役職
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要解
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遣唐大使
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遣唐使における「頭(かみ)」。節刀を賜り、借位ながら正二位に叙される。出立ま
でのあいだは太宰大貮に任じられることが通例。第一船の船頭。
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遣唐副使
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遣唐使における「助(すけ)」。副使と書いて「ふす」と読む。借位ながら從四位下に
叙される。出立までのあいだは太宰少貮に任じられることが通例。第二船の船頭。
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判官
准判官
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遣唐使における「允(じょう)」。定員は4名。第三四船の船頭はこの中から選ばれ
る。准判官は員外でおよそ六七位の留学生・請益生として渡る者が任じられる。
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録事
准録事
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遣唐使における「属(さかん)」。定員は4名。八位から初位の者を任じた。准録事
は員外で准判官同様、八位から初位の留学生・請益生として渡る者が任じられる。
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知乘船事
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船の管理官。積荷や水手達の管理などもおこなった。
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史生
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書記官。
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譯語
新羅譯語
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通訳。ここでの譯語は唐音(唐代の大陸語)を話せる者を指した。新羅譯語は新羅
語と唐音に通じた者が任じられた。
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醫師
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医師。
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(呪師)
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「のろんじ」。陰陽道ではなく日本古来からの巫卜をよくする者を乗せ、占わせた。
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都匠
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大工。ここでは船大工。
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音聲長
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雅楽の総合的な指導者というほどの意味であろう。
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画師
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絵描。圓仁の命で曼荼羅などを写し取った粟田家継は大使の{從として入唐して
いるが、本来は画師であったと思われる。
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雅楽答笙師
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(不明)
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陰陽師
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このとき入唐した春苑玉成により、日本の陰陽道の基礎教育は始まっている。
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留学生
請益生
留学僧
請益僧
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「留学」とは長期にわたる技術習得のための滞在を指す。「請益」とは短期間の滞
留で、他の遣唐使らとともに帰還することが多かった。圓仁は請益僧であるが、帰
還船に乗り遅れたと偽り滞在を延ばした。
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沙弥
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僧侶を指す言葉であるが、ここでは僧に従う従者のこと。
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{從
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従者のこと。
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雑使
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使部。
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射手
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警備員
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船師
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(航行上の)船長
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准船師
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(航行上の)副船長
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水手長
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船員長
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水手
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船員
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