症例紹介

気胸


気胸とは?
胸腔内に空気が貯留している状態です。
外傷(交通事故、落下、咬傷など)や、慢性の肺炎、食道穿孔などが原因として挙げられます。。

症状:元気がなくなり、徐々に食欲も低下し、呼吸が早くなります。進行すると呼吸が苦しそうになります。
診断:レントゲン検査により診断可能です(肺の虚脱や心臓が肋骨から浮いている像がみられます)。
    その後、胸腔穿刺により、空気が抜去されることで確定診断がつきます。
治療法:胸腔穿刺にてすべての空気を抜去します。状態により、自己の血液を胸腔内に注入して空気の漏れを
     修復したりします。また、原因によっては再発を繰り返すこともあるため、胸腔内にチューブを設置し、経
     時的に空気を吸引したり、外科的な処置を行わなければならないケースもあります。


  
この症例は、11歳齢の雌の日本猫です。
昨日から元気がなく、食欲もなく、呼吸が早いとのことで来院されました。
レントゲン検査で気胸が疑われたため、、胸腔穿刺をしたところ、空気が240ml抜去できました。
その後、呼吸は楽になりました。再貯留は今のところありません。
この猫は肝機能障害も生じており、そのため5日間入院治療を続け、退院しました。


               
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初診時のレントゲン写真(胸に空気が貯留しているため、心臓が浮いたように見えます。肺の虚脱もみられます。)           

                    
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空気を抜去し、翌日のレントゲン写真(空気の貯留もなく肺もしっかり膨らんでいます。)       

気胸はその原因により、予後が良いものと悪いものがあります。
呼吸の仕方がおかしいな?と思ったらすぐに動物病院へ。
空気の貯留により胸腔内圧が上昇すると、血圧低下やショックなど重篤な状態に陥るので
早期発見が大切です。





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