6月28日 Mont Ventoux, Provence (700km south of Paris)
突如一日の休暇を取って、天候不順の北仏から南仏へ日帰り採集の強行軍
TGVでアビニョン駅に到着し、レンタ・カー。一番小さな(安い)車を選んだ
目指すは、ファーブル昆虫記にも出てくるというヴァントゥ山。2000m級の単独峰である
麓で道に迷うと、ちょっとした花が咲いている場所に出た
早速、南仏らしい甲虫。ツチハンミョウの仲間だ(Mylabris variabilis)
パリ周辺でも見られるキンイロハナムグリ(Cetonia aurata)の紫色の亜種
他種に混じって、黒い艶消しのハナムグリ(Netocia morio)。これも南仏ならではの初採集
赤地に黒のワイングラス模様の、たいへんお洒落なハナカミキリ(Brachyleptura cordigera)
これが採れたので、わざわざ来た甲斐があったというものである
ヴァントゥ山へ登る道。針葉樹中心の林の中の少し開けた場所。標高は約750m
道端の花に集まるキソコマベニハナカミキリ♂(Stenurella melanura)
右側はその♀。どこにでも見られる種だ。左側はヒメヒラタタマムシの一種(後掲)
多数の個体が見られる小さなハナカミキリ(Pseudovadonia livida)
緑色の綺麗なヒメヒラタタマムシの仲間(Anthaxia hungarica)
この個体は胸の両側が赤いが、上と同種のタマムシ
こんどは小さなヒメヒラタタマムシ(Anthaxia fulgurans)。緑色だけの個体もいる
カミキリ、タマムシ、ハナノミ、ハナアブ・・・
このトラカミキリは、やはり北仏では見られない(Clytus rhamni)
これはやや大きめの甲虫(Dascillus cervinus)。この仲間は日本にはいないようだ
黄色い花の上に、小さな黒いヒメヒラタタマムシの仲間(Anthaxia godeti?)
毎度おなじみ、色鮮やかなカッコウムシ(Trichodes alvearius)
もう、ゴッチャゴチャ
さらに標高を上げて、1000m付近。低木だらけになる
こんな高度でも、平地にもいるホソバネカミキリ(Stenopterus rufus)が見られる
おぉ、初めて見るトラカミキリ(Chlorophorus figuratus)
これも南仏特有の種のようだ。日本のエグリトラカミキリあたりに似ているか
メタリックな輝きはなく地味だが、斑紋が洒落たタマムシ(Acmaeoderella favofasciata)
アザミの花に潜っていた甲虫。何の仲間か分からない(同定はいずれ)
ヴァントゥ山の山頂近く。良い眺めである
そして、山頂広場の看板
遠くに、ヨーロッパ・アルプスを臨む
有名なアポロチョウは見かけなかったが、なかなか優雅なシロチョウ(Aporia crataegi)
同じような配色のハナカミキリが多いが、どうやら初採集(Brachyleptura hybrida)
クビアカのハナカミキリ(Dinoptera collaris)。この種を見たのはこれ一頭のみ
青緑が綺麗なカミキリモドキ(Chrysanthia viridissima)
再び見つけた赤に黒の模様が洒落たハナカミキリ(Brachyleptura cordigera)
他種と似たような配色ながら、初採集のハナカミキリ(Brachyleptura fulva)
手前の洒落た模様のジョウカイモドキ(同定はいずれ)は、採り逃がしてしまった
以前採り逃がしたハナカミキリを遂に採集(Stenurella bifasciata)
これは北仏でも最も普通に見られるヤツボシハナカミキリ近縁種(Leptura maculata)
ホソバネカミキリ(Stenopterus rufus)は驚くほど多く見られた。上はカミキリモドキ
これは前掲種と似た模様でも別種のカッコウムシ(Trichodes apiarius)
ヴァントゥ山の南側の麓には、ワイン用のブドウ畑が広がっている
ふと見つけた、ツチハンミョウの仲間の小さな甲虫(Hycleus fusca)
ある村で、ペタンクという鉄球の遊びに興じる人々
午後になって、ヴァントゥ山がいっそう鮮やかだ
花に来ていたイチモンジヒカゲ?(同定はいずれ)
再びヴァントゥ山へ。ツヤケシハナカミキリ近縁種(Anastrangalia sanguinolenta)♀
本日3頭目の、(Brachyleptura cordigera)
夕方近くなっても、花の上は賑わいを見せている
草の根元にいた上翅が極端に短い甲虫。ハムシの仲間である(Arima marginata)
ヴァントゥ山の中腹の様子
てっきりカミキリモドキと思っていた甲虫。気合が入っておらず、たいへんなピンボケ
ところが、何とカミキリムシの一種だった(Deilus fugax)。南仏に多く見られるようだ
さて、日は長いが帰りの時間が迫ってきた。そろそろ引き揚げよう
ラヴェンダーの淡い紫色の花が綺麗に咲いている
アヴィニョン駅に戻って、レンタカーを返し、出発時刻を待ちながら生ビールを一杯。ふ〜