第13話 月から来た者

ターボ
「ザンクトポルトの目の前で爆発させるとは何事だ! 威せと命令しただけだぞ!」
ドレット
「カシーバ・ミコシを近々ここに来させようという時に、これかい。本物の軍人を育てるのには後百年掛かるか」
ミック
「サラマンドラを動かすのは早くありませんか?」
クリム
「モビルスーツ部隊を出してもらうのだ」
ラライヤ
「ふふっ……」
ノレド
「ラライヤ!」
アイーダ
「ラライヤ!」
ノレド
「ラライヤ! 早いよ、どうしたの?」
ベルリ
「あの子、事態が分かっていますよ」
アイーダ
「真っ直ぐにロッカールームに戻っています」
ノレド
「え、そこ?」
アイーダ
「ロッカーの位置まで覚えていた……!」
ベルリ
「凄い」
ノレド
「あぁ、ありがとう」
アイーダ
「ラライヤさん、貴方はトワサンガからの警告というものを……」
ノレド
「今はまだ、そういう話早いんじゃない?」
アイーダ
「あぁ、怖がっているようね」
ベルリ
「さっき……」
アイーダ
「はい?」
ベルリ
「グシオン総監と何の話をしていた……何の話をしていたんです?」
アイーダ
「何です?」
ベルリ
「アイーダのお父さんは、ラトルパイソンに戻るって」
アイーダ
「キャピタル・アーミィがクラウンで上がってくるんです」
ノレド
「ラライヤ、ヘルメットだろ」
ラライヤ
「チュチュミィの!」
ハロビー
「ラライヤ!」
ノレド
「メット、メット! 待ちなさい!」
ケルベス
「おう、元気じゃないか」
ベルリ
「ケルベスさんじゃないですか!」
アイーダ
「何でここに居るんです?」
ケルベス
「貴様達を助ける為に上がってきたんだろ。ルアンはGセルフのバック・パックを持って外で待ってるぞ」
ベルリ
「え? ありがとうございます!」
アイーダ
「よくレックスノーで入れましたね」
ケルベス
「自分はキャピタル・ガード出身ですよ。それにルアン少尉のグリモアも居ればここに入れます」
「あっ、長官がいらっしゃった?」
ウィルミット
「出るのですか?」
ベルリ
「そのつもりです」
グシオン
「ラトルパイソン以下には、キャピタル・タワーを盾にして迎撃体勢に入らせます」
ウィルミット
「ここでの戦争はタブー中のタブーです」
グシオン
「我が軍の船がやられ、その爆発で、このザンクトポルトも傷付いたかもしれないのです!」
ウィルミット
「だからと言って戦争はタブーです!」
ベルリ
「母さん……!」
ウィルミット
「私はクラウンの運行長官です!」
グシオン
「アルケインは使えるのだな?」
アイーダ
「はい、みんなも一緒ですし」
ベルリ
「法皇様です!」
ウィルミット
「えぇ? ご、ご心労をお掛けします……!」
グシオン
「法皇様は、我が方のボートにお乗りください」
クンパ
「グシオン総監もウィルミット長官も、ご心配はいりません。月からの艦隊は絶対にここを爆撃致しません」
ウィルミット
「軍艦をやっつけるようなものに、何でそんな事が言えるのです?」
アイーダ
「Gセルフを出しましょう」
ベルリ
「はい」
アイーダ
「私も出ます」
ベルリ
「本隊と連合ですか?」
ケルベス
「あっちは偉いさんの話し合いで、こっちは……ご出陣ね?」
「危ないじゃないか! やめさせなさい!」
ノレド
「やめなさい! やめれ!」
ケルベス
「どうしたんだ?」
ノレド
「Gセルフを縛っているテープが嫌だって言ってんです」
ケルベス
「ベルリ、さっさとこの二人を収容しろ!」
ベルリ
「あっ、はい!」
アイーダ
「クリム大尉は敵の大将を取れば、艦隊は退くかもしれないと言い出してるんです」
ケルベス
「はぁ、天才大尉の考えそうな事だ」
ベルリ
「そういうアメリア軍の動きって、止められますか?」
ケルベス
「偉いさんを守らなければならないらしいし、外に出てバック・パックを装着しておけ!」
ベルリ
「了解です」
ウィルミット
「ガランデンも出たのですか?」
ケルベス
「長官はキャピタル・タワーの標準回線を使っていらっしゃる……」
ベルリ
「ガランデンって、どこに隠れていたんです?」
ウィルミット
「143番ナットに居たようです」
クンパ
「グシオン総監! 迂闊な動きは、月からの艦隊を刺激するだけになります!」
グシオン
「分かっていますが、仕掛けられたのです!」
兵士
「メガファウナからです」
グシオン
「私だ、ドニエル艦長。よく聞こえる……何? ガランデンはこちらに向かっているだと?」
「な、謎の艦隊に対しては、地球人同士、共同戦線を張るべきと言ってきたのだな?」
ウィルミット
「共同戦線だなんて……!」
音声
「エマージェンシー・ライブ・ダウン! エマージェンシー・ライブ・ダウン!」
ベルリ
「何なの!」
「ん、どうした?」
ラライヤ
「ドレット、ドレット……」
ノレド
「ラライヤ、どうした?」
ラライヤ
「ノートゥ・ドレット……ドレット……」
グシオン
「各員は外で待機だ!」
ウィルミット
「法王様!」
クンパ
「青少年に期待するか……」
ロックパイ
「キャピタル・タワーのケーブルの間に、動く船があります。バリアを張る必要が出てきましたか?」
ターボ
「それほど無茶はすまい。連中は宇宙に出てきたばかりのヒヨッコだ」
アイーダ
「ルアンはあそこに居ます」
ノレド
「ケルベスさんと一緒だ」
ベルリ
「行くぞ」
「あれ? サラマンドラとかっていう、クリム大尉の戦艦じゃないのか?」
ノレド
「ここ、ザンクトポルトだよ」
ベルリ
「ルアンさん、ありがとうございます」
ルアン
「背中を向けろ」
ベルリ
「はい」
ケルベス
「そっちへ三人が詰まってんのか?」
ベルリ
「見てたでしょ?」
ケルベス
「あのな、共同戦線に参加するかもしれないんだ。ラライヤとノレドはこっちに移れ」
ベルリ
「え? 共同って、どういう事なんです?」
ルアン
「よし、バッテリーも取り替えておくからな」
ケルベス
「だから、ノートゥ・ドレット将軍が乗り込んでくるんで……」
ラライヤ
「ノートゥ・ドレット……!」
ノレド
「ラライヤ?」
ルアン
「終了! ケルベス中尉、ベルリ、済んだぞ」
ベルリ
「ありあとやした!」
「じゃあ、あれがガランデンという事ですか?」
アイーダ
「そうです。クリム達サラマンドラと連絡を取り合っていたようです。
謎の艦隊と言うのなら地球人にとっての敵なのだから、協力して戦おうというのです」
ノレド
「ガランデンって、キャピタル・アーミィがゴンドワンから調達した軍艦なんだって」
ベルリ
「どこから聞いたんだ?」
ノレド
「副長さんから? ここの人?」
ケルベス
「よしっ!」
ノレド
「あっ、ケルベスさん?」
ベルリ
「ガランデンって敵ですよ?」
ケルベス
「レックスノーはキャピタル・ガードの物だ! キャピタル・アーミィに撃てるわけないだろ!」
ルアン
「行くぞ!」
通信兵
「機体は四つです! 四つ!」
マスク
「クンパ大佐からの要請もあった筈です」
ガランデン艦長
「敵だったかもしれんモビルスーツ四機の受け入れだ」
マスク
「今は、同じ地球人同士です」
ガランデン艦長
「謎の艦隊と言うが、どこの大陸の者なのです?」
マスク
「トワサンガ……月の裏側のコロニーの連中でしょう」
ガランデン艦長
「馬鹿な、そんな冗談……!」
マスク
「ゴンドワンの方には信じられないでしょうが、そういう人々が居たから、このガランデンだって建造できたのです」
ガランデン艦長
「あぁ……」
バララ
「来たよ、優しくお出迎えだよ! 後二機、顔をお見せ!」
マスク
「ウーシァは外で警戒態勢! 受け入れ機と交替! バララ隊には、後方を守ってもらう事になる」
バララ
「話が違います!」
マスク
「トワサンガの艦隊を舐めるな!」
バララ
「えっ……はい!」
マスク
「敵を敵にぶつけられるチャンスだ。運試しはやるべき時にやるのだ」
バララ
「タフになりましたね」
マニィ
「メカニック・チェックです!」
ノレド
「待ちなさい! ラライヤ!」
マニィ
「ん、そうだよね?」
ラライヤ
「チュチュミィ!」
マニィ
「ノレド!」
ノレド
「えっ……何だ?」
マニィ
「マニィだよ! マニィ・アンバサダ!」
ノレド
「何で、こんな所にいるんだ? マニィ!」
マニィ
「ルインが前線に出たっていうから、探しにきたんだよ」
ノレド
「キャピタル・アーミィに入ったんだ!」
マニィ
「そう!」
ベルリ
「マニィ? マニィなんだ!」
マニィ
「そうだよ! クラウンで海賊に襲われて以来じゃない?」
ノレド
「ルインは見付かったの?」
マニィ
「ううん……」
「あっ、マスク大尉だ!」
マスク
「分かったぞ貴様、クラウンで捕虜になった宇宙海賊の女だな」
アイーダ
「そちらこそ、私を攻撃してきました」
マスク
「海賊を名乗った当然の報いだよ」
アイーダ
「やめましょう。ガランデンも、謎の艦隊を攻撃すると聞きました」
マスク
「そちらのサラマンドラも協力してくれる気になったようだが」
アイーダ
「大尉殿が、アメリアの天才に煽てられたのでしょ?」
マスク
「クリム・ニックか。私がそんなそそっかしい男に見えるか?」
バララ
「サラマンドラからモビルスーツ部隊が出たようです」
マスク
「意外と早いな」
バララ
「私はバララ・ぺオール、お見知りおきを」
ベルリ
「サラマンドラはザンクトポルトの傍でモビルスーツを出したんだ」
ノレド
「タブー破りを甚だしい!」
ベルリ
「信じられます? サラマンドラとガランデンが共同戦線を張るなんて……」
ルアン
「本気だよ。俺達の機体の面倒だって見てくれてんだぜ?」
マニィ
「あっ、はい! モビルスーツ発進用意でありますね?」
「じゃ、じゃあね!」
ノレド
「元気でね!」
マニィ
「ベルリも!」
ベルリ
「おう!」
ノレド
「ラライヤ?」
ラライヤ
「ノベルちゃんにチュチュミィ……」
ベルリ
「アイーダさんには、ラライヤとノレドをお願いします」
アイーダ
「えっ?」
ベルリ
「ルアンさん! 付き合ってくれます?」
ルアン
「こういうのは滅多に無いからな!」
ケルベス
「どうした?」
ベルリ
「中尉はアイーダさん達を守ってやって下さい」
ケルベス
「俺だって、ザンクトポルトには入ってみたいんだよ」
ラライヤ
「チュチュミィ、ノベル……ザンクトポルト……」
ガランデン艦長
「よし、合流部隊の発進も許す!」
ベルリ
「中尉、ノレドとラライヤをお願いします」
ケルベス
「おう!」
ベルリ
「メガファウナを守るのも……」
アイーダ
「分かってます! さっさと行かないとマスクに舐められます!」
マスク
「ん、光信号? あれこそアメリア軍のクリム・ニック大尉か」
ベルリ
「はい! 青いジャハナムと言います」
マスク
「ジャハナムか……」
バララ
「アメリア軍は、ザンクトポルトの南まで入り込んでいます」
マスク
「ふん、天才が指揮をしているからだろう?」
「私はキャピタル・アーミィのマスク大尉であります」
クリム
「我が方の申し出を受けてくれて嬉しい」
マスク
「同じ地球人同士、勝ち目があると見たのだが?」
クリム
「敵艦隊からは交渉団が出たが、艦隊の中央のでかい奴を叩けば、戦争慣れしていない連中はバラバラになる」
マスク
「いいアイデアじゃないか。戦争慣れしてない連中か……」
ベルリ
「交渉団のボートは出たんでしょ?」
クリム
「ベルリ君かい。気付かない振りをすればいいのだよ。しかも我々も使者になる」
ベルリ
「白旗ですか!」
マスク
「成程! 降参すると見せ掛けて、近付いてから艦隊の親玉を叩きますか! 流石、天才!」
クリム
「そういう事だが、一人でやるには心許無いから、私にはミックという同伴者もいる」
ミック
「ヘカテーのミック・ジャックです」
クリム
「何より、諸君の協力がなければ実行する勇気が湧かなかった」
マスク
「バララ、大尉の考えは分かったな?」
バララ
「よく分かりました。私はバララ・ぺオール」
マスク
「流石、大統領の馬鹿息子か……」
ターボ
「モラン隊、気付いているのか? 大桟橋から地球人共のモビルスーツ部隊が動いたのだぞ!」
ロックパイ
「何だと?」
「白旗? 降参したって合図じゃないか!」
「ターボ大佐! 投降の使者が艦隊に向かっているのであります! 呼び戻しますか?」
ターボ
「前以て報せもない使者などは、馬鹿だ。追い払え!」
ドレット
「非公式の動きを見せるものは撃墜しておけ」
マッシュナー
「はい、やりましょう。ミノフスキー粒子の散布がなければ、ホーミング・ミサイルで一撃で殲滅します」
ベルリ
「うわぁ、あれが宇宙艦隊……どうすんの?」
「見破られてた!」
クリム
「Gセルフが守ってくれた?」
「ミック!」
ミック
「直撃はさせやしません!」
マスク
「バララ! 迎撃は……!」
バララ
「マックナイフの得意技!」
ルアン
「グリモアだって!」
ベルリ
「それ!」
「後退です!」
クリム
「ベルリ、何をする!」
ベルリ
「見破られてるんです!」
バララ
「何です?」
マスク
「後退だ! 白旗が破られた! Gセルフと青いのを追え!」
バララ
「後退?」
ベルリ
「はぁっ……!」
クリム
「な、何だ……?」
ベルリ
「ザンクトポルトを真後ろにしたからですよ」
クリム
「あぁ、これでは奴らには撃ってこられないな。ハハッ……!」
ロックパイ
「戦闘は終わった。交渉団はザンクトポルトに入ったのだ。我々は交渉団を守らなければならない」
教徒
「ノートゥ・ドレット将軍、ご到着」
ドレット
「法王閣下が直々にお迎えに上がってくださるとは……スコード」
ゲル法王
「スコード。ノートゥ・ドレット将軍には、この場にいらっしゃっていただきまして感謝致します」
アイーダ
「急ぎます」
「ノレド!」
ノレド
「ほれ、走る!」
「あっ……!」
クリム
「すみません!」
アイーダ
「上がります」
ミック
「えっ……?」
マスク
「成行きだ」
クリム
「久しぶりだな」
ミック
「ベルリ・ゼナム候補生? あ、アイーダ様!」
クリム
「姫様、ご壮健で」
アイーダ
「ありがとう」
マスク
「アイーダ・スルガン少尉、自分の通り名はマスク大尉でご容赦頂きたい」
アイーダ
「大尉殿……?」
マスク
「こちらは……」
バララ
「バララ・ぺオール中尉です」
ベルリ
「どういうつもりなのです? 大尉」
クリム
「敵の大将の顔を見れば、次の作戦も立てられるというものさ」
「なぁ?」
ミック
「まぁ……」
バララ
「ねぇ」
ノレド
「あっ……」
職員
「カード、お一人一枚ずつです」
シャンク屋
「大聖堂まで五分程で……」
ルアン
「よく分からねぇな、あれが港口ビルってのが……」
ケルベス
「構造を考えりゃ分かるだろ。上がったら降りるの」
バララ
「流石って規模じゃない?」
マスク
「ハイ・クラス部隊しか入れない所なんだぞ?」
ミック
「あれですかね?」
クリム
「そうだろ?」
ラライヤ
「うぅっ……」
ノレド
「どうした?」
「え? 熱があるの?」
アイーダ
「頼みます」
ケルベス
「中に医者ぐらい居るだろ」
ルアン
「あのお屋敷に聞いてみな」
ノレド
「へ? お医者様か……」
クリム
「グシオン・スルガン総監の警護に来た者である!」
マスク
「同じく、ウィルミット・ゼナム長官の為に入らせてもらう!」
ロックパイ
「今頃来て、何が警護だ!」
クリム
「そちらの数に合わせる為だ」
ミック
「入るよ」
ターボ
「今しがたも地球人は、宇宙世紀時代の科学技術を玩具のように使ったではないか!」
「タブーがあったからこそ地球がここまで復活したということが、何故分からないのです?」
グシオン
「そういうそちらは、地球を侵略する為の艦隊の建造を進めていました」
マッシュナー
「地球人はこの十年、大陸間戦争まで行うようになった……となれば、武力は必要になるとノートゥ・ドレット将軍は考えたのです」
クリム
「分かってしまったな! 貴官達はアメリアが敵対しているゴンドワンに唆されて、地球に攻め込むのだ!
そして、地球に移民するレコンギスタ作戦を実行する! それが本心だよな!」
ロックパイ
「貴様!」
ベルリ
「駄目でしょ!」
ロックパイ
「トワサンガが地球にフォトン・バッテリーを送り続けてきたから……!」
アイーダ
「トワサンガ……!」
ロックパイ
「貴様達は地球上で、もやしのような歴史を作れたのだぞ!」
マスク
「我々の歴史はもやしですか?」
ドレット
「まぁ、地球再建にはトワサンガの熱意も必要、艦隊の港も必要……グシオン総監には、その趣旨をアメリアの大統領と国民にお伝え頂きたい。
クラウンの運行については、これまで通りと願いますぞ、長官」
ウィルミット
「は、はい……」
ターボ
「もう一つ、アメリアが宇宙艦隊を建造出来たということは、トワサンガからの協力者が居たと見ていいのです。
レイハントン家の生き残りだけでなく、多くの密航者が居た筈です」
マッシュナー
「そちらの条項を書面にして頂きたいが、宜しいな?」
グシオン
「書面……?」
ウィルミット
「改めて検討する会を……」
「法皇様」
ゲル法王
「良しなに」
ルアン
「姫様?」
バララ
「大佐からかい?」
マスク
「まぁそうだ」
ノレド
「ねぇ、ねぇ! ラライヤがあの家、気に入ったって!」
アイーダ
「え?」
ノレド
「お医者さん家の隣!」
ベルリ
「熱はなかったんだ」
ノレド
「知恵熱じゃないかってさ」
ベルリ
「ふうん……」
アイーダ
「ルアンはメガファウナに合流できますね?」
ルアン
「あっ、はい!」
アイーダ
「メガファウナでトワサンガに行くと伝えて、支度をさせてください」
ルアン、ケルベス
「えぇっ?」
ベルリ
「本気ですか?」
アイーダ
「あの人達だけの話で、何が分かります? トワサンガっていう所に行ってみるしかないじゃありませんか」
ルアン
「ほ、本当に月の裏側にあるんですか? それ……」
アイーダ
「だから確かめにいくんでしょ!」