真向法

真向法(まっこうほう)は 血行を良くし疲労を軽減するだけでなく 姿勢を正して肩こりや腰痛防止にも効果があるようで 人気のある体操です
1日5分もあれば実践できるので 忙しい現代人に受けているようです
しかも いたってシンプルで 四つの体操しかないのです

真向法は 床に座って礼拝をするような動作を繰り返す 畳一枚分ほどの広さがあれば十分で 老若男女を問わず実践できます

体操は四種類の基本動作からなります

体操の説明は 正確を期するため 真向法協会の「ヤング真向法」から引用します

第一体操

両足をそろえ 足の裏を出来るだけ上に向け 両膝を床に近づけて座ります この座り方を「楽座(がくざ)」といいます (かかと)と股の間に 握り拳が縦に一つ入ると 両膝と踵が一直線に並びます

股関節から 脚の外側の筋肉が萎縮している人は 膝が床につきません 無理におしつけてはいけません 膝を両手で軽くおさえ 少しずつつける練習をします

赤ちゃんは 皆この楽座で座ります したがって この座り方は最も自然で 素朴な座り方なのです 

はじめは 腰が折れがちです 両手で足先をつかみ 腰を立てて下さい つまり 臍下丹田・ボールの定点位置(肛門と生殖器の間 会陰(えいん)のツボ)で座ります これを立腰ともいい 正しい姿勢作りの基本です ベルトラインが水平になり 胸を張り あごを引き 前方を真向に見つめた 正しい姿勢です

次に お辞儀の要領で 上体を腰から前に静かに傾けます 腰のボールを90度 前回転します そのときの回転の軸点は股関節です 絶対に腰椎を湾曲させてはいけません 頭を床につけようとすると 腰椎が曲がります

呼吸が大きなポイントです ”息を呑む”これは驚いたときの表現 ”ホッとする”は安心したときの表現です 私たちのからだは 息を吸うときは緊張し 息を吐くときは弛緩します

だから呼吸を止めないで吐きながら 姿勢を崩さず 股関節から上体を前に傾けます 静かに息を吐き切ったら やや早めに元の真向の姿勢に戻ります つまり”一呼吸 一動作”が基本です 十回ほど 反復して下さい

テレビを見ながら 目線を下げずに お腹を前に突き出すつもりで傾けます この体操によって 大殿筋から外側広筋・長腓骨筋など 脚の外側の筋群が徐々に伸びて若返ってきます

第二体操

両脚をそろえ 膝を真っ直ぐに伸ばし 前に投げ出して座ります やはり 腰椎を湾曲しないように 腰を立て胸を張り 真向を見つめます 上半身と下半身を正確に直角にして L字型にしてください

アキレス腱を若若しく弾力的に伸ばすために 足首はできるだけ鋭角(70度)にします はじめは この姿勢がなかなかとれません 大殿筋から 大腿ニ頭筋・下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)など 脚の裏すじが萎縮硬化しているためです

胸を張り 真向を見つめながら 股関節を屈伸点にして 腰のボールを前回転するつもりで 上体を前に傾けます 膝が浮いたり 足首の鋭角が崩れないように 十回ほど反復します

呼吸は 立ってするお辞儀と同じように 前に傾けるとき吐き 戻るときに吸います 肩の力を抜き 手は脚にそって床の上をすべらせます 私たちは赤ちゃんのとき なんの苦もなく二つ折りなって 足先をなめたりできたのです

無理に前傾しようとすると 頭が下がり 背中が丸くなってしまいます  かえって 頚椎や腰椎を曲げるため 肩凝りがひどくなったり 腰痛を誘発する恐れがあります









第三体操

両脚を できるだけ開いてください 百三十度ぐらい開けば 新車同様といえます しかし なかなか理想どおりには開きません 無理は絶対に禁物 はじめは九十度でも結構です そして 一日一ミリずつ開くのです 足首に力を入れ 足先をピンと鋭角に立て 腰も起こします 四足の動物は 下肢の開脚は絶対にできません 人間はニ足直立です したがって 上半身の受け皿として 骨盤が大きく設計変更されました だから 少なくとも百三十度ぐらい 開脚できるのが理想であり 人間の肉体的条件なのです

第一 第二体操と同じ要領で 呼吸を吐きながら 上半身を静かに前に傾けます 腹・胸・顔の順に床につけば 万万歳です このとき 腰のボールが 股関節を軸に 九十度前回転するのが分かります その上に立っている脊柱は 自然と真向の姿勢のまま倒れていくはずです

第二体操と同じように 力まずに遥か水平線でも見るつもりで 悠々と行います 日常生活でこんなに開脚することがありません 脚の内側の筋肉 内縫工筋・薄筋・長内転筋・ヒラメ筋などが廃用性萎縮を起こしているのです 無理をしないように 心のもやもやをあけ広げるつもりで 一日一ミリずつ伸ばします

一呼吸 一動作が原則です 初心者は 脚の内側が特に痛いはずです 息を吐きながら静かに前傾 痛いところで息を吐き切り やや早めに息を吸いながら 元の真向の位置に戻ります 第一 第二体操と同じように 十回反復屈伸を続けてください





第四体操

両膝をそろえ 両足を尻の幅だけ開いて その間に尻を落として座ります これを「割り座(わりざ)」といって 正座よりも膝が完全に曲がります これで 第二体操で完全に伸びた膝関節は 屈伸自在に整備されます また足首は第二体操で七十度に屈し この第四体操で真っ直ぐに伸びて 柔らかく整備されることになります

ふだん正座の習慣のない人は 足首が伸びないので痛く 膝も硬化して痛いと思います 脚の前側の大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・中間広筋・内側広筋の四頭)が萎縮しているので尻も浮きます そういう人は 座布団を二つ折りにして 尻の下に敷き だんだん尻を落とすことから始めます

正座というのは 膝や足首を老化させないための 素晴らしい整備法ではありませんか

割り座ができたら 次に両手を後につきながら 上半身を静かに後方に倒して寝ます そして 倒れたまま 両手を真っ直ぐ伸ばし 両腕は両耳にそろえ 肘が曲がらないよう努力します 倒れたまま一分間ぐらい 全身の力を抜いて深呼吸を行ってください 目を閉じ無念無想の世界は 心やからだの最も安定した状態です 第四体操は反復動作をしません 折った両膝を浮かし 脚を片方ずつ静かに戻して終わりです

 






筋肉は身体を動かす力の源だけでなく 毛細血管を圧迫するポンプの役割もあり 心臓を助けています

筋肉が柔らかいとポンプの効率が高まり 血の巡りが良くなり 体にたまった老廃物も効率よく取れるというシナリオです

姿勢を矯正することも真向法の目的です

床での座り方や椅子の腰掛け方が悪かったり 運動不足が続くと 背骨や腰がゆがんで来て その結果 疲れやすい体質になり 肩こりや腰痛を引き起こす原因にもなります

足腰の筋肉のバランスを良くし 背骨や姿勢のゆがみを直すのも狙いなのです

ただをやり方間違えると逆効果の恐れもあります

実施にあたっては 真向法協会(Tel03-3461-4556)に問い合わせてみるのも良いでしょう

真向法は たった四種類の体操に過ぎませんが 実践された人は みな口をそろえて喜んでいます 続かない人に限って たった四つだけで本当に効くのか?と懐疑的です

第一・ニ・三体操はそれぞれ屈伸回数十回で 所要時間は各二十秒程度です 合計して一分前後になります 一つの体操を二十回ずつ屈伸するよりも 十回ずつを二回繰り返す方が効果があります 三回ならばなお効果的です 最後に第四体操を一分間 腹式呼吸で静かに行います これで全部の所要時間はわずか三分間前後 せいぜい五分に過ぎません

朝夕 五分間ずつ 毎日実行して欲しいものです

続けることです もう一度言いますが 「継続は力なり」です

貴方の健闘を祈り 貴方の健康を祈ります