第8話 寄港地で

前回のあらすじ
ヒギンズさんもカナンさんも力があったのよ。だからブレンを呼び出せた。
でも、ジョナサン部隊が回収したプレートからリバイバルしたグランチャーは、怖かったな。
あの動きがパイロットを殺めたらしいんだけど、双子のブレンは生まれたばかりでもよくやってくれたわ。
ノヴィス副官
「誰が汽笛を鳴らせと言った?」
ノヴィス・クルー
「友好の挨拶はしなくちゃならんでしょ」
アノーア
「今の衝撃音は何です?」
ノヴィス副官
「いや……橋が崩れただけです。本艦に異常はありません」
「しかし、後部デッキ調査の為、停船します」
アノーア
「停船? 重要な会議があるんだぞ?」
ノヴィス副官
「はっ……何せ、橋桁一枚落ちたようなので」
アノーア
「ゲイブリッジ司令をお待たせする訳にもいかない。ウェッジを用意してくれ」
ノヴィス副官
「ご自身で操縦なさるので?」
アノーア
「パイロットが居なければな」
ノヴィス・クルー
「キメリエスより通信です」
アノーア
「回してくれ」
レイト
「キメリエス、浮上します」
アノーア
「ここでノヴィス・ノアの護衛を頼む。レイト艦長は私と会議に同行してもらう」
レイト
「はい」
「あれ……?」
アノーア
「何か?」
レイト
「アノーア艦長は、髪を下ろされた方がお似合いかと」
アノーア
「急ぎ、こちらに乗船したまえ」
ユキオ
「何で大人は出て来ないんだよ?」
アカリ
「メカの方で忙しいのよ」
ユキオ
「勇は何やってんだ?」
アカリ
「勇も、ちょっとは手伝ってもいいんじゃない?」
クマゾー
「手伝え」
ユキオ
「働かない奴は、ご飯ないんだからな」
「お前達、比瑪にはそんな事言わないじゃないか」
比瑪
「比瑪姉ちゃんは、ちゃんと働いてるもん」
クマゾー
「姉ちゃん、働いてる」
「お前達な……」
「は?」
「あら、元気のいい事……」
レイト
「ふむ……本当、艦長さんはロング・ヘアのままの方がいい」
「ノヴィス・ノアの専属潜水艦、キメリエスか……」
比瑪
「みんな、ご苦労さん。休憩の時間で〜す」
直子
「勇も良かったら、いらっしゃい」
比瑪
「ちょっと……!」
直子
「カナンさんという、オルファン時代のお仲間が来てくれたというのに……」
比瑪
「何て態度なのよ? あれじゃ、お婆さんが可哀想でしょ?」
「お前には関係ないだろ」
比瑪
「そういう口の利き方、可愛くない! やきもち焼き!」
「何言ってんの」
比瑪
「カナンさんは、若いブレンパワードが手に入ったから、調整に一生懸命なんでしょ?」
「俺は施設の生徒じゃない。何でお前の……」
比瑪
「そういうあんたは、クマゾー以下! カナンさんが自分の方を見てくれないんで、苛々してるんでしょ?」
「何……?」
比瑪
「“これ”で黙らせなさいよ」
「そ、そんな、クマゾー以下の事が出来るか!」
比瑪
「オルファン組が……!」
カナン
「どうなの、君? コックピットの備品を付けさせてもらったけど、違和感ないかしら?」
「痛いとか、どこか引き攣るとか……」
ラッセ
「顔色はいいみたいだぜ?」
カナン
「そうですか」
ラッセ
「降ろせるか?」
カナン
「私を監視なさっているおつもりなら、もっとお上手になさったら?」
ラッセ
「そんなつもりはないさ」
「サンキュー」
「あんたは、アンチ・ボディのパイロットとしては先輩だから、グランチャーとの違いを聞いてみたかったのさ」
カナン
「そういう事で言えば、この双子のブレンは、貴方達のブレンともかなり違うわね」
ラッセ
「どう違うの?」
カナン
「神経にサワサワ来るのよね」
ラッセ
「サワサワですか」
カナン
「そう。だから慣れる為に、ここに居させて貰うわ」
ラッセ
「年下の恋人が居るからって事じゃなくて?」
カナン
「勇は、そういう相手ではないでしょ?」
ラッセ
「すまない、手に手を取ってオルファンを抜け出てきたってイメージがあって……」
「カナン、調整が終わったのか?」
カナン
「大体ね。この子の機嫌もいいでしょ?」
比瑪
「そうみたいですよ」
ノヴィス・クルー
「来たぞ!」
レイト
「飛行甲板へ直行だ!」
カナン
「どなた?」
ラッセ
「キメリエスの艦長」
レイト
「バックだバック」
「ヒギンズ、ヒギンズじゃないか」
ヒギンズ
「艦長」
レイト
「ヒギンズ、久し振りだな」
ヒギンズ
「はい」
レイト
「これが君のブレンパワードか」
ヒギンズ
「はい」
レイト
「凄いアンチ・ボディだな」
ヒギンズ
「そうでしょ?」
レイト
「ははっ……」
ヒギンズ
「何です?」
レイト
「お前の強さを象徴しているみたいだ」
ヒギンズ
「そうですか」
レイト
「少し痩せたか?」
ヒギンズ
「あの子にパワーを吸い取られたみたいですけど、艦長がこうしていてくだされば、すぐ良くなります」
ラッセ
「あら、不味い……」
カナン
「何故?」
ラッセ
「艦長さんのお出ましですよ」
アノーア
「レイト艦長、ヒギンズ・サス。現在只今は、そのような事は控えてもらう」
「ああだったんだ」
比瑪
「ああね」
レイト
「ヒギンズにエネルギーを分けていたのであります」
アノーア
「今は、貴様のエネルギーを消耗する時ではない」
「宇都宮比瑪は、ブレンパワードで護衛を頼む」
比瑪
「あ、はい!」
「俺は……?」
アノーア
「伊佐美勇はいい」
「その会議には偉い人達も出席するんでしょ? そういう人に話してやらなくちゃならないんですよ、オルファンの事」
「それに、グランチャーの危険性は、俺が一番よく知っています。話させてください」
アノーア
「分かった、同行を許可する」
「レイト艦長」
レイト
「自分はヒギンズに送ってもらいます。ヒギンズのブレンの性能も見ておきたいのであります」
アノーア
「勝手にしろ」
レイト
「ふふっ……」
ヒギンズ
「いいよね、君?」
レイト
「頼む」
アノーア
「まあいいか……」
ラッセ
「また追い掛けて行くなよ? あんたに出て行かれると、こっちも大変なんだ」
カナン
「今はこのブレンに、恋をし始めているわ」
ラッセ
「そうしてくれ」
ラッセ
「どう?」
コモド
「ご心配なく」
ラッセ
「オグンの御加護はあるんだな?」
コモド
「私も付いてるでしょ?」
ゲイブリッジ
「日本政府の主だった関係者を集めるのに苦労したよ」
アノーア
「この政府や軍の上層部は、オルファンがどんなに恐ろしいか分かっていないのですか?」
ゲイブリッジ
「ああ、風船ぐらいにしか思ってないな」
「彼らは、オルファンが浮上した時には、大津波を避ける為にノヴィス・ノアに乗っていたいだけなのだ」
官僚
「これがブレンパワードか。子供がパイロットなのかね?」
「メカニック・マンではなく、ヘルパー……いや、トレーナーかな?」
レイト
「ブレンパワードは、単なるメカでも兵器でもありません。彼らのような子供の方がいい反応をしてくれるんです」
官僚
「会議の時にデータは見せてくれるんだろうな?」
桑原
「オーガニック・エンジンの実用性は、ノヴィス・ノアによって実証されました」
「つまり、オルファンがオーガニック・シップであるなら、ノヴィス・ノアは抑止力として有効であると考えられるのです」
官僚
「どのように抑止出来るんだ?」
桑原
「ノヴィス・ノアが、オルファンのエネルギーを吸収する事も可能であると……」
「馬鹿言うな!」
比瑪
「勇……!」
「オルファンが溜めたエナジーは、数万年分の生体エネルギーなんです」
官僚
「子供が入ってくる所ではない!」
ゲイブリッジ
「彼は、伊佐美研作・翠博士の御子息です」
「オルファンには、世界中からオーガニック・エナジーの研究者のトップが集まっています」
官僚
「リクレイマーの一方的な見解を聞くつもりはない」
 〃
「リクレイマーの目的は、人類の殲滅だというのだろ」
「これはリクレイマー達の問題じゃないんです。オルファンという異文化の遺跡の問題なんですよ」
「オルファンが宇宙に飛び立つ時に、地球上のあらゆるエネルギーを吸収してしまう筈なんです」
「その時、どのような現象が起こるかという……」
官僚
「そうなれば、どうなるというんだ?」
「生物は生きていけない……地球は死の惑星になります」
官僚
「では何故、ブレンパワードはグランチャーと敵対する? 同じアンチ・ボディだろ」
「グランチャーはオルファンに敵対する者を排除します」
「けれどブレンパワードは、地球で独自に学んだものを大切にしようという習性がある」
「それを僕は、ノヴィス・ノアに来て理解しました」
アノーア
「自分達の生みの親である、オルファンを裏切る事になってもですか?」
「親だからって、子供に同じ考えを押し付ける事は出来ないでしょ」
官僚
「それが、リクレイマーを裏切った理由かね? ユウ・イサミ」
「あんた達には関係ない!」
ゲイブリッジ
「勇君は今は、ブレンパワードのパイロットとして、我々に協力しています」
レイト
「ノヴィス・ノアの存在を、ブレンパワードは認めたのです」
「我々も、彼の意見・感じ方には、耳を傾けるべきではないでしょうか?」
「こいつらも、親父とお袋と同じだ……!」
アノーア
「明日の帰還の時間は分からないよ」
ノヴィス副官
「それは構いません。このポイントで補給は受けられましたから」
アノーア
「日本政府と折り合いを付ける為の下らない会議でも出ておかないと、補給の問題があるしな」
ノヴィス副官
「どうなんです?」
アノーア
「オーガニック・エンジンを開発したドクター達と会えた」
ノヴィス副官
「そりゃ良かった」
アノーア
「では切るぞ」
ノヴィス副官
「はい」
アノーア
「オルファンとグランチャー、それに対するブレンパワードというのは、子供が親や兄弟に歯向かう関係ともいう」
「オーガニック・マテリアルといっても、あれは金属に見える」
「生身の私はこのザマだ」
「カーテン……」
比瑪
「やっぱりここに居たんだ。まだ怒ってるんじゃないかと思ってさ」
「いつも怒ってんのは、お前の方じゃないか」
比瑪
「大人の言う事が全部汚いって事じゃないわ。あの人達はあの人達で、何とかしようと思ってるのよ?」
「だからって、その手先みたいに動かされるのは嫌なんだよ」
「大体、地球がこんなになったのは、みんな人間のせいなんだぞ?」
比瑪
「だから、みんな滅んじゃえばいいの?」
「そんな事を思う人を、ブレンは受け入れてくれないわよ?」
「この子達は、私達を見捨ててないから、協力してくれてるのよ」
「人間てのはさ、大人になると信用出来なくなるんだよ」
比瑪
「直子お婆ちゃんくらいには、優しくしてやったっていいじゃない」
「あのお袋を育てたのは、婆ちゃんなんだぞ?」
「そういう責任も感じないで、『ゲイブリッジさん、ゲイブリッジさん』だ」
比瑪
「学生時代の恋人同士だったんだもの」
「何だよ?」
比瑪
「お婆ちゃんのせいで、お母さんが優しくしてくれなかったなんて事、ないよ?」
「お前なんかに分かるもんか」
比瑪
「分かるよ。私には、沢山お母さんが居たもの」
「沢山のお母さんが居たから、分かる……?」
比瑪
「お父さんだって一杯ね。子供を育てようっていうお父さんやお母さん達、人それぞれ表現が違うのよ?」
「表現が間違ってたら、お終いだぜ?」
比瑪
「でも、勇のお父さんとお母さんは、勇を必要とした。親に必要とされたっていうのは、いい事だよ?」
「とんでもない、研究の為にだ」
「これは親子の問題じゃない。世界の問題だ」
比瑪
「そうか、愛されてるとかいう問題じゃないんだ」
「当たり前でしょ?」
「そういう認識があれば、婆ちゃんだって少しはやりようがある筈なのに……」
「ゲイブリッジなんかと、老いらくの恋なんだぜ?」
比瑪
「どうしろってのさ?」
「オルファンに乗り込んで、お袋を引っ叩くとかさ」
比瑪
「そんな事、出来る訳ないじゃないの」
「そりゃそうだ。歳だもんな」
直子
「勇は、私に捨てられたと思っているのかもしれません」
「私、母親と姉が迎えに来た時、行きたくないと言った勇を守ってあげられなかったんです」
「あの子は、オルファンでどんな風でした?」
カナン
「両親とお姉さんが傍に居ましたからね。特別でした」
直子
「寂しくはなかった……?」
カナン
「それはそうです」
直子
「翠も研作さんも、勇を六・七年も放り出しておいて」
「グランチャー乗りの適正があるからって、引き取りにきたんですよ」
カナン
「そんな勇君でも、私には羨ましかったんです」
直子
「ご家族がいらっしゃらない……?」
カナン
「はい……」
「でもオルファンに居ると、不安を忘れられました」
「でも、今はここに居ます」
直子
「何故かしら?」
カナン
「勇を導いたブレンパワード的なもの……」
「あの子もそうなんですけど、この子達の持っているものって、グランチャー的なものとは違うんです」
直子
「どう違うんです?」
カナン
「私が無くしていたもので、ずっと欲しがっていたものを持っているんですよ」
直子
「オルファンとかグランチャーには無かったの?」
カナン
「ありませんでしたね。あれは人に強制するんです。無理強いをするっていう所があったんですよ」
直子
「共に生きるという事ではなく?」
カナン
「そうですね」
「ん……?」
「ケイディ!」
直子
「カナンさん……!」
ラッセ
「どうしたんだ?」
カナン
「ケイディよ。グランチャーのパイロットが潜入している」
ラッセ
「冗談じゃないぜ」
ケイディ
「目標はこっちか……勘は当たっていたんだ」
ラッセ
「そうだ、スパイだよ。輸送機に乗ってたんだ」
「ん、違う。カナンが教えてくれたんだ」
カナン
「何処へ向かうと思う?」
ラッセ
「オルファンが狙うとしたら、エンジンだ」
カナン
「ブレンパワードなら分かるけど……」
ラッセ
「ノヴィス・ノアは、只のサバイバル艦じゃない。オーガニック・エンジンのテスト艦なんだ」
カナン
「そう……」
ラッセ
「全てのオーガニック技術を独占したいリクレイマーにとっちゃ、気になる技術さ」
「エンジン・ルームはこっちだ」
ユキオ
「何、煩いんだ? 敵が来たのか?」
アカリ
「比瑪姉ちゃん、まだ帰ってないのに」
ラッセ
「お前達は寝てな?」
ケイディ
「どうしてバレたんだ?」
ラッセ
「ラッセ・ルンベルク」
「カナン」
カナン
「はい」
ラッセ
「フル・ネームを」
カナン
「カナン・ギモス」
「いいの? 私にこんな事を教えて」
ラッセ
「同じクルーだ」
「アイリーンさんのチェックも、新しいブレンのデータも入ってる」
「その上でこのドアは、カナン・ギモスを認めた……いいじゃないか」
「スパイが入り込んでるぞ。軍の輸送員の格好をしている、リクレイマーだ」
ノヴィス・クルー
「輸送機に紛れ込んでたんですか?」
ラッセ
「そうだ」
「どうしたんだ?」
カナン
「このスリット・ウェハーは、オルファンみたいで……」
ラッセ
「ブレンと同じオーガニック・エンジンのシステムだが……そういう事なのか?」
カナン
「でしょ? オルファンは、あれ全てがエンジンだというのよ」
ラッセ
「頼むぞ」
ノヴィス・クルー
「はっ!」
「事件があったな」
比瑪
「行ってみる?」
「当然でしょ」
比瑪
「当然か……」
「上空チェック」
「比瑪、グランチャーの影があるぞ」
比瑪
「私の方も確認」
ラッセ
「ラッセ・ルンベルクだ」
カナン
「カナン・ギモスです」
ラッセ
「スパイは何処なんだ?」
ラッセ
「射殺するなよ?」
ケイディ
「来やがった……!」
ラッセ
「投降しろ! 銃をこちらへ……!」
カナン
「ケイディでしょ? 投降すれば……」
ケイディ
「オルファンを裏切ったのは本当だったんだな、カナン!」
ラッセ
「元から彼女は、オルファンに向いていなかっただけだ!」
「貴様だって、ここに来たなら……!」
ケイディ
「俺は、オルファンのアンチ・ボディだ!」
「シラー、来てくれ!」
カナン
「ケイディ!」
ラッセ
「足を狙え!」
カナン
「グランチャーが来るわ、ラッセ」
ケイディ
「でやっ……!」
「シラーが来ている?」
カナン
「ヒギンズ、出られて?」
ヒギンズ
「外に出たがってるのよ。苛付いているみたい」
カナン
「だったら気を付けて。好きにさせたら、敵に近付き過ぎるかもしれない」
ノヴィス・クルー
「イランドは外に出します! 発進させますよ!」
ラッセ
「カナン、いいのか? こんな所で飛ばしちまって……」
カナン
「宥められます。ラッセは、ヒギンズ・ブレンを見てやって」
ノヴィス副官
「バリアを張られたって、撃ち続けろ! 近付けちゃならん!」
「シラー!」
ケイディ
「うぉっ……!」
「すまねぇ、恩に着るぜ」
ヒギンズ
「落ち着いてね、君。お兄さんらしく……」
「カナン! この子、暴走している! 比瑪……!」
レイト
「ヒギンズ、偉いぞ! よく追い込んでくれた、ハニー!」
比瑪
「キメリエスが?」
ヒギンズ
「大丈夫よ、君。怖いものは居なくなったわ。君が働いてくれたからなんだ」
「下を見てご覧。みんな君の友達だよ?」
レイト
「ヒギンズ! そのブレンとの相性は、いいようじゃないか!」
ヒギンズ
「あんたが居てくれるからさ!」
「間違いなかったんだな? ケイディが生きてたっていうの」
カナン
「ええ。憖っか生きてたばかりに、何か功績を挙げたかったんでしょうね」
「どうなの、その新しいブレン? カナンと気が合うの?」
カナン
「いいわよ。いいお兄さんよ、この子」
「本当に感謝しているわ、勇」
「そりゃ良かった。ヒギンズさんや比瑪とも上手くやってよね」
カナン
「勿論」
ラッセ
「流石、元グランチャー乗りってところはあるな」
比瑪
「凄いな、こんなに一杯……みんなブレンなんだ」