症例紹介

性ホルモン関連性皮膚疾患




「皮膚病」といっても原因は様々で、たいていは内服薬やシャンプー、食事療法などで治すことができます。
しかし、アレルギー性皮膚炎は症状をコントロールすることはできても完治は望めず、一生付き合っていく必要が
あります。それ以外にも免疫疾患による皮膚病やホルモン関連性皮膚病など、なかなか診断が難しいものも少な
からずあります。

この症例は、1年くらい前から、脱毛や発赤(皮膚の赤み)、痒みなどがみられており、他の病院で薬をもらって飲
んでいたが、なかなか治らないとのことで来院しました。

内服薬を投与したり、薬用シャンプーで洗ったりすると少しは改善するのですが、なかなか毛も生えてこなく、
一通りの皮膚の検査をしました。
各種検査では、特別な原因が見つからず、性ホルモンの関与が考えられたため、卵巣子宮摘出術を実施したと
ころ、脱毛していたところがフサフサに発毛し、改善がみられました。



     
 抗生物質の投与と薬用シャンプーで治療して1ヶ月後の写真

外部寄生虫感染、甲状腺疾患、アレルギー疾患の検査でもすべて原因は特定できませんでした。
皮膚の色素沈着や発情周期の異常などもふまえて、性ホルモンの関与が疑われたため、卵巣子宮摘出術を実
施したところ、手術後約1ヶ月で発毛がみられました。

 
手術後1ヶ月半の写真



性ホルモン関連性皮膚疾患は、性ホルモンに起因した皮膚疾患で、犬ではまれにみられま
す。一般に中高齢の未避妊雌にみられます。

治療してもなかなか反応が見られない場合は、ひとつひとつ原因を探していく必要があります。
皮膚病は、見ていても辛いですよね。

この症例のように、原因がわかれば、見違えるほど良くなることもあります。




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