2007年3月 採集画像日誌




3月2日  Bois de Boulogne

[] 3月だ。昼休みに時間を取って、職場近くのブローニュの森を散歩

[] ところどころに花が咲き始め、ハチやアブも飛んでいる

[] 大型のハチまでゆっくりと活動を始めているようだ

[] 前から気になっていた、セコイアの生木にある脱出孔とおぼしき小さな穴

[] それを観察していると、テントウムシが見つかった

[] どうやら初めて出会ったテントウムシのようだ(Halyzia sedecimguttata)

[] 他にも活動している小さな甲虫がいた。ケシキスイの一種(Meligethes viridescens)だろうか

[] スミレもところどころで花を咲かせていて、森は早春の様相である


3月3日  Foret de Rambouillet (30km west of Paris)

[] ランブイエの森へ車を飛ばす。モクレン(と思う)がこんなに咲いている

[] ランブイエの森は、フォンテーヌブローほどではないが、広い。動物飛び出し注意の標識

[] しかし、森の中で虫を見つけるのに少し苦労した。苔むしりで、ようやくオサムシ

[] Carabus problematicus。青紫色を帯びる。フォンテーヌブローでも見かける普通種である

[] シラカンバ(?)の赤腐れ材から、小さなアカコメツキが出た

[] 上翅の色が黄色に近いほど薄い。希少種のAmpedus nigroflavusだろうか

[] 同じ材から出た、たいへん小さなハネカクシの一種(Tachyporus hypnorum)

[] オサムシは、その後朽ち木から2頭追加

[] さて、昼前に帰らねば。プラタナスの並木が長く続く道

[] まだ3月初旬というのに、見事な桜並木。当地の桜は早いのと、暖冬のせいだろう


3月7日  A la maison

[] 材箱からは同じものしか出てこないが、出てきてくれるだけましであろう

[] 今回は、当分の間生かしておこうと思う


3月8日  Bois de Boulogne

[] 天気が良かったので、弁当持参で昼食をさっさと済ませ、昼休みにブローニュの森へ

[] 好天のわりにそれほど暖かくないが、クマバチの仲間は活発に活動していた

[] 先日見つけたのと同じケシキスイの仲間(Meligethes viridescens)

[] カシワの幹に見慣れない紋のテントウムシ。ナミテントウ(Harmonia axydiris)かもしれない

[] これはナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)。欧州の個体は紋(星)が小さい

[] 保護対象であるヤマカミキリ(Cerambyx cerdo)が育っていた立枯れなのに、切られていた

[] その切り株の上で見つけた小さなハネカクシ(同定はいずれ?)

[] 野草は日本と似た種が多い。これはキランソウに似ていると思う


3月10日  Foret de Rambouillet (30km west of Paris)

[] 好天の下、ランブイエの森の別の場所へ下見に出た

[] 川沿いを走るが、目当てのヤナギ林はなかなか見つからない

[] 樹種不明の材の中にカミキリ幼虫を見つけたので、持ち帰り

[] 別の材からは、瑠璃色のカミキリモドキ(Ischnomera cyanea)が出てきた


3月11日  Saclay (15km south-west of Paris)

[] 今日も天気が良かったので、車で20分少しの場所へ散策に

[] 左画像はシータテハ。他にクジャクチョウやヤマキチョウが飛んでいた

[] 叩き網を使ってみると、瑠璃色の小さなハムシが落ちてきた(Oulema melanopus)

[] シダレヤナギはもうすっかり芽吹いて黄緑色になっている

[] ヤナギの幹に脱出孔を確認。果たしてジャコウカミキリものだろうか

[] ポプラの枝を叩くと、小さなゾウムシが落ちてきた(種の同定はまたいずれ)


3月14日  Bois de Boulogne

[] めずらしいくらい好天が続く。昼休みにブローニュの森へ。まだ景色は冬枯れ

[] ナナホシテントウは活動を本格的に開始している

[] アカタテハ(近縁種:Vanessa atalanta)とシータテハを見かけた

[] この野草はキランソウに似ている


3月17日  Foret de Meudon (5km south of Paris)

[] 曇天だったが、ムドンの森の散策へ

[] 小さな土手の苔をめくると、コガネオサムシ(Carabus auronitens)が見つかる

[] 全部で5頭見つかったが、大小3頭だけ持ち帰り

[] 叩き網を持って、いろいろな所を叩いてみる

[] 小さなテントウムシが落ちてきた

[] いろいろな柄があるが、上下の個体を含めてすべて同じテントウムシのようだ

[] 学名上はトホシテントウ(Adalia decempunctata)だが、星の数は個体によって様々である

[] これは、上の種より大きめのテントウムシ(Halyzia sedecimguttata)

[] これは何か分からない。ケシキスイの仲間だろうか(同定はいずれ?)


3月17日  Bois de Boulogne

[] 夕方、娘たちのテニス・スクールの時間待ちで、道路を越えてブローニュの森の外縁へ

[] 森の一部には、鮮やかな新緑が既にずいぶんと出ていた

[] とある樹種の材から、蛹を採集。幼虫の抜け殻を見るとカミキリではなさそうだが・・・

[] 大きさは違うが同種だと思われる。無事に、そしてどんな成虫になるのだろうか


3月22日  A la maison

[] 17日に採集した蛹が羽化した。よく見かけるアカハネムシの一種(Pyrochroa serraticornis)だった


3月24日  Paris 16e/Foret de Meudon (5km south of Paris)

[] 天気が悪く寒い土曜日(画像は、セーヌの上をメトロが通るビル・アッケム橋)。午後は雨となった

[] ご近所の日本人蝶屋さんO氏の親子と、雨の中をコガネオサムシ採集へ(画像はO氏提供)

[] 苔の下で、Carabus problematicus のペアが見つかる。ムドンの森では初採集


3月25〜31日  Tokyo, Japan/Shanghai, China

[] 東京と上海に出張したが、その間の虫に関係した出来事は、

[] 東京でむし社に寄ったことくらいだった(左画像は、上海の外灘から浦東地区を臨んだ風景)


3月31日  A la maison

[] 材箱でヤツボシハナカミキリの近縁種(Leptura maculata)♀が羽脱していた。普通種でも嬉しい