisitor)
 


12月25日  Foret de Meudon (5km south of Paris)

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材箱の朽ち木を整理しようと蓋を開けると、何と小型のヤマカミキリ(Cerambyx scopolii)が羽脱していた。メリー・クリスマス!
 

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朽ち果ててきた多くの材を捨てに、車で20分のムドンの森へ。久しぶりの曇天。少し雪が降ったのか、白いものが残っている
 

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多くのナラが伐採されていた。この材が晩春まで残れば、樹皮の上をコトラカミキリが走り、切り口にラギウムが見られるだろう
 

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相変わらず寒い。しかし、せっかく来たのだから、少し苔捲りなどを・・・
 

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なかなか見つからなかったが、ようやく赤い前胸が光った
 

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この森のコガネオサムシ(Carabus auronitens)の前胸は、赤みが強いのである
 

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苔の下には、ちょっと恐い虫も冬眠していた(ピンボケ容赦)
 

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短時間だけ探索し、結局、コガネオサムシが1頭だけ。いつもこんなものである
 


12月27−28日  Bretagne (600km west of Paris)

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妻と二人でフランス西北端のブルターニュ地方へ一泊旅行(画像はフランス最西端のラ岬)
 

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二日間で1300kmを走破(画像はロクロナン村の古い家々)
 

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忙しい旅で、日も短いため、採集はなし・・・(画像はブルターニュ地方が本場のクレープ)
 


12月29日  Foret de Rambouillet (40km west of Paris)

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気温が緩んだ(最低気温4度)ので、採集に出かけると、あいにくの雨。車の中で止むのを待つ
 

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狙いは、ランブイエの森で未採集のコルリクワガタ。森の数少ないブナのポイントへ。産卵痕はすぐに見つかるが、
 

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出るのは幼虫ばかり・・・
 

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探し回ったあげく、ようやく成虫が出た
 

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銅色の大きな♀。この森で初採集のコルリである
 

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限られた時間では♂を見つけるに至らず。寒さでデジカメの電池も切れてしまった
 


12月31日

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この一年、この拙い採集日誌のページにご訪問くださり、心より感謝いたします。どうぞ良いお年をお迎え下さい(画像は2007年4月21日撮影)