6月3日 Val-Suzon (300km south east of Paris)
ブルゴーニュ地方にあるマスタードで有名なディジョン市の近くへ遠距離採集
採集できそうな気配の場所に着いたのは、まだ朝のうち
赤い胸がポイントの、小さなハナカミキリ(Dinoptera collaris)。初採集
さて、これはカミキリかと思ったら違うようだ。何だろう(同定は後日)
同じような黒い甲虫もいる(同定は後日)
鮮やかな色のタテハチョウ。コヒオドシ(Aglais urticae urticae)だろうか
上々の天気だ。青空が目に沁みる
その青空のような色の綺麗なコガネムシ(Hoplia coeruleaか?)
色が剥げ落ちると、こうなってしまうようだ
これは色違いの別種か?(Hoplia argentea?) うーん、分からない
さらに別のコガネムシ(Phylloperta horticola)とサビキコリの一種(Agrypnus murinus)
緑色に輝くハムシ(Cryptocephalus hypochaeridis)
山の中になかなか良さそうな材置き場があったが、不思議とカミキリムシは見られず
ムツボシタマムシ(Chrysobothris affinis)を捕まえただけに終わった
別の場所で花に来ていたハナカミキリの♂。似た種があって、同定が難しい
草に止まっていたコメツキムシ(同定は後日)
これも森が直ぐそばの開けた場所にある、申し分のない材置き場だが・・・
カミキリはゴマダラモモブトカミキリの近縁種(Leiopus nebulosus)が見られたのみ
ここでもムツボシタマムシが飛来。写真を撮ろうとすると、首を傾けてのカメラ目線
うーん、こんなどこにでもいるトラカミキリ(Clytus arietis)を撮っている場合ではない
マツの木の部分枯れを叩いてみると、
おぉ、小さなカミキリが擬死状況になって落ちてきた
ヒメシラオビカミキリと同種かと思ったが、別の種(Pogonocherus ovatus)かもしれない
案外と雲が出てきて日陰となり、風も強くなってコンディションはあまり良くない
その中で、フタコブルリハナ近縁種(Stenochorus neridianus)を採集。格好の良いカミキリだ
青緑色が綺麗なジョウカイモドキの一種(Psilothrix viridicoeruleusか)
通りがかった村の教会
ちょうど日差しが出て、赤いポピー?が散りばめられた風景が目に留まる
大きなジョウカイボン(Cantharis rustica)とよく出会う
ヤツボシカミキリ近縁種(Leptura (Rutpela) maculata)は、至る所で見られる
赤と青の縞模様が綺麗なカッコウムシ(Trichodes alvearius)
ケマダラカミキリ(Agapanthia villosovirdescens)。パリ近郊と同種のようだ
村外れの風景
ツヤケシハナカミキリ近縁種(Anastrangalia dubia)も多く見られる
紋が鮮やかなコヒョウモンモドキの一種(同定は後日)
ホソバネ系のカミキリ(Stenopterus rufus)も一頭だけ見られた
キソコマベニハナカミキリ(Stenurella melanura)も出始めていた
小型のハナカミキリ(Pseudovadonia livida)。普通種のようだが、初採集
初めて見る小型のチョウ。シジミチョウの一種のようだ(Hamearis lucina)
最後にもう一度、胸の赤いハナカミキリを撮影
緑の回廊に別れを告げて、パリまでの長い帰路へ
6月7日 Paris 16e
通勤途上の歩道でゾウムシ(Otiorhynchus sulcatus)を拾った。めずらしいことだ
6月8日 Bois de Boulogne
曇り空の下を昼休みの散策
モモブトカミキリモドキ(Oedemera nobilis)はシーズンの終わりなのか、数が随分と減っている
5mmほどの小さなナガタマムシの一種(Agrilus sp.)
今年はこれまでと違って、日中もウサギを見かけることが多い。何故だろう
採集シーズンの深まりを感じさせる、ヤマカミキリ(Cerambyx cerdo)の残骸
次いで、パラレリ(Dorcus parallelipipedus)の残骸。これも鳥に食べられた跡だろう
そしてヨーロッパミヤマクワガタ(Lucanus cervus)の残骸。ミヤマも活動を始めたようだ
6月9日 Foret de Rambouillet (40km west of Paris)
朝のうちに時間を作って、短時間の探索へ。画像はダンピエールという村の城館
当てが外れて、どんよりと曇り気温も低い。花にはカミキリの姿はない
仕方がないので、目に付いた粗朶をビーティング
モモブトカミキリの仲間(Leiopus femoratus)が1頭だけ落ちた
近くの材置き場も、朝だからか虫の影は少ない。ナガタマムシの仲間(Agrilus sp.)
材置き場周りでビーティング。別のナガタマムシの仲間(Agrilus sp.)
ミヤマ狙いでいつものO町へ深夜の街灯回り。実は、住宅街の白色灯ポイントが・・・
みなオレンジ灯に変わってしまったのだが、それでもパラレリやミヤマの残骸は見つかる
白色灯のポイントとして残る不動産店のわきの壁の上に、黒い点
望遠で拡大。間違いない。早速5mの長網を伸ばす
今季初採集のヨーロッパミヤマ(Lucanus cervus)♂
この不動産店は繁華街の近くながら、今後も貴重なポイントとなりそうだ
そこには他に、ゲンゴロウの仲間(同定は後日)や、
ミズムシの仲間(おそらくCorixa punctata?)などの水生昆虫がめずらしく飛来していた
さらに、コガネムシ(Amphimallon majale?)も見つかる
採集した甲虫たち。ミヤマの体長を計測すると、55mm。50mm台半ばが大きな壁である
昼前にフォンテーヌブローの森に出撃。あいにくの曇り空
ノイバラに付くコフキコガネ(Melolontha hippocastani)。そんな光景があちこちで見られる
どこもかしこもコフキコガネが鈴なり。先日(5/18)から状況は変わっていないようだ
キソコマベニハナカミキリ(Stenurella melanura)の♀
これは同種の♀だが、上翅の模様が曖昧なタイプ
同種の♂。本種がこの日最も多く見られたカミキリだった
最もありふれた種である、ハナカミキリのヤツボシハナ近縁種(Leptura(Retpela) melanura)
ベニボタルの一種(Lygistopterus sanguineus)は、鮮やかな赤で目を引く
キンイロハナムグリ(Cetonia aurata)も数多く見られた
陽が差し始めると、虫たちが増える。ツヤケシハナカミキリ近縁種(Anastrangalia dubia)♂
アオアシナガハナムグリ近縁種(Gnorimus nobilis)も姿を見せていた。良い虫だ
ブチヒゲハナカミキリ近縁種(Corymbia scutellata)♂。本種を花で見たのは初めて
チョウも飛来する。オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)は文字通り、大きい
さらに大きな、ミドリヒョウモン(Argynnis paphia)
小型のヤマカミキリ(Cerambyx scopolii)がノイバラの周りで活発に活動中
黒っぽいシジミチョウ(Aphantopus hyperantus)
絶好の好天となる
ブナの粗朶を叩くと、ケシカミキリの一種(Exocentrus adspersus)が落ちた
陽に当たっている、新鮮なブナの倒木
クワヤマトラカミキリと同種(Xylotrechus rusticus)のカミキリが、ふと倒木の上を走る
何回か取り逃がした末に確保した、ムツボシタマムシ近縁種(Chrysobothris affinis)
ナガタマムシの一種(Agrilus sp.)もついでに採集
そして、渋滞が始まらないうちに早めに帰路へ着く
午後を半休。雲が多く、日差しが出たり曇ったりの天気
まずは、この材置き場。森から少し遠いのが難点
ベニボタルの仲間(Lygistopterus sanguineus)が材の上にやたらに多く見られる
ふと、クロカミキリ(Spondylis buprestoides)が飛び立ったところをキャッチ。初採集
この時期に虫を集めているのは、ノイバラ。画像はトラハナムグリ(Trichius fasciatus)
アカハナカミキリ近縁種(Corymbia rubra)。アカハナの季節が始まったようだ
道端に転がるマツ材。一ヶ月前はハイイロハナカミキリが見られたが・・・
ここでもクロカミキリが目の前をぷーんと飛翔。採れる時には採れるものである
そしてマツ材にはアカハナカミキリ近縁種が産卵中
ブナの大木の立枯れ。良い具合の立枯れなのだが、今日は虫が思ったより少ない
上方で飛んでいた中型のカミキリをネット・イン。ブチヒゲハナ近縁種(Corymbia scutellata)
同じ立枯れの幹の上で見つけた甲虫。(コメツキムシダマシの一種とのことです)
今が最盛期のキソコマベニハナカミキリ(Stenurella melanura)の♂
別の材置き場で、ナラ材に付いていた大型のナガタマムシ(Agrilus biguttatus)
材置き場の材の上から、走り去る自転車の一群を見送る
さらに移動。シラカバの材置き場にはクワヤマトラカミキリの姿はもはやなく、虫が少ない
その近辺のノイバラでは、キソコマベニハナが盛んに活動中。画像は♀
赤い胸の黒いカミキリを初採集、と思ったら、赤いのはダニだった(Stenurella nigra)
森の中の少し開けたところにシラカバの幼木が並んで生えている
その葉の上で、大きくて赤いドロノキハムシ(Chrysomela populi)
そして最も数多く見られたのが、小さなナガタマムシの一種(Agrilus sp.)
これはヒメボタルやコメツキムシに近い仲間(Omalisus fontisbellaquei)
さらに、チョッキリの一種(Byctismus populi)。小さいけれどなかなか美しい
シラカバ材の土場に戻って、目に付いたキノコを叩いてみると・・・
ポトッと落ちた甲虫。オオキノコかと思ったが、ゴミダマの一種のようだ(Diaperis boleti)
粗朶を叩いたら、ケシカミキリとともに落ちた小さな甲虫(キクイムシの一種とのことです)
ヨツスジハナカミキリ近縁種(Leptura quadrifasciata)が、葉の上でじっとしていた
その比較として、各所でよく見られるヤツボシハナカミキリ近縁種(Leptura maculata)
最後のポイントに辿り着いたところで空が暗くなり、雷鳴が轟き始めた。ああ、ついていない
大雨が降り出して、退散
日差しが出てはいるが、気温が低めで風も強い
オオイヌノフグリがまだ咲いているのに驚いた
咲き乱れるノイバラで見つかったカミキリは、この1頭のみ(Leptura maculata)
アカタテハ近縁種(Vanessa atalanta)もよく見かけるチョウの一つだ
雨が断続的に降る天気で、採集は断念。画像はある店で見つけた「虫かご」
午後は雨の予報。何とか日差しのあるうちにマツの材置き場へ
そして、遂に狙いのものを捕獲。「撮る前に、採る」
クロタマムシの仲間(Buprestis novemmaculata)♀。学名を訳すと、ク(9)ホシタマムシ?
♀二頭目は、少し余裕を持って「採る前に、撮る」 その後さらに1♂を飛翔中にネット・イン
この日はセンチコガネがよく飛んでいた。これは上翅に縦筋のない種(Trypocopris vernalis)
日陰のブナの材置き場で採ったコメツキ。以前採ったことがありそうである(同定はいずれ)
ノイバラの花上のカミキリは、案外少ない。いつものキソコマベニハナ(Stenurella melanura)
このところよく見つかる、ブチヒゲハナカミキリ近縁種(Corymbia scutellata)の♂
今日はアオアシナガハナムグリは見られない(Cetonia aurata & Cerambyx scopolii)
4月来大発生中のコフキコガネ(Melolontha hippocastani)は、さすがに数が減った
河川敷の林に移動すると、すっかり曇ってしまい、今にも雨が降り出しそう
ヤナギの一種の葉上にヨツボシナガツツハムシ近縁種(Clytra laeviuscula)
飛翔中の綺麗な虫をキャッチすると、カノコガの一種だった(Zygaena sp.)
ノイバラの花にチビハナカミキリ近縁種(Grammoptera ruficornis)(ピンボケ御免)
ついに雨が降り出した。モンシロチョウ(Pieris rapae)を間近で撮れるのはめずらしい
虫が少なく、小さなハナムグリ(Oxythyrea funesta)でも採る(撮る)しかない
ヤナギに付くあるカミキリを探索中。河沿いの大きなヤナギに期待すべきだろうか?
雨が本降りとなって、帰りは大渋滞
このところ雨が毎日のように降り、まるでパリが梅雨入りしているようだ
気温が下がらない夜、いつもの不動産店にはパラレリ(Dorcus parallelipipedus)♂
住宅街に行くと、ある場所でパラレリ♀。よしよし、今夜はクワガタが飛んでいるようだ
オレンジ灯だらけになった住宅街の一角。ここは昨年は白色灯だった
ところが、その下の歩道に目をやると・・・
ミヤマ(Lucanus cervus)が路上で交尾中。野外での交尾の生態観察はこれが初めて
さらに一回りして来ると、同じポイントにミヤマ♂が飛んできた
不動産店に戻ると、ナガチャコガネ似のコガネムシ(おそらくAmphimallon majale)
街の中の公園の記念館の白色灯ポイント。白い壁に小型のミヤマが付いていた
長網を車から取ってきて、何とか確保。散歩中の若いカップルに目撃される
同じポイントで、ゲンゴロウの一種(同定はいずれ)
ダイミョウハネカクシ近縁種(Staphylinus (Ocypus) olens)。未採集だっただけに嬉しい
さらに、小さなゾウムシ(同定はいずれ)
最後に、ゴモクムシの一種(同定はいずれ)
ミヤマ採集の成果。いずれも小さく、50mmにさえ届かない
蝶屋の友人O氏にミヤマ♂を渡すついでに、そのまま一緒に深夜の夜回りへ
上の住宅街の道沿いでO氏が見つけた、なかなか体格のいいミヤマ♀
昼休みを長めにとって車で出かけたが、特に成果なし。画像はクジャクチョウ(Inachis io)
ヤナギの葉上にヨツボシナガツツハムシ近縁種(Clytra laeviuscula)
この花は集「虫」力はあまりなさそうだ。キンイロハナムグリ(Cetonia aurata)
とても大きくて迫力のあるハチ(Xylocopa violacea?)
ヤナギを叩くと小さくて綺麗なゾウムシが落ちる(Polydrusus splendidus?)
久々に材箱から羽脱。このゴマフ(Mesosa nebulosa)、本来なら活動は一冬待つのかもしれない
午後遅くなって、近場へ出撃。主目的は、ヤナギにいるべきカミキリの探索
ヤナギの周辺の花もチェック。赤と紺の縞模様のカッコウムシ(Trichodes alvearius)
粗朶にいたこのナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)、赤色がやけに濃い
これは、ハムシダマシ(Lagria atripes)の♀
なかなか雰囲気のあるヤナギを見つけたが、狙いの虫はいない
その近くで、メタリックな青が綺麗なハムシ(Oreina collucens?)
シラカバの材置き場で、ブチヒゲハナカミキリ近縁種(Corymbia scutellata)♀
その近くのノイバラに、キソコマベニハナカミキリ(Stenurella melanura)♀
粗朶を叩くと、ケシカミキリ(Exocentrus adspersus)。これらは、最近の常連たちだ
シラカバの幼木の葉に、初めて見るハムシ(Gonioctena decemnotata)
大きなシダレヤナギの裏に回ると、パラレリ(Dorcus parallelipipedus)が集まっていた
フランスで、ヤナギに付いているクワガタを見たのは、これが初めてだ
ある材置き場は材が更新されていたが、相変わらず虫はいない
昼の間に短時間だけ、フォンテーヌブローの森のそばのヤナギ探索へ
河川近くの野原の花は、ジョウカイボン(Rhagonycha fulva)とハナノミが主役
ホソバネ系のカミキリ(Stenopterus rufus)を見つけた。比較的大きな個体だ
カノコガの一種?の綺麗なガ(Zygaena sp.)
ノイバラの花に、トラハナムグリ(Trichius rosaceus)
何本のヤナギを見て回っても、目標の虫はおろか、めぼしい虫は見つからない
あるヤナギでは、甲虫のものらしき脱出口をいくつか見つけたのだが・・・
あえなく時間切れ。用事があるので、急いで帰還
天気は芳しくないが、雨は降りそうもなかったので、午後に近場に出撃
ダンピエール城。有名な城ではないが、まあまあの眺めである
道端の花に、小さなハナカミキリ(Pseudovadonia livida)。南仏で多く見た種だ
久しぶりに、キイロクチキムシ(Ctenopius sulphureus)
初めて見る小さなテントウムシ(Tytthaspis sedecimpunctata)
道で出会った人に農園を案内され、そこで見たキアゲハの幼虫(Papilio machaon)
ところどころで目ぼしいヤナギをチェックするも、相変わらず不発
とある材置き場で、喉を潤しながら虫を観察
大きなハナカミキリ(Leptura aurulenta)。野外で出会ったのはこれが初めて
毎度おなじみ、アカハナカミキリ近縁種(Corymbia rubra)♀
飛来してきた同種の♂
こんどはブチヒゲハナカミキリ近縁種(Corymbia scutellata)
材の隙間から転がり落ちてきたクロカミキリ(Spondylis buprestoides)
このヒメボタル(Lygistopterus sanguineus)は、広葉樹・針葉樹の両刀使いらしい
ホソバネカミキリ(Stenopterus rufus)とキソコマベニハナカミキリ(Stenurella melanura)
ジョウカイボン(Rhagonycha fulva)だらけの花
サカハチチョウ近縁種(Araschnia levana)の夏型個体
いつ見ても鮮やかなクジャクチョウ(Inachis io)
別の材置き場で、ヤマカミキリの一種(Cerambyx scopolii)
期待の森の中の材置き場は、今日も不発
シラカバの材置き場も、何も見られなかった
そのすぐ近くのノイバラに、トラハナムグリ(Trichius fasciatus)
ここのセンチコガネは青っぽい個体が多いので拾っておこう(同定は後日)
帰路の途中で撮影した、村役場
6月9日 Orsay (15km south of Paris)
6月10日 Foret de Fontainebleau (50km south of Paris)
6月13日 Foret de Rambouillet (40km west of Paris)
6月15日 Bois de Boulogne
6月16日 Paris
6月17日 Foret de Fontainebleau (50km south of Paris)
6月18日 Orsay (15km south of Paris)
6月20日 Orsay (15km south of Paris)
6月22日 Saclay (15km south of Paris)
6月23日 A la maison
6月23日 Foret de Rambouillet (40km west of Paris)
6月24日 Fontainebleau (50km south of Paris)
6月30日 Foret de Rambouillet (40km west of Paris)