症例紹介

膿胸


膿胸とは?
胸腔内に膿が貯留している状態です。通常は感染によって生じます。

症状:元気がなくなり、徐々に食欲も低下し、呼吸が早くなります。進行すると呼吸が苦しそうになります。
診断:レントゲン検査により胸水の貯留がわかります。その後、胸水を検査することで診断できます。
治療法:胸に貯まった膿を吸引するために、胸にチューブを入れます。膿を吸引したのち、胸腔内をよく洗浄しま
す。これは膿がなくなり、胸腔内がきれいになるまで続けます。同時に、膿の原因菌を調べ、それに良く効く抗生
物質を選択して投与します。

  
この症例は、2歳齢の雄の日本猫です。
昨日から元気がなく、食欲もなく、ぐったりしている。体全体で息をしているとのことで来院されました。
すぐに酸素を吸入し、レントゲン検査で胸水を確認したため、胸腔穿刺をしたところ、膿汁が得られました。その
まま胸腔ドレーン(チューブ)を設置し、吸引および胸腔洗浄を行いました。薬剤感受性試験の結果に基づき、抗
生物質による治療と胸水洗浄を数日行いました。呼吸も楽になり、とても元気になりました。退院後もしばらくは抗
生物質を続けていく必要があります。


     
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         初診時のレントゲン写真(胸に液体が貯留しています。)       吸引した膿汁。    胸にドレーンを設置しました。
 
                    
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 10日後のレントゲン写真(胸水の貯留もなく肺もしっかり膨らんでいます。)       

膿胸は外へ遊びに行く猫に比較的多くみられます。
呼吸の仕方がおかしいな?と思ったらすぐに動物病院へ。
慢性化すると肺が癒着してしまうことがあります。早期発見が重要です。





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