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「うさこな日々」様より頂いた泰明フリーイラスト「もみじ」です。もみじと泰明、イイ!! 何て言う
か、泰明は自然の中にいるのが、やっぱり一番似合うね。自然を愛する気持ちも、八葉中で 一、ニを争うぐらいですから。
そして、このイラストに触発されて、私めが駄文を書いてみちゃったり。興味がございましたら、下のほうにあるんで
見てみてください。
「もみじ」
永宮静流
木々が夕暮れ色に染まっていく。自然と言うものは、それが、何にも惑わされず、ただそこにあるだけで素晴らしい
と、泰明は思う。
自分は、作られた存在だから、このようなものにはなれないと、諦めながら…、それでも、このようにありたいと願わ
ずにはいられなかった。
そして今、新しく生まれ変わった自分は、この自然の中でどのように見えているのだろうか?
自分が憧れて止まなかった存在になりえているだろうか?
そんなことをふと、彼女に尋ねてみたくなった。
そして今、自分は、彼女のことを想い、この紅葉の中にいる。
自分のこんな問いに彼女は、何と答えるだろう。答えは聞かずともわかっていた。
しかし、敢えて聞きたかった。いや、本当は彼女に会いに行くただの口実だった。
もみじを見ていたら、何故だか急に彼女に会いたくなった。このもみじを共に、見たいと感じた。
「秋は、お前の季節なのだな、あかね・・・」
泰明のその言葉にあかねは首を傾げる。
「自然が、お前の色に染められてゆく・・・。私は、そんな秋が好きだ…」
泰明はそう言うと、静かに微笑んだ。
自分が恋焦がれたものになれたかどうかはわからない。それを問おうと思っていたはずなのに、彼女を見たらそん
なことはどうでも良くなってしまっていた。
しかし、彼女と共にいることで感じるこの思いは、確かに自分が焦がれていたもの。
彼女と共にある自分も、きっとこの秋色に染められていくのだろう…。
それを嬉しく思う自分は、自然な存在なのかもしれない。。
終
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