9月1日 Versailles (15km west of Paris)
採集シーズンが終わり、妻にせがまれて、家族でヴェルサイユ宮殿へ
これが有名な「鏡の間」
一応花壇に目をやってみたが、花にはハチしか来ないようだった
ベルサイユのばら・・・・・・
今日唯一見かけた甲虫。シナノキの葉上の、羽化不全気味のナミテントウ
9月2日 A la maison
7月22日にピレネー地方で採集したミヤマ♀が、9月に入ったのにまだ符節も取れずに五体満足だ
9月8日 Bois de Boulogne
久しぶりの好天で気温も上がった。しかし、季節は既にすっかり秋
アカトンボを正面から
夜の樹液ポイントは、スズメバチの天下
パラレリ♂が1頭だけ、樹液酒場から追い出されてショボクレていた。
9月9日 Foret de Meudon (5km south of Paris)
午前中に少し時間が空いたので、近場のムドンの森へ行ってみた
狙いは、早くもコルリ材採集。しかし、ムドンの森では短時間では難しい
材の中の甲虫を見つけたのは、小さなアカコメツキ(おそらくAmpedus elongatulus)のみ
ものの試しに小さな崖の苔をめくってみると・・・
コガネオサムシ(Carabus auronitens)が見つかった。もう越冬体制なの?
他には、大きなナガゴミムシの一種(Abax parallelipipedus)などのゴミムシ
ふと、小さなカエルが跳ねていた。当地では、ヘビとカエルを見かけるのはめずらしい
9月15日 Foret de Lyons, Normandie (100km north-west of Paris)
久しぶりにノルマンディへ、イッカククワガタの材採集へ出かけた
午前中2時間勝負のつもりが、結局3時間かけても見つけられなかった
痛恨の完封負け・・・。その代わりに出会った甲虫たちが、
欧州最大のハネカクシ(Ocypus olens)。体長は、29mmもあった
黒光りのする大きなナガゴミムシの仲間(Abax parallelipipedus)
ピカピカのセンチコガネ(Geotrupes stercorarius ?)が材の下に見られる。羽化した新成虫?
小さなセンチコガネ(Anoplotrupes stercorosus ?)は青色が綺麗に光る
コガネオサムシ(Carabus auronitens)。パリ近郊のものよりも赤みが弱く綺麗に見える
青いオサムシ(Carabus intricatus)も1頭見つかった
今日は暖かい。ブナ林の中からふと見上げると、何だか夏空のようだ
夏の名残がまだここそこに。
しかし、季節は確実に秋に移っている。またブナの黄葉の頃にでも来るか
9月15−16日 Bois de Boulogne/a la maison
15日夜、夜回りしてみると、パラレリ♂が1頭まだ頑張っていた
頑張っているといえば、7月22日に採集したミヤマ♀がまだ元気だ(16日)。しかし、産卵の気配はない
9月22日 Bois d'Arcy (15km west of Paris)
次女をパリ郊外の用事に送りがてら、その近くのアルシー森に立ち寄ってみた
ここはクリとナラが中心の森で、コルリクワガタの産卵痕が時折見つかるが、成虫は未採集
このようにクリの太い材にも産卵痕が見られるときがあるが、たいていは幼虫すら入っていない
予想通り、良い材を探すのに難航し、幼虫でさえたった1頭見つかっただけだ
2時間ほど経ったとき、やっと・・・
コルリの♀成虫が見つかった・・・
この森は何度も訪れているが、念願のコルリ成虫採集がようやく叶った瞬間である
次に、蛹が見つかる。♀だろうか
次いで、♂。緑っぽい色だが、羽化後間もないようで、まだ色が落ち着いていない様子
どうやら当たり材に恵まれたようで、さらに♂成虫と、その左隣に蛹の尻の部分が見えている
その♂は、まさに羽化直後だったようで、腹部がまだテネラルな色である
道端で材を削っていると、犬連れのマダムから好奇の目で見られ、いろいろと質問されてしまった
♂の3頭目も、羽化したての個体。ちょうど今頃が蛹から羽化する時期なのだろうか
まだ脚が赤いが、これはテネラル色。♀は脚や腹部が赤い個体がいるが、♂は黒である
樹々は、葉を黄色く色づかせ始め、ドングリやクリの実を音を立てながら落としている
蛹2頭。無事に羽化してくれるだろうか
9月24日 A la maison
蛹で採集したコルリが電光石火で羽化した。色づき始めた右の蛹も明日にでも羽化するのだろうか
9月25日 A la maison
朝起きたら、右側の蛹もすでに羽化を始めていた。♀だった
9月29−30日 Juvisy (20km south of Paris)
今年もパリ近郊で、昆虫フェアが開かれた
会場は熱気に溢れ、フランス語や英語が飛び交っている
業者も客もいろいろな場所から集まっているのだろう
立派な見映えのヨーロッパミヤマ。250ユーロ(4万円弱)という値段も立派だ
オオコツノクワガタに600ユーロ(約9万5千円)という値段が付いていた
博物館よりもずっと素敵な個体が並んでいる
見ていて飽きることがない
生き虫の販売は、甲虫は日本と違ってクワガタはなくハナムグリが中心
フランス産のカミキリ・オサムシなどの干物と、
チェコの図鑑などを少々購入した